「面倒な親子関係ドラマ」ふたりのマエストロ odeoonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
面倒な親子関係ドラマ
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パリで活躍する指揮者の親子、⽗フランソワ・デュマールと息子ドニ・デュマール。ある日「ミラノ・スカラ座」の音楽監督就任の依頼電話があり喜ぶ父でしたが、翌日、ドニにスカラ座の総裁から呼び出しがあり、父への依頼は秘書の間違いで、息子への依頼の誤り、デュマール違いだったことを告げられる。ドニは浮き足立つ父に真実を伝えなければいけない苦渋の選択を迫られます。ドニには別れた妻と息子、バイオリニストの愛人がいてその辺のもやもやを描くので真実を告げるのは後半になって、それも父に直接言えなくて母に話します。イタリアには行けなくなったと曖昧な話をする母の様子から父もようやくスカラ座の件が間違いだったと気づき、何故言わなかったとドニを責めます、挙句の果てにドニは妻の不倫の子で俺の息子じゃないと痛烈な暴露。あまりに酷いと言われそうと思ったのか妻との昔話が挿入されていました、「ドニが小さい頃、水が怖くて泳げなっかたが君が無理やり海に落としたら泳げるようになったので私もそれに学んできついことをした」との言い訳でした。
これで親子関係もお終いと思われたら、終盤のスカラ座公演でドニが指揮するモーツァルト ヴァイオリン協奏曲 第5番 の途中で父が登壇、なんとタイトル通り二人のマエストロでの大演奏、拍手喝さいを浴び、抱き合う父子、静かに降板する父でした。数々の名曲演奏は見事で聴きどころでしたが、面倒な親子関係ドラマでした。
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