「創造者の真意は分からず・・。見所はお金がかかった映像だけ?」ザ・クリエイター 創造者 レオンさんの映画レビュー(感想・評価)
創造者の真意は分からず・・。見所はお金がかかった映像だけ?
映像はそこそこの見所だが、本筋の真意が伝わらない・・。
その映像や造形物も、「ブレード・ランナー」(1982年)や「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」(1995年)からヒント・影響を得ているなと思われる物も多々・・。
壮大なタイトルだが、作品ではエリア的にはかなり狭い範囲での戦闘で進行する。
そしてその創造者の本意も自分的にハッキリ伝わらず、前半は「ローグ・ワン」と同じように捜索・追跡劇にしか見えず、かなり退屈に感じた。
尚、ギャレス・エドワーズ作品は「GODZILLA ゴジラ」(2014年)以降から本作まで4作全て見てるが、全て期待値以下。
まず、"ニルマータ"と呼ばれる、ザ・クリエイター=創造者が、結局人間であり、あらゆる機械を制御出来る、AI少女アルフィーを創造するのだが、それの一番の目的がハッキリ伝わらない。 暴走するAIを阻止したかったのか、あるいは身勝手で強欲な人間をに愛想尽き、そういった人類側を消滅させたかったのか。
結局、米飛行基地である、ノマドとその乗員を消滅させただけ、という中途半端な結末で、その後の人類とAIの関係がどうなるか等の、暗示もない。
ほぼ人間と変わらぬ表情が出来、泣くことも出来るアンドロイドが、真横から見ると筒状の大きな穴が空いている造形も私的には?で、ロボットである事を公表して、さらにその部分は外部衝撃に弱くなるはず・・。
それに、寝てる間に簡単に電源OFFにされてしまう仕様なんてあり得ない。
そもそもAIが人類に反撃したいなら、核爆弾など使わず、あやゆる電化機器やメカを制止するだけで、現在の人間社会は壊滅的な被害を被るはず。
造形物も既視感のある物が多く、振動する山からなにが出てくるのかと期待したシーンは、ほぼ乗り物の様な戦車で、まだスターウォーズの方が、ユニークな造形物が多かった。 車輪の方が前に出た車はブレードランナーまんまだし、後頭部からデータを抜き取るシーンも攻殻機動隊のまんま。(攻殻はプラグだったが)
だから、映像的にも思わず声が出そうになる様なシーンはほぼなかった。
唯一感情移入したのは、ほぼドラム缶に手足が付いたような、自爆ロボが
「今までご一緒でき光栄でした」的な言葉を上官に残し、敵に突っ込んでいくシーン。 機械なのだが、刹那を感じた。
そして多くの方が目を潤ませたであろう、アルフィーとジョシュアの最後。 私も目が潤んだが、子供にあの表情であんな台詞を言わせれば、シンパシーを感じて当然・・。 だがそれが機械なのだから、これでいいのか・・。
そうそうもうひとついいところが♪
挿入曲に DeepPurple 超名曲「Child In Time」が聞こえた時はROCKファンとしては嬉しくなった♪
youtubeで、Deep Purple - Child In Time - Live (1970)で検索すればスゴイライブ映像がみれます♪
主役デビッド・ワシントンも「テネット」のレビューにも記載したが、光っている物が見いだせない。 本作では髪の毛が当初、茶色のややアフロ風から、黒髪になっているのに、マヤに再会シーンではまたアフロ風に戻っているのも意味不明・・。
まあ金が掛かっているシーンがほとんどなので、多少の見応えは感じたが、もし物語はそのままで、低予算で渡辺謙などの出演がなければ、★平均は3前後の凡作になっていたのでは・・・と感じる。
やや期待していたので、ほぼ批判レビューになってしまった。
まあ今後はエドワーズ作品は、ハードルを下げて見る事に・・。
自分が理解してる中でレオンさんの疑問に答えたいと思います。
まずアルフィーを作った目的は単純に主にアメリカ側の主力兵器(ノマド)を使えなくしたかったためです。
2にロスで核爆発したのはAIのせいではなく人類側のミス(劇中だとCoding errorと表現)誤射だったと言うなんとも言えない事実が、地下AIラボ突入場面でのハルンから言及されています。
西側が核爆発の責任をAIになすりつけていた言う酷い事実。
AIに人類に反抗する意思なんてはじめから存在無かったと・・・(AIは平和しか求めてないとハルンが言及してましたね)
だからニューアジアの人間&AI融和勢力は目の先にあるノマドにミサイル攻撃なんかせず、向こうが攻撃してきたら対抗するという消極的な事しかしなかった。
という見解ですね。
ターミネーターのスカイネットみたいなAIの悪い親玉みたいなものが何も存在しないという肩透かしでした・・・