「隙間の闇」ブギーマン KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
隙間の闇
締まり切っていないドアの隙間、襖の隙間、カーテンの隙間、タンスの下の隙間…怖いのよね、絶対何か居るから。
子供の頃はもちろん今でもずっと隙間の闇に対して恐怖を抱いているので、この映画の全てをモロに食らいかなり没入して楽しめた。
味方のいない心細さ、真似しきれぬ不気味な声色、形になって現れる浸食。
霊体と物体を駆使し、緩急つけて追い詰めてくるブギーマンに終始翻弄される。
スカしのないジャンプスケアにも見事に全部ひっかかり、ヒィヒィ言いながら観ていた。
娘たちのヘルプに向き合わない父親となかなか電気を点けない対策不足は気になりつつ。
私は大切な人が何か見えている様子で恐怖を訴えてきたら絶対に信じて救うために動くし、怖くなったらすぐに電気を点けようと強く心に決めた。
あの月のルームライトいいなあ…Amazonで2500円くらいなんだよね…注文しちゃおうかな…。
大切な人はすぐそばに。終盤の光の動きはまあ容易に想像できるのだけど、やはりグッと来るものがある。
だからこそブギーマンがより憎く、恐怖と共に怒りの感情が湧いてくる。
力強い炎がとても良かった。
わりと王道なホラーではあるけど、人間関係やトラウマを絡めて心の隙間を突いてくる楽しい映画であった。
光と闇の見せ方がとても上手く、エンタメホラームービー的でありながら画のつくりがめちゃくちゃにかっこいい。
この監督、ZOOMのときも細かい演出がキレキレだったし怖かったし、センスやこだわりの面で私とめちゃくちゃ相性良いのでは…なんて思ったり。ダッシュカムも観なければ。
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