名探偵ポアロ ベネチアの亡霊のレビュー・感想・評価
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まるでホラー
舞台は元孤児院で多くの子供たちが閉じ込められ死に、今も亡霊が住むという元オペラ歌手ロウィーナ・ドレイクの邸宅、ベニスで隠遁生活をおくっていた名探偵ポアロは旧友で推理作家のアリアドネ・オリバーに乞われドレイクの邸宅でのハロウィンのパーティーに出席し怪事件に巻き込まれます。アガサクリスティのポアロシリーズだから真犯人探しの犯罪ミステリーであることは間違いないが、最後の謎解きまではまるでホラー映画、死んだドレイクの娘や孤児の霊など舞台設定がいかがわし過ぎるので身が引けます、何が何やらややこしい人間関係と動機、意外性を出すためとはいえ、子供まで事件に巻き込まなくても良いでしょうに・・。グダグダの展開の後、ポアロの眼力で一件落着するも後味は今一でした。
幻想的な映像
序盤、降霊会までの映像が幻想的で美しく惹き込まれました。
出来事、行動や証言をもとにポアロが天才的に事件の解決に至るのはいつものことなのでミステリーとして上質なのかは別問題。
霊能力者とポアロとのやり取りは緊張感もあってよかったし、友人であるミステリー作家にもいい意味で裏切られました。
皆が怪しいけど…
アリシア殺しで一番怪しくない人物、そう!母親がひょっとしたら、婚約者に娘を取られたくないばかりにと推理したら、その通りだった。子供の亡霊や、怨霊などのミスリード、古い館の怪しさから来る緊迫感、水の都ベネチアの美しさは短い時間ながら、本作を引き立てていた。
前作エジプトの景観の美しさと比べると絵的には見劣り
ほぼ屋敷だけで展開するので全体的に絵が暗くて陰鬱。前作のエジプトの景観が美しかったから、それと比べると絵的には見劣りしてしまう。まあでも今作はホラー映画テイストなので、暗い雰囲気になるのは仕方ないか。
母の娘に対する溺愛っぷりが凄まじかった。いくら自分の元に置いておきたいとはいえ、毒を飲すとは...。こんな毒親が妻の母だったらと思うと最悪。
犯人が母親ということよりも、脅迫者が医者の息子だったのに驚いた。あの子どもの言動や落ち着き具合、ぜったい中身おっさんでしょ笑
幻惑のポアロ…シリーズ異色の怪異譚!
ポアロ・シリーズ(ケネス・ブラナー版)第3作。
Disney+で鑑賞(字幕)。
原作(ハロウィーン・パーティ)は未読。
ブラナー版ポアロも、3作目ともなるとかなり仕上がって来た感がありました。前2作とは趣を異にするホラー仕立てで、不気味に紡がれる物語にドキドキさせられっぱなし。
殺人事件の犯人は、人か、はたまた亡霊か。ポアロが幻惑され、観る者までも惑わす演出が巧みで引きつけられました。
ミシェル・ヨーの怪演はじめ、怪し過ぎるキャラたちのアンサンブルはクリスティ原作らしさ全開で、面白かったです。
タイトルなし
前作の陽気なエジプト旅行とは打って変わって嵐の中、薄暗い屋敷の中だけで物語が展開されていく。かなりホラーな作りと成っていて真犯人よりも屋敷の中でポアロが度々目にする心霊現象の真相の方が気になった。
相変わらず唐突に犯人暴きが始まるり何を根拠に真犯人に辿り着いたのかよく判らないがドンドン真相を語っていくパターンは前作、前々作と変わらない。読んだ事が無いのだが原作もこんな感じなのか?
シリーズ通して大絶賛と言う訳ではないが3作続けて安定して楽しめた作品だった。ただ真犯人やトリック、動機が何なのかをワクワクしながら観ている人には2作目や今作は大味過ぎる内容だと思う(特に今作)。
アガサ・クリスティは1冊しか読んだ事がなく、しかも非ミステリー。今度ミステリーで1冊何か読んでみたい。
ハチミツ
なんだか無理矢理感が凄くて、原作忘れたけどこんなかったっけ?と思いながらあまりにもミステリーとしては酷い。最初から犯人分かるやないかーいという方向で進み、訳もなく人が死んでいく変な話。ベネチアであんなに雨降って水嵩上がったら怖いなーという感想でした。
つまらんくはないが、眠かった・・・
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娘を寵愛してた母がいたが、娘が呪いでおかしくなり、自殺した。
そして屋敷にポアロの他、呪術師やら医者やら色々集まって、
さらに2人が死亡。さあ犯人は誰でしょう?
犯人は母親だった。成長して行く娘が自分から巣立つのがイヤで、
毒を打っておかしくさせてた。で手違いで死に至らしめた。
で自殺を装った。後はそれに気付いてゆすって来たヤツを殺したり、
そこから派生した殺人が2つ起こったのだった。
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劇場で見たが、とにかく眠かった・・・・。
めっちゃつまらんわけではない、少し睡眠不足やったんよな。
あんまり抑揚のないストーリーなんで、そういう時はキツい。
映画館の廊下に行って立ち見したりしてたわw
・全体的にホラーなのか現実なのか曖昧にし過ぎてモヤる。幽霊?なのか...
