劇場公開日 2023年10月20日

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「無理ゲー脱出劇。M:Iのイーサン・ハントも 脱帽? 地味だけど。」カンダハル 突破せよ マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)

無理ゲー脱出劇。M:Iのイーサン・ハントも 脱帽? 地味だけど。

2023年10月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

イランで任務を終えたCIAスパイ。素知らぬ顔で普通に出国しようとした矢先、正体がばれてしまう。「バレちゃあしょうがねえ」ってんで通訳さんと脱出劇を繰り広げる。
これが実録「ミッション・インポッシボー」じゃないかって思うほど無理ゲー感がある。映画のM:Iとは違い、飛行機から落とされたり、崖からダイブなんていうハデさはないが、トム・クルーズも「あいつにゃかなわね~ヨ」って舌をまくに違いない。地味だけど。

僕はテヘランがイランの首都だってすぐに思い浮かばないぐらい世界地理・世界情勢・中東情勢に疎い。イラン、パキスタン、アフガンの関係や、ISS、ISIS、タリバン、タジク人軍閥が、どこの国の組織なのか、敵・味方関係も分からない。
だから結局、逃げるCIAスパイと追っかけるヤツら(いろんな組織から追っかけられる)のを見てるだけなんだけど、これがすっごく面白かった。

通訳さんはCIAのスパイ小僧に通訳の仕事を頼まれたことを知らなかったから、とんだトバッチリなんだけど、捕まるとアメリカに協力した裏切り者ってことになっちゃうからけっこうヤバい立場になっちゃってる。
中東出身のアラブ人(イスラム教徒)で家族が何か紛争に巻き込まれた過去がある。そこら辺がらみのドラマもちょっとあって、その場面は何かジーンと来た。

バイクで追いかけるイケメンISSの幹部兵士が、最初のほうのタリバン幹部たちとのミーティングで、タリバン幹部に対して「お前らいつまで同じことやってんだ、またウサマ(ビンラディンだと思う)みたくアメリカに追いかけられて逃げ回ることになるぞ。ちっとは考えろ」みたいなことを言ってて、「おおー」と思った。

CIA、イランの軍部、イケメンISS幹部、ISIS、タリバン、みんな松本零士さんのキャプテン・ハーロックが言うような「自分が正しいと信じるもののために闘う」ってヤツだ。
僕にはイスラム教の教えは理解出来ないし、到底受け入れられないけど、彼らもアラーのため、イスラムのため、所属する組織のために闘ってるんだなあと思った。

タジク人軍閥はすこし金の為っぽかったけど、きっとタジク人のためでしょう。

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マサヒロ