「戦うための音楽なのか」映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー) みみみさんの映画レビュー(感想・評価)
戦うための音楽なのか
時にしてご時世ではあるが、戦時下でも音楽が鳴り響いており、それを当てたワンカットは心にくるものがあった。
戦うために音を奏でなければいけないのは、悲しいことではあるが、支配下にならず、自身等を大事にしなければならないというメッセージ性が良く感じられる。戦うための音楽というのはゲーリングの海戦で描かれており、戦時の軍隊の指示や鼓舞をあげるためにも利用されていた。これが戦うための音楽であり、音楽のための戦いではない。
タイムリーにも感じられるこの作品はドラえもんという子供向けなものではあるが、宇宙戦艦ヤマトやマクロスを見てきた大人なら、感じることは多くあるのではないだろうか。
戦時下では制限されることも多い芸術が、策略となって利用されるのは多くの芸術家達が密かに行ってきていた。それを大々的に表せていたんじゃないだろうか。音楽や芸術のすばらしさを。
何気ない日々の音は、昔から今までずっと鳴り響いていた。気にもとめないものが、物語のおかげで素晴らしいものに感じるが、それと同時に戦うための音楽ではなく、音楽のために戦いたいと思った。
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