劇場公開日 2023年10月20日

「ニルマータ」ザ・クリエイター 創造者 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ニルマータ

2024年1月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

A.I.のアルフィーが可愛かった。
一休さんと安達祐実を合体して2で割って作務衣を着せたら
こうなるん!?
そしてアルフィーが合掌して念じれば世界は一瞬にして
停止したり戦意を無くしたり、崩壊する。
SF大作にして、《スピリチュアル》な世界観。
多いに混乱致しました!!

ニルマータを妻に持った兵士とその娘A.I.の愛の物語。
エモーショナル(おセンチ)なラストでした。
始動した時の題名は「TRUE LOVE」だったと
ギャレス・エドワード監督がインタビューで語っている。
しかし、
ラスト30分のアルフィーと西側アメリカの闘いは、圧巻だった。
航空機・武器・宇宙船のフォルムは見たことあるよな無いような⁉️
空中要塞基地ノマドが崩壊・崩落する様は迫力があった。
さながら宇宙戦争のハイテクノロジーで、空中を戦闘機が飛び回り
アルフィー(A.I.で特殊な能力、電磁波も動力も止める能力を
(持つ少女)とのチカラの出し合い=戦いは見応えあり引き込まれた。
そこまで1時間半に見せられた世界観を翻されて、
説得されそうになった。
だが、しかし、この映画は本当に2075年を現すSF映画なのだろうか?
多分、壮大な予算(2億ドル位)のSF大作であるが、
2075年が1975年に見えて仕方がないのだ。
A.I.が基地としているのはどう見ても《ベトナム》で、村人は
ベトナム人。
これはどう見てもベトナム戦争ではないか?
ベトコンとアメリカの作った戦闘型ロボットとの戦い。
爆破されるロボットは自爆テロか!!
AI基地の軍の司令官が渡辺謙。
日本語を連発して「撃てーっ、」だの「待てーっ」だの、
日本人としては嬉しくもあり、
謙さんも凄く渋く格好良くて風格があり大満足しました。
やっぱ、唯一無二の素敵さ。
それにしてもA.I.基地はなんともロー・テクノロジーではあるまいか?

第一に「ニルマータ」の意味がどうも納得が行かない。
ジョシュア(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が恋焦がれ愛する妻
マヤ(ジェンマ・チェン)が《ニルマータ》なんでしょ?
マヤは人間でマヤの父親が《ニルマータ》だった。
マヤは2070年。
愛するジョシュアと共にノマドに襲われて行方不明になる。
そしてロサンゼルスで核爆発が起こり100万人が亡くなる。
ジョシュアは両親と兄弟を亡くし、自身も片腕を失う。

そして2075年。
マヤの行方がやっと分かる。
チベットの山の頂上に建つ金色のカタツムリ形の寺に5年間、
意識不明で植物人間として生きていた。
その意識不明のマヤが、AIで超能力者で電磁波も何もかも制御できる
アルフィー(マデリン・コナ・ヴォイルズ)を創造した?
意識がないのにも関わらず⁉️

アルフィーにマヤは《人間を愛する特性》を植え付けた。
もちろん父親の代理であるジョシュアを愛する特性も。

ベトナム戦争と宇宙戦争。
《A.I.》対《人間》の戦争。
それにアルフィーのAI側が勝利しても人間とAIは
共存して生きて行くのだろうか?

そしてアルフィーは《ニルマータ‼️ニルマータ‼️》と
指導者のように喝采を浴びている。
もうA.I.は自らを創造者とみなすのか?
分かったようで分からんのだった‼️

どうもSF映画なのに人の温もりとか体温を感じる。
ジョシュアが恋焦がれるマヤ。
マヤとジョシュアの愛を交わす(海辺での••)シーンは
イメージビデオみたいで困る。

「ローグワン」も「ブレードランナー」「ブレードランナー2049」も
「スターウォーズ全作品とスピンオフ」もぜんぶ観ているけれど、
(残念なことに理解しいるわけではない私。)
……………………………やっぱSFは苦手だわ。
でもアルフィーは創造者というより、
《救世主》だよね、そう思う。

琥珀糖
あすパパさんのコメント
2024年2月1日

琥珀糖さん
こんにちは
こちらこそありがとうございます。
ゴジラが取れるといいですね。
楽しみですね。

ザ・クリエイターのギャレス・エドワーズ監督さんは以前
ハリウッド版GODZILLAを撮られた監督さんなのですね。
何かの縁を感じます。

コメントいただきありがとうございました。

あすパパ
たまさんのコメント
2024年1月31日

琥珀糖さんのレビューに触れまして
改めてこの映画に対する自分の認識が、整理されたように思えます。
インパクトあるシーン、迫力あるシーン、渡辺謙の存在感…など魅力ある映画ではあります。
エモーショナル(おセンチ)なラスト
同感です
ここに収斂させるんだなぁ、とは思いましたが…。
アカデミー視覚効果賞ノミネートに際して、改めて感じました

たま
Uさんさんのコメント
2024年1月26日

共感を有り難うございます。
一休さんと安達祐実の合体! には笑いました。いや本当に、言い得て妙です。
さて、私も結局、この作品に魅力を感じながらも、たくさんの煮え切らない想いを抱えてしまっている…と言うことを、琥珀糖さんのレビューによって認識できたように思います。「時代」の混濁やニルマータの位置付けなどなど、腑に落ちないところが、やはりたくさん有りますよね。

Uさん