ザ・クリエイター 創造者のレビュー・感想・評価
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ちょっと雑かな、AIと人間の関係性が1990年代レベルの発想止まり
単純ドンパチ、豪快アクション、凄い映像という映画ではなく、どちらかというとストーリー重視(メッセージ性重視)であり丁寧な作りにすべき作品だと思うが、何だかAIと人間の関係性が1990年代レベル的でちょっと雑。
凄い進んだ技術のある世界なのに、AIロボと人間が銃撃戦で互角だったり、顔認証や追尾もなく逃亡出来たり、AIロボ兵士が普通に睡眠してたり、山に発見されない丸見えの秘密基地があったり、ちょいちょい違和感が満載でした。
違和感ある設定でも良いが、そういう設定であることを説明するシーンを上手く挟んで貰いたかった。もしくは違和感あっても、それを凌駕するだけの映像美やアクション、音楽があれば良いのですが、それにも至らず。
B級と言われる感じでもなく、申し訳ないが残念な壮大なC級作品と言わざるをえない。
設定や一つ一つの映像は悪くなかった、編集の問題なのかな・・・。
終盤の展開が惜しい
人類と人工知能による戦争というテーマ自体は何度も映画化されていて新鮮味はないのですが、AI否定派の西洋(アメリカ)人とAI活用派のアジア勢の戦争であったり、AIに対して優位性があるといったところはちょっと一捻り。
ロケ地はカンボジアやインドネシアなどらしいですが、ハロン湾のような海だったり、田園が広がる農村はベトナムを連想させて、アメリカ軍が村に物量攻撃を行う場面など、ベトナム戦争を意識して作られているのがよくわかり、AI対人間というよりも、西洋と東洋文明の対比もテーマなのかと思いました。
しかし、アジア勢も発展しているわけで、その軍隊が小火器しか持たないゲリラのようにしか描かれないのはひどいんしゃないの。なんで、警察よりも装備が貧弱なんよ!
メカデザインや衣装もかっこよく、それなりに楽しめたのですが、終盤の展開は、既視感あふれるものが多くて、もう少し頑張ってほしかったな。
未来のベトナム戦争
近未来を舞台に、知能を持ち人間に反旗を翻したAIと人類との壮大な戦闘を描いたSF超大作。これまでも、『ターミネーター』や『アイ・ロボット』等、AIと人類との存亡をかけたの争いを描いた作品は、いろいろ製作されてきた。そのどれもが人類目線で、AIを敵対視した描かれ方が多かったが、本作はそこが逆転。正統的な優しさを主張するAIと人類目線の傲慢さを、相反する対照的な存在として描いている。
本作の背景は、AIを撲滅しようとするアメリカが、AIを信頼するニューアジアとされる地域との確執から引き起こされる戦争を描いているわけであり、これは、ベトナム戦争を想起する構図。実際に、乗り物こそヘリコプターと未来の戦闘機との違いはあれ、緑が広がる畑や田んぼでくり広げられる戦闘シーンは、『プラトーン』や『地獄の黙示録』と被るシーンが描かれていた。
また、21世紀後期の近未来を舞台としているが、全くのサイエンス・フィクションではなく、最近、きな臭くなってきた世界情勢の中では、十分にあり得る設定。そこをよりリアルに映し出しているのが、VFX技術の素晴らしさ。人間の顔をしながら頭部はマシンの映像は、『ロボコップ』でもお馴染みだが、その動きや質感のリアルさには、驚かされる。
物語は、2075年にAIが暴走し、ロスアンゼルスを核攻撃し、AIと人類との戦闘シーンから始まる。人類滅亡兵器を作り出したAIの『クリエイター』の暗殺に向けて、潜入捜査をしていたのが元特殊部隊のジョシュア。そんな彼が見つけ出したのは、最先端のAIの少女・アルフィーだった。しかし、潜入捜査時にジョシュアが愛したマヤの存在を知るアルフィーを助けて孤軍奮闘、人類軍に立ち向かっていく。
主演は、『テネット』でハリウッド俳優として認知が高まった、デンゼル・ワシントンの息子デビッド・ワシントンが体当たりの演技をみせている。また、何んと言っても渡辺謙がAI
