「文句ない大作。」キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン kumiko21さんの映画レビュー(感想・評価)
文句ない大作。
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たった400年くらいの歴史しかないUSAだけど、その大地には太古の昔からの石油が眠っていて、(よく言えば)フロンティアスピリッツ溢れる白人たちの開拓のずっと前からネイティブアメリカンたちは歴史を紡いでいた。なんてことは既知のことだったはずだけど、現場で何が起きていたのか教わった。異文化が融合する際の利権目当ての婚姻・財産剥奪・隠蔽。ダーク過ぎる真実。
最後には悪のベールを剥がすFBI連邦捜査局のプロパガンダ演劇みたいな舞台設定。「え、この壮大な映像劇は劇中劇だったの?」という拍子抜けの展開も小気味よかった。最後にモーリーの訃報報道記事を読み上げる役で出てきたスコセッシ監督、感極まって涙ぐんでいたようにも見えたし。
贅沢なキャスティング、空撮よし、接写よし、長回しよし、美術・音楽に(多分)妥協なしで練り上げられた大作。長尺だけど劇場で見ればダレることなく楽しめた。
デカプリオの顔七変化は見ものです。久々にリタイアおじいちゃんじゃなくて終身悪役デニーロも健在でよかった。(ずいぶんシュリンクしてたけど仕方ない。)モーリーの役者さん、モナリザみたいに美しかった。最後の最後、やっぱりクズだった夫を見限って立ち上がったところ、かっこよかった!
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