「主役のはずの“音楽”の影が薄い」バジーノイズ 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)
主役のはずの“音楽”の影が薄い
桜田ひよりを初めて見た(認識した)のは2015年公開の“さいはてにて-やさしい香りと待ちながら-”だった。撮影当時は11歳くらいだったはずだが、達者な演技に感心した。 以来、彼女に注目しており、今回も彼女が主演と聞いて観賞をする気になった。
【物語】
清澄(川西拓実)は住み込みのマンションの管理人という面白味の無い仕事をしながら、余暇はただ一人パソコン向かって音楽を作り、奏でていた。 誰に聞かせるでもなく、自分一人で音楽を楽しむそんな生活に清澄は満足していた。
ある日、清澄は上の階の部屋に住む潮(桜田ひより)が、下の部屋から聞こえて来る音楽が大好きだと告げられる。内心嬉しかった清澄は潮が失恋した晩、深夜に清澄の曲を聞かせてくれという無茶な願いを断れずに曲を大音量で流したことで、管理人を首になり、部屋も追い出される。
責任を感じると同時に清澄のファンでもある潮は、配信用演奏動画を撮らせることを条件に清澄を自分の部屋に住まわせ、音楽制作をサポートする。潮がインターネットに投稿した動画が反響を呼び、清澄の音楽環境は変わって行くのだが・・・
【感想】
ひよりちゃん、すっかり大人になりましたね。
それが本作の一番の感想。なかなか魅力的な女性に成長されたのは嬉しい限り。
他の感想は・・・
悪くはないと思うのだけど、それ以上でもないかな。 もう一歩、もの足りないのは、音楽映画のはずだが、その音楽が俺にはあまり響かなかった。
特に、クライマックスとも言える最後の曲。これが、全然ピンと来なかった。心が湧きたたなかった。
音楽映画は、クライマックスで心震える曲があれば、それだけでOK! となるのだが、その逆は・・・
監督はあの曲で観客の心を捉えられると思ったのだろうか?
もし、そうでなかったら納得できる曲が出来るまでもっともっと粘るべきだった。
そこがちょっと残念。