劇場公開日 2024年1月26日

哀れなるものたちのレビュー・感想・評価

全651件中、201~220件目を表示

4.5ランティモス作品だからこそ(なのに?)物語も映像も好きなく楽しめる一作

2024年2月11日
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鑑賞方法:映画館

エマ・ストーンは本作で、『女王陛下のお気に入り』(2018)に続いてヨルゴス・ランティモス作品の主演を努めただけでなく、製作にも名を連ねています。その気合は当然のようにあらゆる映像、演技に浸透していて、その濃度の濃さはさすがの一言です。

本作は原作同様、メアリー・シェリー著のゴシック小説の古典的名作『フランケンシュタイン』(1818)を下敷きにしており、それを頭に入れておけば「ベラの成長物語」としての大筋は非常に明快です。もっとも『女王陛下のお気に入り』で何とも言えない気分を味わった経験のある観客は、「分かりやすそうと安心させておいて、どこかで足元をすくわれるに違いない!」と妙な緊張を終始感じるかも。裏返して言えば、その「分かりやすさ」を「物足りなさ」と感じる人もいるかもしれません。

本作の世界観は架空の19世紀ヨーロッパで、ファンタジー要素が強めな上、現代的なファッションを大胆に取り入れた描写は唯一無二かつ奇想天外で、これらの美術を観るだけでも劇場に足を運ぶ価値は十二分にあります。

ランティモス作品の特徴でもある超広角レンズを使用した構図が、本作でも強烈な印象を残します。しかしただ印象深い、というだけではなく、この表現がベラの世界に対する広範な興味と、人造ゆえの視界の歪みを意味している、と解釈すれば、その表現は物語とこれ以上ないほどかみ合っている、と感じました。

映画作品として非常に質が高く、アカデミー賞ノミネート部門が多数に上ることも納得ですが、R18+だけにあらゆる面で描写に容赦がないため、その点だけ注意したほうがいいかも。

パンフレットもサーチライトピクチャーズ作品らしく、芸術性の高いデザインである上に、ランティモス監督とエマ・ストーンのインタビュー、美術などの解説、エッセイなど内容も本作に劣らず濃密で、まだ(確か)アートブックなどが登場していない現在において、本作が内包する様々な要素を辿るうえで、有用な副読本となっています。

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yui

5.0映画的想像力を突き詰めた映画

2024年2月11日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

知的

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ジサイ

4.0壮大な旅物語。大作

2024年2月11日
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鑑賞方法:映画館

おもしろかったと言うか、印象に深く刻まれた映画。エマ・ストーンには何か記録に残るものをあげてほしい。好みは分かれるだろうが画面の隅々まで手を抜かない美術、編集、衣装、音楽(不協和音が多い)は独特の世界観を完璧に形作っており、劇場で味わうべき。
成人の体に乳幼児の脳を移植されたベラが世界を旅して様々な価値観に触れる事で、欲望を満たす行為だけでなく感情や意志を持つようになり、人間としての尊厳を取り戻すまでの壮大な旅物語。
女性に対してだけでなくゴッドの置かれてきた過酷なバックボーンも含め、人は等しく尊重されるべきというテーマかなと受け取った。大作。

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may 929

5.0成長と道徳心

2024年2月11日
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感想としては久々に衝撃的でクレイジーな映画に出会えた事に感謝。

主人公が世界に触れる前まではモノクロ映像で表現し、飛び出してからはカラフルで表現。
そして主人公が幼い頃は鮮やかなブルーやイエローのドレスを纏うが成長していくにつれて白や黒を基調にした服を纏うのは映像的にも皮肉に感じる。

人は人と触れ合う事で学び成長していくが道徳心は幼少期に育まれ不変的なのかもしれないと思わされてしまった。

人は獣で哀れなるもの、なんて愛おしいのだろう。

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空想眼鏡

5.0最高!

2024年2月10日
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感動するかどうかは人を選ぶかなと思いますが(どの映画もそう言えるけれど😅)
個人的には刺さりまくりの大号泣でした😭
展開も途中で分かりやすく切り替わっていき、暇しなかった😳

表現が苦手で変人だけど悪人ではないゴッドが最終的には家族(?)に囲まれて報われて良かったなぁ、周りの人たちもみんな幸せになれて良かったなぁ、と大変ほっこりしました😃
すーごく泣いた。😌

人間に関わらず存在しうるすべての生物のちっぽけさ、哀れさ、しょーもなさ、世界のひろさが皮肉混じりに綺麗な映像とともに描かれており、非常に考えさせられる作品であったと感じました☺️他の方のレビューでもっと楽しめる作品🌞

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そこらへんの有象無象

4.0哲学書と詩集と音を映画というキャンバスに収めた作品

2024年2月10日
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鑑賞方法:映画館

知的

難しい

映画.comではエログロな過度な描写が過剰との書き込みが多かったので見るのやめようかなと思ってました。一方で星評価は高かったこともあり、公開終わる前に視聴してみました。
確かにエログロな表現は多いものの、それに何かの意図があると感じさせます。
その意図は正直理解できていないのですけどね。
とりあえず、想定以上に映画館で観てよかった。というよりも映画館で観なければダメな作品ともいえる。

