「ロミジュリのディカプリオくらいの艶っぽさ」言えない秘密 とろさんの映画レビュー(感想・評価)
ロミジュリのディカプリオくらいの艶っぽさ
ピアノが出てくる作品は、おのずと足が映画館に向かいます。今作品はどんなものかと思い期待と不安(演技の上手い俳優さんでもピアノを弾くと、音に手と体が伴っていなくてがっかりみたいな。。。)で見始めましたが、結論、京本大我君のピアノ演奏は本当に素敵で、説得力があって、本格的なクラッシックピアノは初めてという驚き!尊敬レベルで見事なピアノシーンを演じていました。見目麗しい美男子のピアノ演奏姿だけでも、ずーっと見ていたいくらい素敵でした。今まで見た、俳優さんのピアノ演奏シーンと何が違うんだろうと考えると、やはり指から身体から音楽が滲み出ているような一体感がどのシーンからも感じられたからでしょうか。実は彼が主演したディズニーミュージカル「ニュージーズ」をご縁があって観劇したときに、井上芳雄さんや山崎育三郎さんに続くミュージカルの大スターが誕生してしまったと感動したものでした。そんな音楽と極めて親和性のある彼だからこそ、この音楽が重要となってくる映画の解像度を上げていたように感じます。
クリスマスパーティの前髪を上げてウェットに仕上げた髪型も本当に素敵で、すごくプラトニックな世界観なのに、ピアノを弾く手や目の動きだけで本当にセクシーな空気感を作り出していて、青年期のディカプリオみたいな艶っぽさがありました。
同じ映画を何度も見るなんて稀ですが、あの表情が良すぎてどうしてもまた観たいなと思わせるようなシーンがいくつもあるような作品です。
映画館の音響も良く、ピアノの美しい旋律も、聞きごたえのある超絶技巧も堪能できて大満足でした。
ヒロインの古川琴音さんも癖になってしまうあの声でナチュラルに素敵に演じられてまして、女優さんの中でもトップまで上り詰めそうなくらいお上手でした。
脚本も、なんとなくストーリーは知っていましたが構成が本当に良くできていて、イヤイヤそんな~。。。みたいな箇所は無く、アンリアルな部分も本当にリアルに感じられくらいナチュラルに仕上げられていました。主演の二人が本当に自然体で力むことなく素敵に演じられていたからよりそう感じたのかもしれません。 見終わった後は、ずーんと心が重くなる感じはなく、こんな素敵な恋が世界のどこかに本当にあるのかもしれないなと、ノスタルジックで美しい世界にどっぷり浸かれたような感じがしました。
自分の人生の中でもお気に入りの作品の一つになりました!