「【親子のマエストロに届いた一通の間違った手紙が惹き起こした事。名指揮者である父親を追い越す勢いの息子が、父を思って行ったラストシーンが、心に響く作品である。】」ふたりのマエストロ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【親子のマエストロに届いた一通の間違った手紙が惹き起こした事。名指揮者である父親を追い越す勢いの息子が、父を思って行ったラストシーンが、心に響く作品である。】
■共にオーケストラ指揮者である父・フランソワ(ピエール・アルディティ)と一人息子のドニ(イヴァン・アタル:ナント奥さんはシャルロット・ゲンズブールである。羨ましいぞ、この野郎!!。ホントスイマセン・・。私、シャルロット・ゲンズブールの中坊以来のファンなんです。
「なまいきシャルロット」の時から好きなんです・・。
CDは全部持ってます。
あのウィスパーヴォイスが好きなんです。
一応書くが、家人のウィスパーヴォイスもナカナカです。
あ、今、私のフォロワーさんの十数名がフォロワー解除した音が聞こえてきました・・。)
大ベテランの父と破竹の勢いを見せる息子は擦れ違ってばかりの日々。
そんなある日、フランソワにミラノ・スカラ座の音楽監督就任の依頼が舞い込む。だが、それはドニへの依頼の誤りだった。
◆感想
・今作で弾かれる、楽曲の数々。
1.ブラームスの「間奏曲第7番」
2.ベートーベンの「協奏曲第9番」
3.モーツアルトの「フィガロの結婚 序曲」
4.ドヴォルザークの「母が教えてくれた事」
5.モーツアルトの「ヴァイオリン協奏曲第5番」
6.ラフマニノフの「ヴォカリーズ」
7.シューベルト「セレナーデ」
を背景に物語は進む。
■物語構成はシンプルで、オーケストラ指揮者である・フランソワに対し、同性であるが故に間違ってかかって来たミラノ・スカラ座の音楽監督の就任の依頼の電話。
・それまで、父・フランソワは、破竹の勢いでマエストロの座を確固たるものにして行く、息子ドニへの、若干の嫉妬心と、ドニの父に対する複雑な想いを持っていたが・・。
<だが、二人はそれまでの齟齬を解消するかのように、ミラノ・スカラ座でモーツアルトの「フィガロの結婚 序曲」のタクトを、親子で振るうのである。
シンプルな構成ながらも、ラスト、親子でタクトを振るうシーンは沁みる作品である。>