ロボットの中心的な役割として演じ、所々、日本語での雄たけびをあげているが、我々にとっては嬉しいシーンだ。
ギャレス・エドワーズ監督が、脚本も手掛け、その入れ込み具合も伝わってくる壮大なスペクタクル・アクションを楽しめた作品だ。
それ以前を観たかった
質問:主人公の髪型、色
Dream On
壮大なSFが観れるなーと新作多めの今週でもかなり期待していた1本でした。AIとのバトルはもうマストだなってくらい染み付いてるのはそれほど生活に浸透しているだなと改めて実感しました。
期待していたものとは少し遠く、ローグ・ワンの影響もしっかり作品に出ていてどこかスター・ウォーズ味があり既視感満載。映像のクオリティは最高でしたが、作品としての意外性はあまり感じられませんでした。
ストーリーが壮大そうで薄っぺらいのが惜しいなと思いました。世界観の設定を序盤中盤とササっと説明してくれるので、物語自体は飲み込みやすいんですが、主人公の動機が基本的に奥さんを取り戻す、奥さんへの愛というものばかりなので人間らしさを強めるには十分なんですが、そればっかりなので後半はもういいよとなってしまいました。
アメリカvsニャーアジアという構図でずっと進められるので、差別をしてきた時代を反映しながらの戦闘描写になりますが期待していたほど戦闘シーンが無いので、基本的に逃亡や爆発といった1シーン1シーンデカいものを挟んで閑話休題といった感じばかりなのも冗長に感じてしまいました。
AIを使う場面が色々とズレている気がしなくもないので、監視カメラでの捜索だったり警備の杜撰さだったりとそこにAI投入しないんだとムズムズさせられるシーンがいくつかありました。
監督ならではのAIとの共存を描きたかったと思うので、そのオリジナル性を否定してはダメだと思うんですが、やはりそこはどうも拭えず…。
終盤のミッションを成功させるために突き進む行動力の塊のような突撃っぷりには舌鼓を打ちましたが、自己犠牲で終わってしまうのはどうにも勿体無い気がしました。明るいラストだったのは意外でしたが、この手の作品の主人公の自己犠牲が多いのはなんででしょう。
アジアならではの風景や田園都市の様子、THE・近未来なビジュアルは本当に素晴らしかったです。頭の中で思い描いているものがここまで具現化できるって楽しいだろうなと少年心がくすぐられました。
ロボットの造形は好みなものが多く、マスコット的なロボットが好きなので自爆特攻してたのは可哀想でしたが、丸型ロボットがとても愛らしかったです。世界も世界なら愛されるデザインだったのになぁと思ってしまいました。
AIの後頭部が無く、コードなどで繋がれてる独特なデザインも世界観を強く主張していて良かったなと思いました。
時間帯の都合で吹替版(しっかり本職の方々なので安心)で観たので字幕版がどうかは定かではないんですが、ディズニー作品みたいな適当に翻訳して日本語に置き換えた看板だったり、エンドロールでのキャストをカタカナ表記にする際になぜか和テイストのテキストを用いていたりと余計な事をしていました。そういうのを嫌がる人は多いのになぜやってしまったのか、本当に分かりません。本作にとても失礼だなと思いました。
アルフィーを演じたマデリン・ユナ・ボイルズさんは今作で初めてお目にかかりましたが、無感情と感情をむき出しにするシーンの緩急がとてもお上手で、AIでも悲哀を感じるという表情には驚かされました。ここから様々な作品への出演が増えてくると思いますし、成長してからもどんな風になっていくのか楽しみな天才少女でした。
サクッと見る分には面白く、尺の長さもそこまで感じませんでした。SFにそこまでのめり込んでいるわけではないので、SFを追ってきた歴史によって見方とかが変わるのかなと思いました。
鑑賞日 10/20
鑑賞時間 9:40〜12:05
座席 O-13
う~んビミョ~
高い志を持った作品
少し期待しすきたかも?