今回は先に星評価を書いておきます。
映像 ★★★★ (映像というか美術的センスが凄いので★4)
音  ★★★★ (アート・オブ・ノイズ的な音の使い方悪くない)
物語 ★★★★ (良い)
役者 ★★★  (演技より役の設定そのものが上回っているので★4や5には届かず)
編集 ★★★★ (この難解作を最後まで見せるように良くまとめたなと感心)
粗さ ★★★  (粗いようでシッカリ繋がっているように感じた)
翻訳 ★★★★★(正確に翻訳してるかは知らないが詩的であり良かったと思う)
総合 4.0

自分の付けた表題と逆かもしれない。
「映画というキャンバスに哲学書と詩集と音を収めた作品」のほうが合っているかな。そして哲学も詩も私には難解にて映画が何を伝えようとしているのか理解はできなかった。それでも評価は★4であり、総合して趣があって面白かったです。

観てるいる途中で、なぜか、昔々にビデオで借りて観た「ドグラ・マグラ」という映画と、最近のアニメ「メイドインアビス」が頭をよぎった。

若くして観た「ドグラ・マグラ」は正直、反吐(ヘド)の出るような狂気の作品としか思わなかった。今でも気持ち悪いとの記憶しかない。でも、いま観たら、その哲学的世界観を読み取ろうとする自分が居てきっと違う感想になるのかもしれない。改めて「ドグラ・マグラ」を最視聴したいなと揺れ動きつつ、やはり観ることは無さそうw

もうひとつ、アニメ「メイドインアビス」は、人が持つ冒険(好奇心)という衝動は抑えられず、時に善悪を超絶する、というようなイメージの世界観があり、なんとなく本作「哀れなるものたち」にリンクしてしまった。

うーん、長々と何の感想を書いてるのか自分でも分からない・・・。
さて、皆さんがどういった感想(読み解き)となったのか、レビューを読み漁ってみよう。

追記(2024/2/11)
まず原作小説(1992年)があるとのことを知りました。
原作読んでみたいが、私にはそれだけの読書能力がないので、原作小説に対する評価を読み漁ってみた。結構人それぞれの解釈にて一つの答えには収束しない感じです。そういう意味では映画としても、あまり明確な解釈を観る側に与えなかったのは正解なのでしょう。
さて、少し頭を整理して私なりの映画から読み取った解釈を書きます。
本映画は「人(人類史)」を物語に嵌め込んだと解釈します。人類は神の気まぐれで創造され、悪意の無い本能で歩み、好奇心に勝てず禁断の果実のリンゴを食べて(映画では自慰)堕落し、文明に目覚め、進化しながらも、更なる欲求を求め争い、人類は終わりなき闇に向かっていく。そして「永遠に満たされぬ欲求(poor thing)」を抱え自滅に向かっていく。それを救うには新たなる神(=ベラ)の手により世界を作り変えなければダメだということなのでしょう。人類は新たな神の誕生によってしか救いようのない「なんて哀れな生き物なのでしょう」という風刺で終わったのが最後の庭園のシーンであると解釈します。
婚約者の記録というのは聖書ということかな。セックスは人の生まれ変わりを意図するのかも。男女、貧富、娼館、社会的思想、戦争は全体の一部でしかないのだと思います。さて皆さんの解釈は如何なものか。

蛇足
エンドロールのスタッフ紹介も少しお洒落記述にて読み取りづらかった。
日本人らしき人は役割もフルネーム不明だが"… YAMAUCHI"さんを見つけることができた。アニメーターかなぁ?

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くりくりぼー

5.0最高!

2024年2月10日
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Nana Shinozaki

3.0いい話

2024年2月10日
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もっと強烈なものを予想してたけどいい話だった。男子の成長譚的な教養小説を再構築してる感じ。観念的で愛もある。

面白かったけど熱烈なものは感じないかな

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hyvaayota26

3.0ベラ!マックス!山羊!

2024年2月10日
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自殺を図った妊婦がマッド・サイエンティストに助けられ、"自分の子供の脳"を移植され生き返る。
子供の目で見る世界は新鮮な驚きで溢れる・・・
というとハートウォーミングなファンタジーかと思うけど、内容はエロとグロとナンセンスジョークに溢れてる・・・

ただし、笑いの種類がブラックというか捻りなしというか。
子供(脳のベラ)が死体のアレを摘んではペシペシ放して遊んだり、夫を拉致し改善すると言って、ベラ(アップ)!マックス(アップ)!山羊(メー)!の後、あのラストシーン・・・

