劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:のレビュー・感想・評価
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主人公の動機を問う再構成
映画にしてもオープニングをつけてくれたのがいい。劇場アニメにもオープニングがもっとあっていいと思う。
どんな風に構成をするのかなと興味深く劇場に足を運んだのだけど、シンプルで力強い、最もな構成がなされていて良かった。
冒頭に主人公がバンドをやる理由を尋ねるシーンをもってきたことで、この映画は、この変なピンク色の子がなんでわざわざ苦手な人間関係をこなしてまでバンド活動をやるのか、その理由を知りたくて見続けることになる。主人公が動機を持って能動的に行動してくことで、物語を紡いでいくのは基本的なことではあるんだけど、その動機が見えない作品は見ていてしんどい。この映画はそこをクリアにして、彼女の成長に付き合うことになる。
テレビシリーズの総集編とはいえ、きちんとした意思で構成されているのと、やはり音楽ものなだけあって劇場で鑑賞すると一層映える作品だ。音が感情を語るのが音楽ものなので、音の鳴り方が違えば受け取る感動も変わってくる。映画館で上映する意義のある作品だと思う。
オープニングとエンディングにグッとくる
物語自体は、後編同様特段の変化もないのですが、個人的にオープニングによってぼっちの解像度が上がったような気がしましたので、今更のように投稿しました。
物語冒頭(アバン)で、いきなり物語は中盤辺りのぼっちと虹夏との会話から始まります。そこで虹夏はぼっちに、どうしてバンドをやりたいのかを聞きます。そこで、映像は一気に中学時代にギターを上手くなることを誓った時に戻るのですが、私はここで、図らずもグッときてしまいました。私としては、ここはまさに後藤ひとりのパーソナルをたった数秒で表現した場面に思えたからです。
私は、テレビ版を観ているため、この後にどのようなことがあったのか、また、この時に彼女が何を考えていたのかも知っているのですが、確かこの時に彼女が実際に口に出したのは、父親にギターの在り処を質問したということだけだったように覚えています。家族は、部屋の外から、鏡に向かってギターを構えているぼっちを眺めているだけ。つまり、あの世界の誰も、どうして後藤ひとりという少女が一日六時間も練習するほどギターにこだわることになったのか知らないのではないかと思いました。加えて、映像が再び虹夏との会話に戻った時にも、ぼっちは俯くばかりで自分の考えを言いません。
テレビ版を観ていて思うのは、恐らくぼっちは今まで自分の意見を言いたくても自分が納得できる言語化ができず、いつまでも「私が何か発言して良いのか」ということばかり考えては自己否定し、妄想に逃げるということを繰り返していたのではないかな、と思いました。要するに、この時点でぼっちは、そもそもの生き方が孤独に生きるようにできているようにすら思えてしまい、個人的に大変切なくなってしまいました。
何故なら、そのような彼女の問題は、何かしらの外的要因(家族関係や友人関係、外的障害等)のような、所謂「仕方ない」と誰もが理解を示せるものではなく、ひどく内的で病気とも言えずないレベルの、所謂「努力不足」と揶揄されるような類のものです。しかし個人的にはひどく重大で切実な性格的特性あると思ったからです。それは、彼女自身、絶対にどうにかしたいだろうし、一方で直したいと思えば思うほど空回り、彼女が思い描く理想からは遠ざかるものでもあるとも思え、事実、これまでの彼女は孤独に頭の中だけでアリーナを満員にしていたのだと思います。
と言った感じで、とにかくぼっちはこれまで誰にも自分の意志を示したことはなかったと思うのですが、もう一つ、何となくですが、ぼっち自身も自分がどうしてここまでバンドにこだわっているのか、ちゃんと言語化できないのではないかな、とも思いました。まず、ぼっちはいつも焦ります。他人に否定されることをひどく恐れるあまりの思考回路なのでしょう。その結果、上記したように空回っていると思うのですが、行動が混乱する人は、大抵の場合は思考も混乱しています。つまり脳内ですら上手い言語化ができていないことが推測されます。結果、上手く周囲に自分の言葉を向けることができません。しかも、テレビ版のアバンで幼少期のぼっちは斜に構えて周囲から遠ざかったのではなく、「自分が入ってよいのかな」という、「自分=異物」のような考え方で動けなくなっていましたので、その頃から、彼女にとっての思考回路は「自分は異物」だということが推測できます。しかもその異物は「特別」というポジティブさではなく「邪魔者」というネガティブさによってコーティングされているように思えるので、まるでセルフ人種差別をしているような状態なのかも知れません。結果、ぼっちの行動理念は「自分がどうしたいか」ではなく「周囲が自分をどう扱うか」となり、人生の主体性が喪失された状態となっているのように見えます。それらを鑑みると、ぼっちはこれまでの人生で常に周囲を主体にして生きてきており、自己実現というもの(所謂「大きくなったら~」の具体化)すらまともにやっていないのではないか、心の中で描いたアリーナですら「分かりやすい成功した自分」としてしか考えていないのではないか、と思いました。
