「大人の寓話として」哀れなるものたち うどん人さんの映画レビュー(感想・評価)
大人の寓話として
クリックして本文を読む
自殺した若い妊婦から胎児の脳を取り出し、その女性の脳と入れ替えて蘇生させるという医学的にはありえない始まり。何も知らない乳児から幼児、少女へと早いスピードで脳は成長する、若い女性の身体の中で。
少女が思春期になり性に興味を持つ様子をこの映画はあけすけに観せている。ひとりの女性が成長して社会のことを色々知る、ということと女性の歴史をリンクさせているところが面白い。ベラは娼婦にまでなるけれどもその聡明さと強さで立ち直る。
明らかに撮影所のセットであるとわかるように作られた街並みや、わかりやすいCGはこの物語がリアルな話ではなく寓話であることを観客に知らせている。SEXシーンが多くて引くぐらいだけれどもいやらしい感じがしない。動物の交尾を見ているような感じ。
ラストのオチは面白くカタルシスを感じる。
コメントする