・全体的にホラーなのか現実なのか曖昧にし過ぎてモヤる。幽霊?なのか存在は否定はしないので、じゃああれは一体何だったんだ?的なシーンが複数ある。
・何度も音でビックリさせるが、ビックリするだけで、これと言った意味合いが感じられない
・殺人事件の状況説明しないまま、交通整理なしにバンバン進み、後に急にポアロが閃いて解決するが、状況説明やらアリバイやらをマッチポンプ的に一気に捲し立てながら解いて行くから、ポアロの独白で初めてえっ?そんな状況だったの?(ついていけなかったわー)的な感覚に陥る。最初から順を追って説明してくれ
ポアロの分岐点
「ポアロ」という一流の探偵を利用する人物たちとポアロとの駆け引きと彼の生きる道。
そもそもの事件を複雑にする要因としてポアロを描くといった視点は面白かった。
いつもの探偵ものではく、その事件の中の一つのピースとして扱われる探偵という状況を描き、この事件を解決に向かわせる。その過程を経ることでこれから生きる道も描くといった点も良かったです。
灰色の脳細胞の凄さ
見るからに胡散臭い霊媒師が犯人なんだろ。
霊能力を理由に、どれだけ引っ掻き回してくれるのか…
くらいに考えてたら、序盤でお亡くなりになってしまって、凡人の考えの浅さに恥ずかしくなりました。
物語の冒頭に、善良な一般市民な顔をして主人公に近づく人は、大抵、物語に深く関わるけど、「まさか、お前まで?」と思うくらい人物の相関図が複雑。
凡人には映画を観ながら頭の中だけで整理する事ができませんでした。
マンガや2時間ドラマの推理物は説明し過ぎなのか、自分の理解力が経年劣化してるのか、ポアロが決論に至った経緯が、最後まで見てもイマイチ分からない。
「二度の大戦を生き延びた」みたいなセリフが有ったはずだから、第二次世界大戦後?な為なのか、買い手が付かないくらい古い屋敷だからなのか、全体的に暗くて見落とした部分も有るかも?
1回目と2回目で感想が変わるかな。
繰り返し観るほど味が出るのかな?
くるくる回るヨー
シリーズ3作はすべて鑑賞しました。
レビュアー多士が語られている通り、前2作に比較すると少々異なる味付けの今作。私からすると「まあ良かったかな」という感想。
元々はミステリ小説好きですから~、私にとっては入口から合格なわけです。
でもって、良質なミステリ映画を期待したのですが、、うーん、少々至らなかったかなぁ。どちらかというと、火サスというか、ニッポンの二時間サスペンス的なそれに思えた。ある意味定番化したってことで、ケネスポアロシリーズとしてはGOODでしょう。
列車も客船も屋敷も密室であり、お得意のパターンは同じなのだが、いかんせん時間のほとんどが夜であり、画として、まあ暗い。あまりにも暗い画が続くので目が疲れるほど。これは、、眠くなるかもしれない。そんな中、効果音の「ドン!」「バン!」「ギャー!(インコ?)」が多用されていてホラー要素としてはやや稚拙にも感じてしまった。
前作『ナイル』は良かったんだなと改めて実感。
ポアロの内面もそれほど描くことなく、ある種 淡々と読み進めるような佳作的なミステリだった。思い切ってもっと犯人側のストーリーを掘り下げてみてもよかったのではないかな。そうすれば母の狂愛や、事故死(?)の娘や少女の幽霊などの見栄えが変わったように思えるが、いかに。
意外やチョイ役止まりなミシェル・ヨー霊媒師の、インチキがバレた後の絶叫グルグルはコメディ的な面白さ。エブエブのハチャメチャ印象を引っ張ってきたな~コレ。何故かわからないが串刺し死亡した姿のスタイルの良さには目が行った。
ケネスポアロ作品はどれも音楽、そして舞台風景の美しさが素晴らしく、それは本作でもしっかり踏襲。後日談にあたるであろう、ヴェニスの鳥瞰風景はいかにも素晴らしく、劇場で見る価値はあったと言える。
本編に関係無いがエンドクレジットの短さは好感。
他作品もこうやってくれないかなぁ。
たゆとうのは都の水か人の心か
趣き豊かな都の香りを漂わせ
旧市街広場あたりの賑わいや
路地裏の生活感を
外灯の上から見渡すかもめ
湿気に濡れた石畳には
安心してエサを求める鳩が群がり
ゴンドラのなめらかな動きに
櫂を漕ぐ長い影がリズミカルに混ざる
この場所が魅惑的に胸にのこす
イメージはただの異国ではない
あの蒼い水がくまなく囲む街全体が
どこか不思議な物語を隠しているような
そんな佇まいで惹き寄せるからだ
この日本の風景とはまるで違う
冒頭からの街並みの描写に
瞬殺されるようにひきこまれる
美しく気高く近寄り難い
その代名詞のような仮面が映ると
不穏な空気がピンと張り出す
絶妙な技は惜しげもなく
古い木戸が重く擦れて開く音
羽ばたくオウムがみつめる目
充血した目にこみあげる涙
忘れたころに突如なる仕掛け時計
揺れうごく蝋燭の灯り
誰かのささやき