【人類とAIは共存出来るのかという喫緊の課題をテーマにし、反AIのアメリカと親AIのアジアが敵対する姿が現代の状況を彷彿とさせる作品。そんな中、敵対する勢力の中で生まれた”絆”を描いた作品でもある。】
■2075年、アメリカ、ロサンゼルスでAIによる核爆発が発生。100万人が死亡し、それ以来アメリカは反AIを掲げて、巨大な飛行体ノマドを使い親AIのアジアの拠点を爆撃する。
一方、アジアの民はAIと共にアメリカにゲリラ戦で反撃する。
◆感想
・物語の構成が、映像を含めてベトナム戦争や、イラク戦争を想起させる。ご存じのようにどちらもアメリカ軍がベトナムの民や、フセイン(この男は仕方がないが・・。)を始めとしたイラクの民を虐殺している。
・今作では、その作品構成が反AIのアメリカと親AIのアジア諸国(中国の存在を曖昧にしている所が、絶妙。)の対立として描かれている。
■ジョシュア(ジョンデヴィッド・ワシントン)は、アジアのある島でマヤ(ジェンマ・チャン)と暮らしているが、彼は実際にはアメリカが送り込んだ特殊部隊要員であった。
だが、マヤのお腹の中には2人の子が宿されていた。
・アメリカ軍が激しい攻撃をしてくる中、マヤが乗った船が巨大な飛行体ノマドにより、攻撃される。
ー 徐々に分かって来るのだが、マヤは”ニルマータ”と呼ばれる特別な能力を持つ人間であり、アジアの民の尊敬を一心に受けていた。ー
・ジョシュアが戦闘の中、見つけた愛らしい女の子のAI。彼女はジョシュアによりアルフィー(マデリン・ユナ・ボイルズ:とても可愛いが目で演技出来る少女。今作のMVPである。)と名付けられ、彼は自身の子を失ったためか、アルフィーを救出するのである。
ー 徐々に分かるアルフィーの出自と他のAIには無い、特殊能力。
彼女は”ニルマータ”であったマヤの父により創造され、マヤのお腹に入れられていたのである。-
・そして、ジョシュアとアルフィーはアメリカ軍の追っ手から逃亡する。
ー このシーンは、迫力が有る。
強大なアメリカの空中浮遊している攻撃船ノマドの中で繰り広げられる激しい戦闘。
ジョシュアとアルフィーは共闘していく中で、強い絆が芽生えて行くのである。
涙が出ます・・。ー
<久しぶりのスケールの大きなSF映画であり、数々登場するSFガジェット(巨大な飛行体ノマドの形状など、ナカナカである。)も魅力的である。
この作品を観ていると、人類とAIとは意思疎通をしっかりと行えば、共存共栄出来るのではないかと思ってしまうのである。
AIが進化すると、一部の人間の仕事が無くなる(事務作業、運転業務etc.)と言われ、実際にアメリカの俳優組合でもストライキが起きたりしている。
だが、私は、人類が何でもAI頼みにせず、自らの理念、意思をキチンと持ってAIと協業、分業する事で、今以上に豊かなる世界が築けるのではないかと思った映画でもあります。>
久々に泣けました
未来巨大都市とアジア田園風景とフィールドの変化美しさは随一
物語はAIにより核爆弾で膨大な被害を受けたアメリカ西洋側とAIと共存しているアジア諸国との戦争。核爆弾で身体の一部を失った主人公はアジア諸国にいるAIの開発者に接触し恋人とし潜入調査をしていたが、味方の急襲により開発者は死亡、任務も終わる。5年後、軍から危険な箇所への案内を依頼され、亡くした開発者が生存している情報をネタに行くことに。そこには全機械を機能停止にでする子供型AIロボがいて、後にアルフィと命名し、AIと人間の戦争事情に巻き込まれて行く。
やはりスターウォーズ感やどこかで見た軍事機器感はあるが、巨大な傾斜のある銀ビルからアジアの農民田園までフィールドの替わり用、日本の渋谷をようしたような市街風景などこちらのクリエイターの技量がかなり見られた作品でした。人形ロボに我らの渡辺謙も参戦。物足りない点としては演出がどれもだいたい足跡を辿っているかのような感じ。最後は基地爆破はお決まりでやはりもうちょっと尖った部分が欲しかった。
キャンディさんはストリッパー物語
アメリカが創り出した絶対的軌道移動航空防衛システムと、それを破壊できる能力を持ったニルマータの創り出した超進化型AIのアルフィーを巡り巻き起こる戦争の話。
人間を守る為に開発されたAIが、LAで核爆発を引き起こした15年後の2075年、ニルマータ見つけ出すために5年前に潜入捜査をしていて嫁を失ったた主人公が駆り出されて巻き起こっていくストーリー。
