違国日記のレビュー・感想・評価
全258件中、201~220件目を表示
ガールズトークが満載の心地よい会話劇がメインの作品。 本年度ベスト級。
両親を事故で亡くした女の子。朝を演じた早瀬憩さんの演技が良い!
今まで存じなかった役者さんだけど今後、スクリーンに多く登場する予感!
インスタは観賞後に即フォロー(笑)
両親を事故で亡くした朝を、母親の妹の新垣結衣さん演じる槙生(マキオ)が引き取り共に生活して行くストーリー。
全編に渡り女子トークが満載。
何か大きな出来事がある訳でも無いけど会話に引き込まれる。
特に新垣結衣&夏帆さんの会話が最高に良かった!
その会話に早瀬憩さんも遜色無く加わって行く感じ!
餃子を3人で作るシーンが最高!
早瀬憩さんの今後が楽しみ!
女子トークが多い中、男性陣がチョイ役ながら光ってた感じ!
瀬戸康史&染谷将太さんが作品のスパイスになっていた印象。
ぶっちゃけ上映時間139分は長いと感じお尻が痛くなったけど自分好みの作品で満足度はソコソコ。
早瀬憩さんの今後の活躍に期待しかありません( ´∀`)
好きなストーリーです。
はい、いってらっゃーい
映画館告知であんまり流れてなかったのですが見に行きました〜 原作未読
ぎこちないガッキー良さそうだと予告で感じたので気になってました
全体的に物語に起伏が少なかった…
雰囲気は凄く良さげですが…
ガッキーやさぐれ感というか絶妙なダメさ加減凄く良かった!
冷たい感じかな~と思うけど可愛らしいとこあって飽きずに見れました!
朝役の子いいですね 最近ブレイクした河合優実さんチックなアンニュイっぽさ素敵です 今後も気になりますな
瀬戸くん福山雅治にしか見えなかった(笑)すいません(笑)
夏帆さん元気な感じ合いますね
漫画的演出というかホラーチックなのも気になったな〜 ポツン描写や鏡のシーン怖かったわ(笑)
セリフ回しも漫画っぽいし…
姉との確執や病気のところもさらっとしすぎて引っ張ったわりに雑だなと思ってしまいました〜
最後も特に変化はないのはそりゃそうかと
もっと二人でギスギスしても良かったのにな〜(笑)
なんか全体的に踏み込むようで踏み込まなかったりモヤモヤ感じてしまった
個人的にはギスギスでもエンタメでも感動要素でも振り切ってないように感じてしまったかも
同性愛の同級生やハーフの友達描写いる???
タイトルの日記要素もっとあってくれ〜
逆に原作どうなってるのか気になりました!
最高の青春家族映画。
中途半端な…退屈さ
「海街diary」のような、女性達の日常の紡ぎを描く秀作です
原作は未読
平坦で平凡で起伏の少ない物語りではあるが映画としてシッカリしていて見てよかった。特に俳優の細やかな表情というか目を上手く捉えていたと思う。その目の表情により役の細やかな心境の変化が伝わってくる。言葉と言葉の会話劇ではなく、言葉と表情の会話劇というシーンが印象的だったかもしれない。
映画としてシッカリしていたと感じるのは監督、俳優、編集、脚本など映画としての方向性がキレイに揃ったからなのでしょう。そういう意味では俳優陣を含む製作チームにより丁寧に作られた映画だと思う。
映像 ★★★★ (古めかしさもあり好き嫌いはありそうかな)
音 ★★★
物語 ★★★★ (好き)
役者 ★★★★ (主演2人も良いが脇役の同級生を含め皆良い)
編集 ★★★★ (緩やか系の邦画にしては長尺だが飽きさせないよう上手く紡いでいる)
粗さ ★★★ (悪い点はあまりない)
総合 4.5
映画全体としては、4姉妹を描いた2015年の「海街diary」のような空気感かもしれない。あの映画も平坦で平凡で起伏の少ないのですが私は何だか好きなんです。TV放送があるとついつい最後まで見てしまう。俳優の演技が凄過ぎるとか、物語が素晴らし過ぎるとかではなく、映画として全体の枠組みがシッカリしているからののでしょう。
そういえば夏帆は「海街diary」にも出ていたか。
「海街diary」が好きなら、きっと本作も好きになるのではなかろうか。
ということで本作、私は好きです。TVで流れたらついつい何度も見てしまうでしょう。
テイストベター
なれど何が?と言われるとよくわからない。
ヒロインの迎合しない生き方には共感できる。
世間体ばかりを気にしていた?姉との確執も理解できるし、
外面ばかりで中身に乏しい周囲に反発して、
衝動的に姪を引き取ってしまったことにも好感を持てる。
一方で何気ない日常が描かれているだけで、
淡々と進むストーリーはやや冗長で退屈だ。
所々に散りばめられる押し付けがましいダイバーシティの主張も鼻につく。
結局決定的な展開はないまま何となく良さげに終了。
よくある観客の感性に任せるゲージツってことかな。
実は…的な何かがあったんだよね。
ともあれ、最近話題の新垣結衣がこの当時は元気そうで何より。
今のスタンダードなのか?
