劇場公開日 2024年5月3日

「「青春18×2」がとてもよいが、本作もぜひ。」バジーノイズ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0「青春18×2」がとてもよいが、本作もぜひ。

2024年5月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年172本目(合計1,264本目/今月(2024年5月度)6本目)。
(前の作品 「青春18×2 君へと続く道」→この作品「バジーノイズ」→次の作品「」)

 今週は「青春18×2」をメインに推す方が多いですが(あるいは、まだまだ大阪市でもコナンは1日18上映…)、本作品も先に述べた作品と同じくらいおすすめといったところです。

 結局のところ、音楽を一人でやるかバンドを組むか、あるいはどこかの会社から声がかかってプロになるか、あるいはアマチュアの範囲でやるかというのは個々の考え方の話であって、それについて他人が過剰に干渉すべきではないというのは当然の理であって、それを映画で述べただけ、という部分は確かにあろうかと思います。

 ただ、そこに日本では、SNSでの投稿でいわゆる「バズる」といった事情や、その「プロかアマチュアか」についても、アマチュアで行う場合にどうしても仕事が選びにくい(どうしてもアルバイト等で、正社員にはなりにくい)といった「職業の不安定さ」(換言すれば、「食べる手段の確保」の話)、こうした「アマチュアバンドからプロになる、ならない」を思案する法的知識が低い彼ら彼女らに対する詐欺的な持ちかけを行う会社など、色々な論点が積み重なっていて、一つだけの見方ではないかな、といったのが個人的なみかたです(個人的には、「プロかアマチュアか」という論点でみましたが、他の論点もあろうと思います)。

 音楽好きであれば(子どものころに何か音楽をやっていた等)無条件に推せますし、そうでなくても音楽を扱った映画とはいっても専門用語はほぼ出ませんので、「青春18×2」がどうしても多いのかなといったところですが、1日で2本見るのもおすすめです。

 採点に関しては以下までは気にしましたが、切り上げフルスコアにしています。

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 (減点0.1/「器物損壊だ」)

 確かにそうでしょうが、それは刑法上の話であって、民法上は「不法行為」です(いきなり刑法の話をするのもヘンテコ)。

 (減点0.1/詐欺による意思表示の取消しに関する考察)

 詐欺・強迫による意思表示は、その2者間では常に取り消すことができます(96)(第三者が行って意思表示をした場合は事情が異なる(令和2年の改正民法で一部追加))。

 ※ 「適当に騙して引き抜いた」うんぬんの話のところ。

 ただ、それを理由に、今、会場に集まっている観客に対してサービスを提供しないとなると、今度は不当利得(703)以下の面倒な事情が生じて解釈が難しくなるので、これらの考察は飛ばされた模様です。
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yukispica