「人間のエゴも含めた、人間とAIロボットの戦いを描いた作品」ザ・クリエイター 創造者 BANAO1975さんの映画レビュー(感想・評価)
人間のエゴも含めた、人間とAIロボットの戦いを描いた作品
映画館で上映されている時期に、予告で何度もTVCMで流れていて気になっていたものの、映画館に行けずVODで鑑賞できるようになったので、どんな内容なのか気になり鑑賞。
舞台は2075年、人間を守るために開発されたAIがロサンゼルスで核爆発を引き起こす。この事がキッカケとなり、人間とAIの存亡をかけた戦争が始まる。
その中で、元特殊部隊である主人公のジョシュアは退役していたが、軍の司令官からの依頼で人類を滅亡させる兵器を創りだした「クリエイター」の潜伏先に向かって暗殺に行くことになるという感じで物語が進行していく。
序盤は、ターミネーターのように暴走したAIロボットを破壊するためという感じを受けつつ鑑賞していたが、物語が後半に入っていくと今迄とは逆でAIロボットの視点になっていってAIロボットの存続をかけた戦いという感じになっているように感じた。
日本人俳優の渡辺謙も重要な役で出演しており、理不尽な理由でAIロボットを破壊しようとする人間側のエゴを感じたし、それに抵抗するAIロボットたちの戦いは「ラストサムライ」に通じる部分もあって、いつの間にかAIロボットを応援する気持ちになってました。
この戦いで重要な役を担う、幼い姿をした超進化型AIのアルフィー(最初は男の子かと思ったが、調べてみると女の子だったので驚いた)も、表情の演技が上手くて驚きました。
今AIは進化しているけど、将来的にはこの作品に登場してくるAIロボットのように感情表現も豊かになるのかなと感じたし、今迄描かれていた他の作品と違ってAIロボットの感情が丁寧に描かれているからこそ人間味を感じました。
予想を上回る面白い作品でしたし、人間のエゴを上手く映画に取り入れた今迄にない人間vsAIロボットの戦いを描いた内容だったなと感じました。