土曜午後の139分
憩の映画
とても尊い映画だった。
他人がなにを考えているか、どんな悩みを抱えているか、感情はわからない。だからこの作品の中でも、母親の真実とか、友達の真実とか、下世話に追求しない。わかりやすく回答を出さない。ただ心地の良い間で想像力を駆り立てる。
小説の行間を読むような、ゆったりとしたひととき。
早瀬憩のナチュラルな演技も素晴らしく、よく見る役者たちの中でも輝きをなくさず見事に調和していた。
映画って、迫力のあるVFXやCGや爆音を鑑賞するだけでなく、こんななんでもない景色や情景を眺めるだけでも充足感を味わえる素敵なものなんだなと、今更ながら痛感した。
久しぶりに、チャットモンチー橋本絵莉の音楽が聴けたのも嬉しかった。
ガッキーの餃子は男のロマン
タイトルなし(ネタバレ)
原作のファンとして見て、原作を思い出しながらだったから色んなシーンで泣いてた。
映画、どこまでやるんだろうとは思ってたけど、やってほしかったところが結構あってよかった。
えみりの初登場シーンでは、あれ、えみりなんか地味だな、ま〜実写ってこんなもんか、と思ったけど高校に入って垢抜けた彼女を見てとても納得した。
彼女は高校に入ってからいわゆるカースト上位のグループと仲良くなるわけで中学の時は普通なんだな。
えみりと朝の同性愛当事者が身近にいるかもしれないことを認識させる会話、ここが映画で見れたのがよかったな。
あとクラスメイトの優秀な子、漫画では医大志望で男女格差が発覚したのが問題になってたけど映画では留学に変わってた。部活決めのシーンでうまく留学を入れ込んでてここはうまいな〜と思った。
漫画をあえて読み返さずに映画を見たんだけど、おばあちゃんは朝を引き取らなかったくせになんなんだ?と思ってしまった。漫画ではどうだったか…
あとは笠町くん、瀬戸くんは爽やかすぎるだろうと思ってたけどうまくハマってたと思う。
でも笠町くんの掘り下げがほぼなかったから映画だけ見たら笠町くんのことが全然わからないな、と思った。
あと漫画だと性行為の影を感じたことないと思ってたけど映画だと匂わせてきてたかな?と思う。それ、必要かなあ、違国日記には要らなくない?と思った。
あと弁護士の方、染谷さんはイメージ違い過ぎて笑った。映画だとパソコンは返品しなかったのかな。
全体を通して、早瀬憩さん演じる朝がとってもよかった!本当に原作のイメージ通りの朝って感じ。
高校生たちがみんな素敵だったな。
原作が好きだから、やっぱり映画だと時間が足りなすぎるな〜、でも空気感とかはとっても良い感じ。
映画を見て、良いなと思ったら原作も是非読んでほしい。
笠町くんや弁護士さん、いろいろ今回スポットの当たらなかったキャラクターにも人生があるのが伝わって欲しい!
