「格調高く上質なミステリー」名探偵ポアロ ベネチアの亡霊 楽地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
格調高く上質なミステリー
原作はアガサ・クリスティの長編33作中の31作目、これまで映画化されたことはありません。(デヴィッド・スーシェ主演のTVはあります)
その原作をほとんど別の作品と思えるほどに改作し「ホラー」要素を加味した上でポワロの弱さ、人生観をも織り込んだ意欲作です。
製作・監督・主演を務める名優ケネス・ブラナーの演出は前2作と比較しても「キレキレ」であり、ベネチアという「沈みゆく遺産」の風景(特に夜)を巧みに取り入れて飽きさせません。
ケネス・ブラマーを始めとする役者陣の演技全て熱演であり、かつ英国・米国・フランス・イタリア・アイルランドといかにもクリスティが好きそうな国際色に溢れていて必見です。
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