個人的に、ぼっちがそもそも求めていたもの(人生の主題)は何かと考えると、中学時代ギターを志す切っ掛けでもある、テレビでバンドマンが言っていた「陰キャでもバンドはできる」的な発言からしても、ギターを上手くなりたかったことではなく、単に誰かと一緒に何かをやって存在を認められたかっただけだと思うのです。それが、上記のような、思考が上手くまとまらない特性を有している可能性を考慮すると、何となく、そこも実は良く分かっていなくて、だから、虹夏にも何も「言わない」以上に「言えない」ところもあったのかな、とか思ってしまいました。実際は、人並みに存在を肯定して欲しいだけでも、上手く言語化して気持ちを伝えられないだけで、そう見られてきた15年間だったのかも知れません。
などと、冒頭の回想シーンを観た時に一気に流れ込んできた気持ちを長々と記載してしまいました。とにかく、上記のような理由で個人的にこのオープニングは、人に上手く自己表現できないぼっちの人生そのものを体現したもののように見えてしまい、ものすごく切なくなりました。
また、直後に流れるオープニングやラストに流れるエンディングは、テレビ版のような「世界にぶちかませ」的な外向的かつ上昇的なテーマから一転して「自分は何やってんだろう」と急坂を全速力で掛け降りるかのような内的でシリアスな路線に変わった印象に映り、孤独と自分への失望、それでも誰かに認識してもらいたいという、ありふれているけれど満たすのは実に難しい欲求を示しており、個人的にギャグ少な目になった前編を上手く表していると思いました。坂を下っていても進んではいるのがいかにもこの作品らしいな、とも思いました。
以上となります。長文失礼しました。ご拝読いただき、ありがとうございました。
コミュ障ぼっちの成長譚
基本的にTVアニメと同じ。
だけど過不足なく見事に劇場版に作り直してる。
天才的なギタリストであるギターヒーローことぼっちが、
当初はチームワークに苦戦しその力を発揮できなかったけど、
本当に少しづつ成長して最後にその力を見せつける展開は熱かった。
また極度のコミュ障と強烈な承認欲求を併せ持つぼっちも面白かった。
なんとも言えない微妙な時間も少なくなく退屈することもあったけど、まあ総じてそれなりに面白かった。
ただTVシリーズと同じく後編のカタルシスがちょっと弱かったのでその点残念。
漫画は読んだことないが、すごく好き
ぼっち・ざ・ロックに映画から入りました。ぼっちネタのセンスもいいし見ててずっと面白かったです。それぞれのキャラクターの魅力も、映像でよく伝わってきました。
アニメから映画になっている作品色々見てきましたが、一番と言っていいほど映画むきのコンテンツだったと思います。音楽が題材ってのもありますが。
これはおすすめです。
楽しいし、うれしくなるね
実は美少女で、ものすごく才能と実力があって、でも、ぼっちのコミュ障って展開の映画。
最近読んだ、小説にも同じようなシチュエーションのものを読んだけど最近の流行りなのかな?
生きずらい世の中で、あらたな価値観を認め、切り開いてゆく女性の話だと思う。
成果主義の世界で、どんどん、自分が削られてゆく、男どもとは違って、
根が真面目て、努力を惜しまず、友達を大切にして、どんどん自分を開花させていく女性の姿というのは、これからの社会に絶対必要なパワーだと感じた。
女の力をなめてはダメよ、と最近思うことが多いのよね。
男はもっと元気をだそう。もっと勇気をだそうとよ。そんなことを思ったけれど、もっと単純に、アニメを楽しめばよかったとも思う。
気楽にいこうよ♪
コーラで太らせる
少女らがロックを演奏する話。
総集編ということで総集編なのだろう。
演奏はよいが絵は物足りない。ストーリーは悪くはない。
良い点
とくになし
悪い点
・作品のやや固い感が散見される。この作品は女子受けしているのだろうか。
その他点
・不得意な者に他者と同量の仕事を与えることは効率的ではない
映画館の音響で結束バンドの曲が聞けるというだけで価値がある
総集編というだけあって結構シーンはカットされてる。風邪引け風邪ひけの歌がカットはちょっと寂しい
結束バンドの音楽をバックにダイジェスト的な感じでシーンが流れていく感じ
でもこれが音楽がいい感じにぼっちちゃんの心情にマッチしていて見ていて退屈しないのがいいところ。音楽の力は偉大