朝役(早瀬憩)の子が素敵
興味があり鑑賞しました。
姉のことが大嫌いな妹:まきよちゃんとその姉の子供:朝と暮らすことになった背景(交通事故で姉夫婦が死別)があり、とてもダークな作品かと先入観があったが、人間模様が絶妙で、そこまでダークな作品と感じなかった。むしろ明るい感じがした。朝役の子がとても素敵だった!朝役の子が人懐っこく、リアルなんだが、この映画を明るくしていた印象で際立っていた。
その年代(中高や大人)ごとで抱える葛藤がとてもうまく描かれているし、朝の抱える過去や周りとの人間関係の葛藤、まきよちゃんの思春期の子どもとの関係の葛藤、全てがうまく描かれていて、共感ができた。不思議な距離感だが、その生活描写が微笑ましく、139分の映画も長く感じなかった。
できれば、まきよちゃんと姉との確執をもっと説明して欲しかったが、それも余白があって良かったと思える映画で、私にとってはすごくいい映画だった。
穏やかな雰囲気のいい映画(原作既読)
葬儀のシーンでの、周囲の言葉を言葉として拾わないように分解し、音の塊になり、おおってくるような描写…それを打ち破るマキオちゃんの声……実写ならではのいい描写で凄くゾワゾワした。あと、同シーンで、キャパオーバーしてるんだろうなぁってわかるアサ役の俳優さんの狼狽える表情もかなりよかった。
しかし、マキオちゃんがなぜ、アサに「あなたの母親のことが嫌いだった」と伝えたのかが描写されてなかった気がするので、そこは少し気になった。マキオちゃんが親が亡くなってしまったアサに追い打ちをかけるような言葉をかける不躾な人に見えてしまいそうだ。
だが、マキオちゃんの周りのナナちゃんやカサマチくんとの会話は、あー彼らは長く関係を続けてくることができた代えがたい人達なんだろうなぁというのが垣間見えるようないい距離感だった。
題材を転々と詰め込みすぎでエミリの恋愛の描写や学年首位の女の子の描写は必要だったのだろうかと思わなくはないけど、全体的に穏やかでいい雰囲気の映画だった気はする。ドラマでの実写化のほうが合ってたのでは?とは思うが。
最後に、アサの歌のままエンディングではなく、そのあと数シーン挟んでからのエンディングだったのが、この作品らしい終わり方な気がしてとても良かったと思う。
原作の良さが生かされておらず、なにを伝えたいのかピントも合っていない
原作が大好きで、楽しみにしていた。
正直キャスティングは新垣結衣さんは大好きだけれど慎生ちゃんにしてはキュート過ぎると思っていたが、それはそれで良いかと思い
それ以外の情報を入れずに見に行った。
ここの評価も高めだったので安心していただけに、非常にがっかり。
新垣さんは原作の慎生に近づけようといろいろ努力してくださっている感じは伝わってきたが、肝心の脚本が浅かった。
あの膨大な情報量の原作から何を切り取り
どこにピントを合わせたいのか全く分からなかった。全てが中途半端。
取捨選択が必要なのは分かるが、必要な台詞をカットし不要にしか思えない大胆な改変が続く。
セリフが一緒でも違う状況で言われたら全く印象は変わるし、
切り貼りされてる感じで余計チグハグだ。
タイトルへの言及も無かった。
そもそも何故構成を変えてしまったのだろう。朝を可哀想な子に見せたいからだろうか。
それなら身寄りの無い子どもを親戚として引き取るなんて違国日記でなくとも
オリジナルでいくらでもその設定で作ればよかったと思う。
途中で席を立とうかと何度も考えてしまった。
『この日このひとは群をはぐれた狼のような目で
わたしの天涯孤独の運命を退けた』
この言葉は繰り返し出てくる重要なものなのに、”その方が豊か”という理由でモノローグが無くなり
朝の内心が全く伝わってこない。
原作の無邪気だからこそ不躾になることがあり
幼いところがあるもののきちんと可愛い朝と違って、
慎生に対して態度が悪くうざいと言ったり心配させたり、そしてけして謝らないので
ただただ生意気で苛々してしまった。
歌が本当にうまい感じも伝わってこなかった。
槙生ちゃんの作家な感じも、上辺だけだった。
ちょっとした会話からふっと創作の世界に沈み込む感じが基本的に無い。
