春画先生のレビュー・感想・評価
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ももいろ。
春画にハマッた女の話。
喫茶店で働く弓子、その喫茶店に客として来てた1人の男、喫茶店内のスタッフの間では「春画先生」と呼ばれてる変わり者、その男が座るテーブルに性行為をする男女が描かれた絵が広げてあり、それを見ちゃった弓子はビビビっと何か感じてしまい…その春画先生に「春画に興味があるなら明日、家に来なさい」と名刺を貰う…ついつい春画先生の家に行ってしまった事から始まる弓子のストーリー。
春画は芸術だ!アートだ!奥深い!位に言ってた春画先生、蓋を開けてみたらただのド変態、癖の塊野郎!(笑)
弓子は春画見てから息荒め鼻息荒め(笑)
あと佑演じる辻本、Tバックからはみでるケツなかなかいいケツしてたね!
個人的に良かったのは安達祐実演じた一葉のドSっぷり!春画先生の好みがわかり豹変した弓子のドSっぷりも良かった!
将を射んとせば先ず馬を射よ
テーマは"性の解放"といったところで、監督の過去作『月光の囁き』を観て於いて良かったと思っている 『さよならくちびる』もきちんと俳優を脱がせば話の襞が露出され良かったのにと思う程、今回の北香那の決意がしっかり感じさせられる演技に称賛したい 濡れ場は脱がなくても、情事後のオトボケ感を醸し出すバストトップは演出もさることながら、本人の狐に摘まれた様な仕草、そして二回目の堂に入った落ち着きという演技分けときちんとこなす技術の高さに、同年代の俳優との差違を圧倒的に感じるのだ NHK『どうする家康』でクィア案件の回を演じた彼女と、『まなみ100%』の中村守里が、こうして堂々と映画の主役を張るということの邦画の正当性に感謝しかない
とはいえ、今作は、過去作よりかはインパクトに欠けるのは春画先生の吹っ切れ不足であることが明白である ストーリーテリング上、SMに転ぶ事は、春画から責め絵に移行するシークエンスの転換である程度予想範囲を張れる しかし、内野聖陽だけは新たな一面を垣間見せず、平坦な演技に感じてしまったのである 「私はこの世で一番醜い豚野郎です」の台詞も、彼のイメージ打破が得られなければ空虚に響く"言わされている感"としか受け取れない そういうセーブを演出として施されているならば、それこそ監督の過去作も同じで、原作の方が余程心に訴えるものが大きい 両作ともヒロインが身体を張ってるのに、監督にはきちんとマゾヒズムを表現出来る様、精進願いたい でも、地震アラームから始るオープニングと、折檻部屋での二度の地震の演出はニヤリとさせる演出であった
エロティシズムを文学や芸術でくるむという、揚物料理的な構造は、確かに歳を取るほど面白い それは若いとき程体力に任せたリビドーの落とし処が、枯れた水道栓の様に空気だけが情けなくだらしなくシューシューと音をたてる如くである しかしその空気はイマジネーションで如何様にも彩る事が可能であり、その補助線は文学であり絵画であろう
NTR、クィア、そして被虐、加虐 性の解放を単に忌まわしい欲に塗れた唾棄すべき行為か、それとも動物にはない高度なイマジネーションが基のイノベーションなのか?
倫理観では推し量れない陰湿感を、回転寿司のレールのような移動台座でクルクル回る海女と蛸の交わいで、滑稽さと真面目さを並行させた手腕は評価したいし、弟子のTバックの安直な演出の可笑味も上手だったが、表題の通り、亡き妻の双子の姉、すなわち元恋人という"馬"を射る為、安物の白ワインとビールの混ぜモノを"小水"と称して何杯も平らげる俳優魂に、果して内野聖陽は応えたのだろうか?・・・
ラストの弓道場を盗見していたヒロインが考えるレシピは、『的当=金的へのダメージ』といったところか・・・(苦笑
鰹節のメタファーが分らなかったのだが、どなたかご考察願えればありがたいです
PS.『春画とワインのゆうべ』は目白の永青文庫がロケっぽくて、春画展は観覧したことがあって、ハイソな雰囲気は住む世界の違いをまざまざと感じさせてくれた異空間である
セキレイの話と、冒頭の春画先生宅への訪問逡巡の件とか、細かい伏線回収が多いのも今作の特徴!
PS2.やはり秀逸だったのは主人公の演技と演出の吹っ切れ具合に尽きると改めて感じる
彼女の俳優魂がなければ今作は愚作に成り果ててしまう危険性がチラつくからだ
勝ち気な性格というキャラ設定を、ステレオタイプ的に物言いの強さや刃向かう態度の文脈の空間に潜む単純な心情吐露を観客に伝える術や、只感情表現だけではない微妙な表情、情熱と戸惑いと決意の表現を、勿論共演者のガイドが補強しているのだが、助けなくても理解出来るストーリー読解力が十二分に完遂している演技で以て為し得ているのである 春画に併せた性愛描写、それとは関係無い目覚めの無防備な演技と演出、俳優と監督の信頼感があっての見事な画なのだ。。。
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