「純正資産とハイエナ」キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン まこやんさんの映画レビュー(感想・評価)
純正資産とハイエナ
クリックして本文を読む
100年前インディアンオセージ族がアメリカの州から州に追いやられ、たどり着いたオクラホマ州。
その土地で油田が湧き、オイルマネーで裕福になっていくネイティブアメリカンとそこにハイエナと蝿のように金を蝕んでいく白人との闘い。
アルコールや糖で先住民オセージ族の肉体と精神を壊していく。立ち会わせる医者にも手を回し、自分達だけへ富をぶち込む。しまいには家を爆破、殺戮。彼らは『インディアンの命は犬よりも
軽い』という白人達。アメリカ史に残る闇と罪。
表と裏の顔を使い分けるヘイル役のロバート・デ・ニーロは悪者だったが魅せる演技。
甥っ子アーネスト、ディカプリオは賢くない
小物感を全面に出した熱演は良かった。
最初は警察官役だったらしいが、脚本を読んで
アーネストを懇願したそう。ある意味鼻が利く。
モリー役のリリーグラッドストーンの目は綺麗。
目で演技をする。
美術監督のジャック・フィスクのあの火事の
焼け野原の人々はインパクトがあった。絵画のよう。
アメリカ白人の負の歴史をスコセッシ監督は
伝えたかったのだろう。
お金が悪のか、環境が悪いのか、人間その物が
持っている悪なのか、堕落した人間が流れ着く
場所を描いた作品でした。
コメントする