言うことが詩的で含蓄のある感じもなかった。
笠町くんと塔野は正直出した意味がなかったと思う。
特に笠町くんに至っては、元カノに未練がある上日記のことを口を滑らせる
余計なことしかしない男でしかなくてノイズだった。
原作の笠町くんは朝のことをさん付けで呼び、子供に話して良いことかどうか
言葉を選びながら嘘はつかず丁寧に接してくれる重要な人物なのに。
親が完璧で自分も完璧でいなくちゃならなくて
周りもそうなのが普通だと思ってしまうのは遺伝病のようなもので
だからこそ鬱になって苦しんで、大人になっても親との関係で苦しんでいる笠町くんは映画にはいなかった。
そもそも病院で母親に言われて仕方なくその日はうちに連れ帰るという流れが自然だったのだ。
大雑把なようでいて、取り敢えずあったかいものを食べさせようという
絶妙な槙生ちゃんの気遣い方が無かったし、
しかも「わからないのは変じゃない」はその後の
「悲しくなる時が来たらその時悲しめばいい」があってこそではないのか。
姉を嫌いだから悲しくない。朝を気の毒だと思う分それが悲しい。
大人がそうやってぶっちゃけてくれるのが大事なシーンなのに、
あれではただの思わせぶりだった。
日記は、悲しいか分からないという朝に
「たとえ二度と開かなくても悲しくなった時それがあなたの灯火になる」と
書くのをほぼ初対面の段階で勧めるから良かったのだ。
事前にこのやりとりがあっての葬儀の場面だから良いのに。
しかも、「あなたにこんな醜悪な場はふさわしくない」とはっきり言ってしまうところが。
自分の母親が朝に遺体確認をさせたことを怒っている描写は絶対大事だったと思う。
日記はタイトルにも含まれているとおり非常に重要なアイテムで、
「本当のことを書く必要もない。書いていて苦しいことをわざわざ書くことはない」
と慎生が言ったことが朝にとても響いた訳だし、
悲しくない自分が変なのかと思っていたから、
悲しくなったらでいいと言われてありがたかったという朝の台詞は非常に重要だ。
非常に気になったのだが、槙生ちゃんが玄関まで見送りに出ないのは何故なのか。
とても違和感があるし、朝も戸締りしないし普通に不用心。
しかも毎朝そうやっておばあちゃんもお母さんも慎生ちゃんも見送って
帰りになになにを買ってきてという会話があって、という話もあったのだから
見送るのは重要なシーンだと思う。
二人とも平気で外着で布団に寝転ぶのも気になった。
原作だと朝が布団に入ってスマホを充電コードに繋ぐ感じもリアルだったのにな。
朝がわざわざ仕事をしている槙生ちゃんの横に寝る理由もあれではわからないのでは。
姉が嫌いというのもフェアじゃないと思うから言っただけで
人の悪口をわざわざ聞くものじゃない、自分の意見に流されずおかあさんを好きなままでいなさいという理由で何故嫌いかを話さないのだ。
映画しか見ていない人に、その慎生ちゃんの思慮深さは伝わったのだろうか。
マンションを買うのを笠町くんにいわなかったのは、誰かに言ったら目が覚めて夢でしたってなるのが怖かったからであって、
アニメになったからお金があったから、では意味が違ってしまう。
朝と部屋を片付けに行った時、「来週」という姉の予定を見て
来るはずだった来週が来なくなり世界から忽然と存在が消えることに思いを馳せる慎生はいなかったし
ピクルスの前で、現在形で母のことを話す朝にあなたは考えている途中で強引に断ち切る必要はない、とも言ってくれず、あろうことか「ピクルスは好きになったじゃん!」
と朝に喧嘩を売られてしまって驚いた。
慎生がだらしない印象をつけたかったのか知らないが、原作の慎生は
卒業式の日にちゃんと見送るし、その時に記念だと写真を撮った。
朝も、食べたいのはピザとちゃんと答えたのだ。
えみりのLINEを無視している時も、「うるさいな、仕事してれば」と喧嘩腰になるが
「したいよめんどくさいな」「一日分喋って疲れた」という慎生に朝は「ごめん」と言う。
用意してもらった足湯を叔母に引っ掛けてがたがた当たり散らしはしない。
だいごからの手紙の話がカットされているのも解せなかった。
えみりの母親が原作では朝に謝るし、朝が一人で寂しいのに言えないのではと心配して
