「POOR THINGS」哀れなるものたち Qooさんの映画レビュー(感想・評価)
POOR THINGS
これは男性目線で鑑賞するのと女性目線で鑑賞するのとではかなり見方が変わると思う。
たしかにエロいグロいあったが重要なのはそこでは無い。
胎児の脳を移植されたベラが凄まじいスピードで様々なことを吸収し、いろんな世界を知ることで素晴らしい人間と成長していく事がすごいのだ。
胎児の脳から成長が始まり、まるで赤ん坊の状態から言葉を覚え、興味の赴くままに行動し言葉を発し、どんどん成長していく。
特にベラを創り出した科学者のバクスターの熱心な生徒で、ベラを記録するマックスと婚約するが、どうしてか心揺さぶられる弁護士ダンカンと駆け落ちする辺りからの成長がすごい。
ダンカンと駆け落ちし、それまで外の世界を知らなかったベラが、いろんな世界を知り、様々な人や様々なことに感化され急速に成長しどんどん進化していく。そして子供の脳で性を分析し、恥ずかしいものいやらしいものではなく純粋に表現していて清々しささえ感じる。そしてベラはその大切さを学び、時には生きて行くのにも必要な手段であることも学ぶ。
そしてしっかりと自分というものを確立させ、人としての自由を獲得するまでに成長する。たどたどしかった話し方や歩き方も、いつしかすっかり知性溢れた女性になり、そして温かみのある人間に成長を遂げていて素晴らしかった。それはバクスターやマックスのベラに対する愛情の深さが成すものだったのではと思えた。
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ゆ~きちさんのコメント
2024年3月18日
正直言うと、今年はマーゴットロビーがノミネートされてなかったのがショックでした😨。マーゴットいないないなら、エマで文句なしです。過去に受賞していようが、このエマ以上のインパクトを与えた女優さんはいませんでした。