「怖いもの見たさで…見に行ったが…」変な家 町谷東光さんの映画レビュー(感想・評価)
怖いもの見たさで…見に行ったが…
封切りから1カ月半以上たち、GW明け平日昼間の映画館に、100席ほどのところに客は10人ちょっと。案外と入っているといえようか。
最終場面まで来て、ようやくパニック的な脅かしシーンが出てくるが、それまでは間取りがどうたらこうたら、変な家とは…みたいなしまりのない説明が多く、見る者の恐怖心をがっちりつかむような場面はなかった。
タイトルから期待して見ると、がっかり、失敗した、と感じさせる映画である。
ホラー映画の金字塔「悪魔のいけにえ」(1974年)をはじめ、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(1999年)、さらには石坂浩二まで起用しての金田一耕助シリーズのような、過去の恐怖映画のつまみ食いがあり、それがパロディーにもなりきらない中途半端さ。
笑いも、恐怖も及第点に達しない。
「原作」がどういうものか知らないが、それが最初からつまらないのか、企画・脚本段階でどうにもつまらなくなったのか。最初から、怖さもひねった物語性もないものだったんじゃないか、と思ってしまう駄作だ。
ふざけるならふざける、徹底してシリアスに恐怖に落とし込む…といった内容ではないのだ。
いろいろな仕掛けの部分や、設定その他でも突込みどころ満載で、見ていても共感も、恐怖世界への没入もあり得ないレベル。
石坂浩二や高嶋政伸なんかがよく出演したなー、と思う。
ポイントがたまっていたので、ただで見たが、これをシニア料金1300円払って見たとしたら、カネも時間も返してほしい、と思ったと思う。
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