叔母さんに来てもらったら、と言うのに、映画ではただの嫌な人でしかなかった。
入学式で親が死んだとみんなに言った後、原作では母親ではなく慎生ちゃんが知ったらなんというだろうかと考えているのも大きな違いだと思う。
歌上手いんだから歌えば、と慎生ちゃんが言って、お母さんがバンド嫌がったからと返すのを、なぜマックブックプロの話にして流れを変えたのだろう。
弁護士をとりあえず登場だけさせたかったのだろうか。
原作の弁護士は笠町くんの次に良い人な男性という印象だった。
仕事ではなくちゃんと朝ちゃんを心配して、慎生ちゃんにもちゃんと謝ってくれた感じがあったからひっかからなかった。
映画の台詞の順序だと、塔野さんが慎生ちゃんを疑って、「行動を制限されたことはありますか」と朝に訊いているようにしか見えなかったし、実際「朝に訊いてる」と慎生の言葉を遮りもした。
えみりを家に呼んだ時、原作は慎生が家にいなくてLINEも返事がなくて、でも書斎スペースのドアをちゃんと締めていた。
変わった人だから、と朝とえみりで馬鹿にすることもないし、慎生が何度もドアを開け閉めして挙動不審な態度をとることもない。
ここの朝とえみりの会話も、「髪ピンクに染めれば」より
「ゆこちゃんがカットモデルをやってて朝ももっとおしゃれすればいいのに」が重要なのではないのか。
笠町くんが人を慰める時に肩を抱いて、大型犬だと思ってと言って、これまでのその経験があるから慎生ちゃんは朝にそうしたのに、
映画の感じでは元彼と酔っ払って良い雰囲気になっているように見えてしまって嫌だった。そういうのではないから慎生ちゃんも気にせず、テレビに朝の好きな人出てるよと呼んでくれるのが良いのに。
映画の元サヤに戻るのかと騒ぐようなのでは、
「わたしだけが知らない国にいるのだという心地で眠らない、いうなれば久々の幸せな夜」にはならない。
お母さんに似た人を見て一瞬はっとするのはわかるが、叫んで追いかけるのはやり過ぎ。
中学生という年齢でしかも目の前で事故を目撃した設定で
遺体確認までしてそうはならないだろうと思ってしまう。
おかーさまです、とかぐうっとか、漫画だからこその書き文字表現であって寧ろそういうところこそ実写化にあたって改変するところだったのでは。
えみりと慎生ちゃんのやり取りが恋バナしか残されていなかったが、
えみりに物語を貸すことで回答とするのが良かったのに。
慎生ちゃんが食べ物を口に入れたまま喋るのは、笠町くんや友達とか気を許せる人
とだからやったことだと思う。
朝の母親の日記は二十歳になったらあげようと思っていたと書いてあったのに
設定を変える必要はあっただろうか。
渡さない選択肢も5年もあれば出て来たかも、と慎生が思ったことも朝に伝えるか迷った重要な理由だと思う。
しかもあの書き出しの言葉、実里が泣きながら言っていたのなら話は違ってくるだろう。
実里には実里の怒り、孤独、葛藤があった。
朝のサボりを重要な試験をぶっちしたことにした理由もよくわからないし、
笠町くんが駆けつけて「頼るの簡単だろ」「難しい」の会話があったり
塔野さんが「大事にした方が良い」と言って大人三人で探すのが意味があったのに、
映画では先生に呼び出されるだけになっているのも改悪だ。
「親が亡くなったことをうけいれる準備ができ始めたのかも」と慎生が言うのも重要だったはずだ。
慎生の部屋に勝手に入ったことを笠町くんが怒ってくれるのも、
慎生には友達がいっぱいいるし自分がほしい嘘を慎生は言ってくれないと
朝がいじける流れまで自然だった。
それでやっと初めて両親が死んだ、と朝が泣くのだ。
ここまでで5巻の話だ。
どうせ最終巻までは話に入れられないなら、このあたりまでを丁寧に描いた方が良かったのではないか。
朝のライブが盛り上がりで終わられたらチープで嫌だなと思って見ていたら本当にそういう展開だった。
三森や塔野など、原作と見た目やキャラを変える理由はなんだろう。
なにからなにまで忠実にする必要はないが、不必要に変える必要もないと思う。
朝の作詞に慎生はちゃんと具体的なアドバイスもしていたし、
「死ぬ気で殺す」もこの前の「打ち、鍛え、研いで」が大事なのでは?