怨念をかかえ浮き上がる文字
豪華絢爛なベネチアンガラスの
シャンデリアが落ちて砕ける様
不安を次々と増やす
しかもすべてが
美しすぎるような映像で
これでもかと
繋がるからくりが紐解かれながら
不敵な泣き笑いの仮面が
ようやく外れるあの現場へ…ぜひ
レイトショーで行かれることをおすすめしたい
ミステリーはもちろん、映像を堪能できると思います。
そして、あのベネチアに行きたくなりますね。
幽霊屋敷の雰囲気は良かった
話はよくできてると思うのだが、イマイチ楽しみきれなかった。全体的に画面が暗いということもあって、一人一人の人物とその背景をぼんやりとしか認識できてなかったからかも。
名探偵ものといえば、探偵が魅力的で愛せるかがすごく重要だと思うのだが、このポアロは多少偏屈なところがあるにしても、すごく個性的って感じはしない。原作のように几帳面だったり潔癖症だったりってのもあんまり感じなかった。自信過剰なところはあるけど、ほほえましい、というところまでのものでもない。
アガサクリスティを思わせるポアロの親友である推理小説作家が、実はポアロにペテンをかけて次回作を書こうとしてるクズみたいなやつだった、ってのは面白い展開だった。
犯人は毒親だった、ってオチはまるで現代の話みたいで面白かった。でも心霊現象のトリックが幻覚剤ってのはミステリーとしてはややズルい。お父さんが自殺することで密室殺人になるトリックも、実際ああうまくはいかんやろ、って思った。
ベネチアの霧がかかった幽玄な景色に幽霊屋敷ってのはよい雰囲気で良かった。
脇役の功績
ポワロの推理が冴え渡る…といえばいいのだろうが、どおにも強引な印象を受ける。
話の筋自体は面白かったのだけど、編集がどおにも気に入らない。
なんか妙なアングルと妙なレンズが多様される。昭和の日活映画を観てるようで、どうにもいただけない。
それらは幻覚を表してるのかもしれないのだけれど、時折挟まれるポワロのUP…パッと視線を送るって事なのだけど、これもまた微妙。
頑なに超常現象を否定するポワロは、その種を悉く看破していく。
降霊術師も8割くらい論破
その降霊術に加担した小説家と助手も論破
数年前の娘の飛び降りも論破
その夜に起こる殺人事件も論破
何を糸口にしているのかさっぱりわからないのが厄介で…更に言うなら、彼は真犯人の計略で幻覚状態にもあるらしい。
時折出てくるオカルトっぽい部分は幻覚みたいだ。いや、幻覚と思い込みたいだけだろうって結果でもあるのだけれど、頑固な英国紳士は1ミリたりとも表層的には譲歩しない。
このオカルトパートは、それなりにセンスが良くてベネチアの雰囲気と相まって趣深い。衝撃音のSEがけたたましくはあるのだが。
ただ…幻覚状態だったと仮定して、なぜ少女だけが幻覚だと断定できるのだろうか?そもそも何故少女限定の作用なのだろうか?特定の幻覚を見せるような成分はないと思われる。
だとするなら、彼の慧眼にはフィルターが掛かってるはずで、そこを無しにして推理を構築するってのは傍若無人ではなかろうかと。
今回は特にそうなのだけど、全く接点のないと思われてた砂粒程の事柄を繋いでいって線にするみたいなとこではあるのだけれど、その繋ぎ方が卓越した想像力の産物のようで困る。爽快さがあまり…ない。
なんかシラ切り通せるんじゃないかと。
告発されてる側からしたら、自分しか知らないような事を悉く言い当てられるのだからたまったもんじゃないのだろうけど。
で、ここで考えるのが、ポワロは何を足がかりにその卓越した想像力を働かせるに至ったかなのだけど…観てる俺からすると「そう言われてみればアレってそう言うフリなのかな」なんて事を思うわけ。
だとするなら、この映画の見所ってのはポワロの推理じゃなくて、ポワロにそのヒントを与える脇役の演技こそが見所なのかなぁと。
明確なポイントを映さない分、脇役がズレた事やってたら不具合しか残らないもんな。
ポワロ作品って団体芸だったんだなあー。
そんなに怖くはなかったけれど、ベネチアの雰囲気はとても良くて、冥界の門でも開いてそうでいい感じだった。
なんだかんだ言っても、頑固で偏屈でキレ…今回はそんなにキレなかったか。年老いて丸くなったのかなw
でっぷりとしたポワロより、こっちのポワロのほうが好き。
年老いても推理力聡明、そこが彼らしいかな。
映画観たけども、とにかく 一見自分のお供、友人までへも
その理由(接触してきた訳)を見解下す辺りがさすが。
常に物事の事象には全て理由があり
その事の 流れタイミングとされた訳を一つづつ
観ていく洞察力が 長けていると思うわ。
もうちょっと アクション有った方が良いと思うけど
ベニスの風景が楽しめて コレはこれで満足です。
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