「レオxデニーロxスコセッシ=206分!」キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)
レオxデニーロxスコセッシ=206分!
正に大物クリエーター達の渾身作!
長いは長いよ。でも、匠の技の集結で魅せられました!
1920年代に起きた怪死事件。
禁酒法時代の米南部オクラホマ州での連続殺人。
石油の発掘により裕福となった先住民オセージ族と関係者達が不審死をとげる。
その背後には、石油利権や人種差別が複雑に絡み合っていた。。
様々な手段によって少なくとも60人が殺害された歴史の暗部。
事実だそうです。
オセージ族の協力で、当時を再現した圧巻のリアリティが見所。
オセージ族の女性モーリー(リリー・グラッドストーン)は、知的で物静かだが芯の強さを兼ね備えたその姿は神々しく美しい。
反して、金と女好きのダメ男アーネスト(レオさん)の対比が効いている。
オセージ族に敬意をはらっているように見えるキング(ロバート・デ・ニーロ)実は石油の利権を狙う冷酷な人物。
差別や偏見も抱えている。
この3人と、オセージ族・白人達が絡み合う、犯罪スリラーであり、西部劇であり、人間物語でもある。
加えて、アーネストとモーリーのラブストーリーでもあるという点がエモーショナル!
スコセッシ監督らしさが出ています!
モーリーを愛しているはずなのに、キングの命令には逆らえず、冷血な行動を繰り返すアーネスト。
キングの執拗なまでの金に対する執着が恐ろしい。
人間は金の為ならここまで狂えるのものなのか。強欲さには底はないのか。
白人達に目をつけられたオイルマネー。弱い者からむしり取っていく様に絶望した。
オセージ族の顔立ちが日本人にも似ているので、余計に辛くなります。。
政府に依頼して調査が始まる。
モーリーに巨額な財産がなければ、もしかしたら相手にもされていなかったのではないかと思ったら、恐ろしくなった。
アーネストは、モーリーの注射に毒が入っていたのを、知っていたのか、いないのか。謎。。(その反対も。。)
でもお酒に入れて自分でも確認していた?あの表情は何を意味した?
しかし、アーネストのモーリーへの愛は本物の様な気がした。
だからそこがキングにとっては誤算になったのではないか。。
本作は、スコセッシ監督の、
「オセージ族への信頼を、もう2度と裏切れない!」という強い覚悟が伝わってきた。
次のアカデミー賞が楽しみです♪
レオ様のお尻ペンペンは必見(^。^)
共感とコメント、ありがとうございます。
アーネストはモーリーを愛してはいたんだと思います。
悪意は持ってなかった、ただ、目の前のことしか見ない、自力で何も考えない、ひたすら自分が楽な方に流れる意思もアタマも弱いクズなだけ、のように見えました。