えみりが「もう絶対友達辞められないじゃんと思った」というのもカットされているし
不正の話も物語の舞台が2023年だからといってあそこまで変える必要はあっただろうかとてもチープになってしまった。
千世ちゃんとの
ひどいこときいていい?自分の人生終わったと思った?
終わってない、生きてるから という会話をカットするなら、千世ちゃんとのシーンの重みがなくなってしまう。
原作では慎生がする遠吠えをなぜ改変したのかも疑問。
えみりのカミングアウトの話を残すなら、慎生から映画を借りたり
最初に慎生に相談したエピソードは残すべきだし、
ベランダで外が見えるところでお弁当を食べながら話すのを
放課後体育館に呼び出してふたりきりひっそりというシーンに変えてしまったのはなぜなのか。
落ち込む三森の話を聞いて励ますこともなく、どちらかというと三森ちゃんの方が強くて
「大学では軽音はやらないからいまのうちに」と言うのを朝が自分は続ける、と言ったのを聞いて揺れ動く=本当はやりたい三森が
音楽好きだからやめるーと思わせぶりなことをライブが始まってから言うのも謎。
千世が「大丈夫じゃないまま生きていくからいい、田汲が忘れないでくれたら少なくとも田汲の周りでは変わる」という台詞があってこそ、
世界を変える、と願いを込めて朝が歌った意味があったのに。
朝のコミュニケーション能力を慎生が心底羨ましがっていることも
もし過去に戻れたらと言われても多分お互い自分の持っていないものを持っている相手が嫌いだったから無理だ、と話すのも無く
中途半端に掻い摘んだ会話になってしまっていた。
秘密じゃよ
想定していた映画とは全然違っていた「違国」の日々をつづった大切な日記。あぶなっかしいけれど、苦しいけれど、輝いている毎日。監督の繊細な感性と、細やかな演技で見せてくれた少女たちに感謝。
15歳の少女。
とても繊細でナイ―ヴ。
感受性の塊で、毎日のちょっとしたことでも感動できる。
新しい制服のスカートの裾が翻る。
他の子と一緒にギターを手にして鳴らしてみる。
どの部活に入ろうか悩む。
それだけに他人の言葉にもすぐ揺れ動く。
傷つく。
思い悩む。
ほんの些細なことですぐに壊れてしまいそうな。
そんなキラキラした素敵なことが詰まっていた、短い期間を丁寧に切り取って見せてくれた。
大人の日々では忘れていた、小さな素敵なこと、素敵だったことを思い出させてくれた。
これを観なければ本当に忘れていたこと。
監督と俳優、関わっている人たちに感謝。
親戚の子と独身女性の、突然始まった共同生活を映画にしたと聞くと、
これまでに見たドラマのありがちなシチュエーションや、
きまりきった感動的な展開をつい予想していたが、そんな思いは吹き飛んでいた。
とても繊細でふんわりとした、危なっかしいけれど、ドキドキする、素敵な映画だった。
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