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DKawa

4.0哀れなるものpoor tingsがpersonになるまで

2024年2月10日
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哀れなるもの
poor tingsがpersonになる過程

poor tingsと原題が写され
哀れなるものは者personじゃないんだ〜と先ずなるほど〜と思う。
はじめから大事なことが提示されてる。
ヨルゴス・ランティモス監督
エマ・ストーン主演
冒頭の身投げから美しい映像
ブルーに映えるなんとも哀しみにくれたベラ?からゴッドの再生手術を経てのベラ、赤ちゃん、身体的な違和感のある動き
歩行や動作〜言動が赤ちゃんの再現の演技にエマ・ストーンの凄さを感じる。
どんどんpersonになっていく過程が面白い。
ベラが発見した感動ジャンプはそうだよなぁ。人がジャンプする体験だよなぁと妙に納得
脳が発達して身体はものtingsじゃなく思考を持ったpersonになる。
 エマ・ストーンは相変わらず常識をぶっ飛ばす演技
人を役を忠実にいやそれ以上に体現…色気は無いけど。
さすがエマ👍
傲慢なダンカンを演じるマーク・ラファロー、人としても好きな役者なんだけど、こんなマークラファロー初めて見ました。こんな役は見たくなかった…でも役者として幅広さは観て良かった。
映像の美しさとシンプルに強い物語。
変な世の中だよなを変に切り込むヨルゴス・ランティモス監督の作品でした。
哀れなるものにならないように思考しなきゃ。
もちろんR18
#哀れなるものたち
#エマ・ストーン
#マークラファロ
#ヨルゴスランティモス

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gomako1933

5.0「ラ・ラ・ランド」のエマだよね?

2024年2月10日
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楽しい

知的

「私この役出来ないです」って時点で
女優失格と思ってる私も
(一応監督なので (^_^;)

この映画のエマ・ストーンは
「ラ・ラ・ランドのエマだよね?マジで?」
ってくらい丸裸体当たりのこの役に敬意を表す。

脱げばいいとかじゃなく
裸以外の脅威に圧巻。
よくこの役受けたなー。
素晴らしいです。

2時間22分の強烈&異常な人生という冒険。
まだ2月ですがダントツ1番です。

「ミッドサマー」とまでは言わないけど
絶対デートムービーじゃないけど
この手の全然真面じゃない世界が
好きな女の子は多いだろうなーって
思いました。実際に私の両側は
ピンの女の子でした。

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溶かしバター大盛りポップコーン

3.5思ってた以上

2024年2月10日
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思ってた以上に過激なシーンがあります。
一見、狂気的ですが、主人公の純粋さと強さに惹かれます。

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おっけ

4.0美しさは罪なのでしょうか

2024年2月10日
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赤福餅

3.0アカデミー賞とるかな

2024年2月10日
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知的

難しい

観た人の精神を開放するように思った。セットやBGM(都市変更のところとか)がセンス良かった。正直自分には合わないが評価される作品と思った。エマ・ストーンは主演女優賞とってほしい

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ひぐらし2(ひぐらしから引継ぎ)

3.5少しだけ普通ではない生い立ちの女性が、少しだけ人とは違う経験を通して心と精神が成長していくお話です。ダークな風味があるので苦手な人は注意が必要かも・_・;;

2024年2月9日
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もりのいぶき

3.0またもやパンフ完売

2024年2月9日
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予告編やwebの情報などから(熟読せず)風変わりな、もしくはクセのある映画かなという印象を持っていました。
魚眼レンズで覗き見てるような映像もあり。
ストーリー設定は、発想がすごいですね。確かにR-18な内容で、グロいのもそうですが快楽シーンは、ややげんなり。。。でも、性は生であり、ベラは成長していくんですね。
そして、解放されるラストでよかったと思います。
面白かったかというとよくわからないのですが、飽きることはありませんでした。

エマ・ストーンは初見ですが、体当たりで熱演。蘇った時の最初の方は、表情が子どもっぽく見える時もあったし、きれいなだけの女優さんじゃできない役だなと思いました。

衣装や室内、特に船からの景色が素敵でした。

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ふわり

4.0ヨルゴス劇

2024年2月9日
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監督の作風というものがあるが、また今回もヨルゴス監督作だった。
監督の主な要素は何なのかを考えてみました。

ブラックユーモア、痛み、滑稽、皮肉、美術、目まい、不協和音、切れ味、、。

この度もこんな要素が如何なく発揮されつつも、最後に観客を置いてきぼりにしないラストが、女王陛下のお気に入りとは違って落ちつきました、心が。
女王陛下は観客を突き放して終わった感がありましたので、、、

連続消化はできないが、一周回った頃また観たくなるヨルゴス監督作。お漬物みたいな作風です。

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カルカソンヌ

3.0ピヨンビヨン

2024年2月9日
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tuna

3.0人間の欲求

2024年2月9日
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ごっとん

3.0見応えはあるけれど

2024年2月9日
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全く事前知識を入れずに観ました。
エマストーンの演技は素晴らしかった、映像と音楽に心を揺さぶられた。
アカデミー賞各部門の候補になっているのも理解できる。
でも、自分には合わなかった。
他の人にも積極的には勧めない。
見応えはある。

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shori_n