個人的にはひとりぼっち東京が流れる所が好きやね。そしてやはりギターヒーローとして冷え切った観客を惹きつけるシーンが最高にかっこいい。
最近は若い子が頑張ってるの見ると涙が出てしまうな……
歳のせいでしょう
日本のアニメが苦手の僕には不穏な匂いがプンプンしたのですが、世評が余りに高いので怖い物見たさで劇場に向かいました。
でも! 登場する女の子の顔は基本的に全員同じでヘアスタイルと髪の毛の色だけで描き分けられ、アニメ声優発声のキンキン声に頭痛を堪えるという日本アニメの苦手ポイントの王道を行く造りはオッサンにはやはり辛かったぁ。アニメファンの為だけの内輪向けの作品なのかな。さて、後編は観るべきか・・?。
描き方がうまい
ぼっち・ざ・ろっくはアニメで全話鑑賞してすごい気に入っている作品です。さりげないところに深い感情が込められていたり、練習しても本番はうまくいかなかったり…それらはありがちな話ではあるんですが、描き方がうまいく感じます。
テレビシリーズ未見でも、楽しさが伝わる良編集
原作漫画は未読です。
テレビシリーズ本放送中のリアルタイム視聴もしていません。
ネットで何だか流行っていることが気になり、動画サブスクサービスで全話一気見してこの作品が好きになりました。
この映画、タイトルにも「劇場総集編」とあるようにテレビシリーズ前半までの編集作品です。
先にも書いたとおり、テレビシリーズを知っているうえで見たので「とてもうまく編集している」と思いました。そして「今まで気になってはいたけど、触れたことがない」ぼっちざろっく初心者の方もすんなり導入出来る内容だと思います。
テレビシリーズは2周しているのですが、「オーディション・路上ライブ・ファーストライブ」の演奏シーンは何度見ても痺れます。
ド派手なハリウッドのアクション映画と違うので正直「動画サブスクサービスで見てもいいかな」とは思っていたのですが、ライブシーンは映画館の大音響で楽しむことが出来たので、行って良かったと思いました。
2周(つまり2回)見ているのですが、新規カットとかは正直わからなかった・・・・ですが、新規のOPとEDはとても素晴しかったです♪
8/9の後編がとても楽しみです♪
総集編だけどすごく面白い‼︎
アニメは劇場版観る直前に全部観て、めちゃくちゃハマりました‼︎
総集編でしたが、すごく上手くまとめられていて面白かった‼︎
やっぱり終盤のみんなが自信を無くしている中で、ぼっちが演奏をはじめるシーンは感動‼︎
そのシーンを含めて結束バンドの曲を映画館の音響で聞くことができて良かったです‼︎
そして新曲も良かった‼︎アニメ第2期も観てみたいです‼︎
(観にいくのが遅くて入場者特典が貰えなかったのが悔しい…後編は早く行きたい‼︎)
映画館の音響でこそ
テレビ版履修してから観ました。
劇場版は内容は細かいカットが追加されてシーン中に楽曲ながしながら省略するという編集。
ただライブシーンを劇場の音響で聴けただけでも大きな異議があったなと思いました。
ライブ曲3曲目のシーン追加があったら⭐︎5だったかもしれない。
これは音楽アニメの傑作ではないですか
初めて見ましたが、めちゃくちゃ面白かったです。
ぼっち・虹夏・リョウ・喜多ちゃん、みんな魅力溢れるキャラなのに、それぞれのキャラが生きていて、別々の個性が一つになって強力なパワーになってます。正に結束バンドですね。
極度の人見知りのぼっちちゃんに対して、みんな普通に接して優しいのもなんか嬉しい。
虹夏のお姉ちゃんと、ぼっちちゃんに路上ライブ教えたバンドやってるお姉さん、二人共にかっこよかったな。だけどバンドのお姉さん、お酒の飲み過ぎには気を付けて下さいね。
音楽詳しくないけど、ライブシーンも良かったと思いました。
不穏な空気の中、それを切り裂いたぼっちちゃんのギターの音は爽快でした。ぼっち覚醒の瞬間かな?
真のヒーロー目指してがんばれぼっちちゃん。
後編が楽しみです。
特に期待していた訳じゃなかったけど、これはすごい物見たぞって気分です。
いい映画を見ました
良い総集編!後編の方が良さそう
アニメ版のちょっとグダる部分が良い感じにカットされたりダイジェストで良かった。
ただ初見の人のためか、第一話のぼっちのダメな部分は割とちゃんとやるので、ここにちょっとイライラしてしまった。
早くライブが見たかったので笑
なので、そういう人には後編の方が楽しく見れるかも?
分かりやすく出来ている
TVアニメ版観ていない初見です。
TV版の総集編ということですが編集がしっかりしているのか単に長いのを短くしたというような違和感がなく映画作品として観ることができたのは評価したいです。
音楽も良かったですがもう少し音響の良い映画館でみるべきだったなと反省
各人の成長を楽しむタイプのアニメだと思うので一応後編も見るつもりです。
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