ターミネータ的なAIの自我みたいなことを匂わせた始まりだったのに、蓋を開けてみたらほぼ人間な能力や感情的なものしかないし、だとしたらなんすかこの意味なく中途半端なビジュアルは…。
AIは成長するものだし、もともと子どもの割にという知能持たせておいて、アルフィーが子ども型なのも映画としての都合だけですよね。
全ては人間側の勝手な思い込みと先走りと、それに対抗したAIって感じだけれど、そういう虚しさやバカらしさみたいなものを観世帯感じにも感じたかったし、なんだかずっとしっくり来なかった。
SF大作の現状と今後の傾向
モンスターズ/地球外生命体、GODZILLA ゴジラ、ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリーでお馴染み、ギャレス・エドワーズの最新作。
原案、製作、監督、脚本と、四役に関わるという気合いが作品にも表れていると思う。
1982年のリドリー・スコット監督作、伝説的SF大作「ブレードランナー」、その奇跡的続編、2017年のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作「ブレードランナー2049」。
そして、2009年のニール・プロムカンプ監督のカルト的作品群、「第9地区」、「エリジウム」、「チャッピー」など、本作はこれらのSF作品に比較的近い作風であると思う。
ジャンル的括りで言えば、ジェームズ・キャメロン、ジョン・カーペンター、アルフォンソ・キュアロンや、もちろん「AKIRA」の大友克洋、「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」の押井守、ゲーム界では「メタルギアシリーズ」の小島秀夫なども、SF作品を語るうえでは欠かすことの出来ない代表的なクリエイター達である。
また、近年ではマーベル作品に置いて大ヒットを連発したルッソ兄弟やジェームズ・ガンなどもやたらクオリティの高い作品を生み出す監督として信頼度も厚い。
さて、本作はギャレス・エドワーズ原案のオリジナルSF作品なのだが、この手の作品はめっきり少なくなった。
これは、言わずもがなと言うべきかも知れないが、携帯電話はスマートフォンと呼ばれ、あらゆる事にデジタル対応が出来て、自動車はハイブリッドを通り越して電気化され、自動運転も当たり前となり、しかしながら国家や民族間の争いはいっこうに無くならず戦争そのものもドローンなどによってハイテク化され、そしてコロナウィルスに代表される感染症によるパンデミックによって社会的大混乱に陥るなど、現実世界はすでにアイザック・アシモフ、アーサー・C・クラーク、フィリップ・K・ディック、星新一、小松左京の世界観により近いものになってきていると思わざるを得ない。
HIPHOPやK-POPなどが音楽の一般的な風潮となって久しいが、個人的にはHR/HM世代であり、今だに70s、80s、90sの楽曲をよく聴いている。
考えてみればサイバーパンク系映画とHR/HMは相性が良いと思う。たいがいのメタルバンドは少なくとも一回は必ず楽曲にコンセプトとして、それを取り入れているはずだからである。
(個人的な影響だが、アイアン・メイデンのアルバム、サムホエア・イン・タイムのジャケやフィア・ファクトリーのほぼ全作品などは顕著に表れている)
そう言う意味で、本作のようなド直球のSF作品は今後益々減っていくのではないかと考えられる。
強いて言うなら、アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー及びエンドゲームなどの記憶も新しいマーベル作品等のようなトレンドセッター的立ち位置に置けるSF作品によってのみ、その作風は継承されて行くのではないだろうか。
なんか寂しい気もするが、現に作品が減少傾向にあるのは事実である。
まあ、SF作品は金も掛かるし、当たり外れも大きいし、そもそもクリストファー・ノーランみたいな偏屈な監督が多いのも事実だし(笑)
むしろ「流行り廃りなど関係ない」と言う気概で細々と続いてもらえれば、1ファンとしては幸いである。
IMAX
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