「原作を読んでいるかどうか」違国日記 ブレイズさんの映画レビュー(感想・評価)
原作を読んでいるかどうか
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TOHOシネマズ日本橋にて鑑賞。
表題の通り、原作を読んでいるかどうかで評価が別れる印象を受けました。
原作11巻あるうちからいくつかの要素やエピソードを抜き出して実写化しているのですが、やはり個々のエピソードのボリューム不足は否めません。 原作では掘り下げのあったところで説明が足りず、分かりにくい部分が多々あったように思います。また、改変した部分がエピソードの魅力を損ねてしまっている部分もあるように思いました。三森さんが軽音を辞める下りとか、森本さんの留学の下りとか。逆に原作で印象的なシーンがさらっと流されていたりもしました。日記をつけ始める所は、もっと大きく扱っても良かったのでは。
また、主観的な話になるのですが、新垣さん演じる槙生さんのキャラクター設定について違和感が拭えませんでした。原作の「群れをはぐれた狼のような」鋭さや毒が、大きく緩和されていたというか。あと槙生さんの部屋に観葉植物や絵が飾られているのはどうなんでしょう。埃被らせたり枯らしてしまうから買わない置かない人な気がするのです。
それから、原作は詩的に感じられるモノローグを多用していて、それが私には大きな魅力だったのですが、それがほぼなかったのは残念でなりません。
と、色々批判的な事を言ってしまったのですが、個々の役者の方の演技は良かったですし、上記のように書き連ねた文句についても原作読んでない方にはあまり関係のない話です。ただ私が原作と映画を切り離して考えられないだけで。
原作を未読で映画を観た方は、是非原作の方もお読みください。
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