「親子関係の描写が物足りず」ふたりのマエストロ コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
親子関係の描写が物足りず
同じ仕事を選んでしまった親子(この辺を題材にするならば夫婦とか兄弟とかでもありだが)の間にある、嫉妬、憧れ、尊敬、競争心、などなど様々な心情と確執。
複雑な心境が入り混じり、本音で話し合うことができず、両者に溝ができてしまうのはよくあること。
その辺りの心の描き方が、フランス映画ならウィットでユーモアあるものになるかもと予告編で気になって観に行ったのですが……
やたら長い尺をとった主人公の離婚した元妻や今の恋人との関係に関するエピソードが邪魔して、肝心の親子関係の描写が物足りなかったです。
つまらなくはないし、音楽のシーンはよいしと悪くはないけど、フランス映画らしい「心情は感じてくれ、あんまり説明やセリフに尺は取らない」「生きるには恋愛が至上」ってのが悪い方向に出たケースが苦手な人には(つまり私のようなタイプには)おすすめしません。
コメントする