「人間の汚い部分を目一杯見れる面白さ。」キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン あささんの映画レビュー(感想・評価)
人間の汚い部分を目一杯見れる面白さ。
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おじのキングはとんでもない極悪人。オーセージ族から大金を奪うため、あの手この手で近づいてくる。
ディカプリオ演じるアーネストも、おじに言われて最初は金目当てでモーリーに近づき結婚するが、結局彼女を愛してしまう。
とはいえ、彼女の姉妹を殺したり、モーリーの薬に異物を混ぜたりとめちゃくちゃだ。頭がおかしい。狂ってる。
なのにちゃっかり3人の子どもを作ったり、妻を恋しがったり、極悪人にはなりきれない。末娘が亡くなった時には半狂乱になったりと、人間らしい部分も。人間の持つ感情や欲望、愛や憎しみといったあらゆる感情がアーネストを通して浮き彫りになる。
ディカプリオはそんな複雑な人物像をうまく演じていた。
サスペンスといっても、初めからキングが大元のボスだと分かっているんだけど、細かい部分は後から解き明かされる。残り1時間、連邦捜査官が現れてから面白さに拍車がかかる。
あと、アメリカ先住民ということで、スピリチュアルな描写も印象的だった。死ぬ前にフクロウが見えたり、先祖がお迎えが来たり……。
久々の長編作品に疲れましたが、めちゃくちゃ面白かったです。
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