「先住民という概念を改めて考えるきっかけに」キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン ひなたんくさんの映画レビュー(感想・評価)
先住民という概念を改めて考えるきっかけに
先住民。元々そこに住んでいたのにも関わらず、
時代の流れに飲み込まれた彼らの部族のうちのひとつ
「オーセージ族」
彼らに対する謎の大量殺人が行われた事実から、
FBI発足のきっかけまでが丁寧に描かれていて。
この映画は全編を通して、人の弱さと強さを描いていたように思いました。
とにかく長い。長いけれども、長いからこそ見ながら考えることが出来る。
私にとってはそんな存在となった映画でした。
劇場で観た時、次々と亡くなっていく先住民の人々。
噂の範疇にすぎないけれども、皆が感じていた
「オイルマネーのために殺された」という状況証拠。
そして家族を疑わなくてはいけない状況の中で、
かろうじて壊れずに気持ちを保った女性。
家族を大切にしたいという気持ちと叔父との間で、惑い、
流されていく主人公。
雨の音、虫の音。
そして人の声。
劇場でこそ味わえる、考えることだけが出来る時間。
観る前に感じていたよりも、より深いアメリカの先住民の方々との歴史を
人の弱さを感じた一作でした。
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