「シュラーゲムジーク」ヒンターラント ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー(感想・評価)
シュラーゲムジーク
銃火を共にくぐり抜けた戦友とは何物にも代え難い絆が生まれる一方、銃後の者には戦場の現実など到底理解できない。だから同情も批判も軽々しくすべきでないのだが、解らないと不安になるから勝手な解釈(多くは否定的な)で納得しようとして余計な亀裂ができる。最後に理解者だった筈の女医が「生き残るより殺すほうが簡単」とうそぶくのは、結局分かってないのね、という象徴的台詞のようにみえる。
帰還兵への酷い扱いは国体の崩壊と深く関わっているようで、復員軍人に対する日本の態度が基本的に御苦労様だったのと対照的だが、これは天皇制の存続と関係あるのだろうか?ならばかつての米国社会のベトナム復員兵に対する態度は?と、いろんな事を考えてしまった。
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