劇場公開日 2024年1月26日

「断トツの優しさ」哀れなるものたち maduさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0断トツの優しさ

2024年1月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ヨルゴス・ランティモスの作品の中で断トツ優しくてびっくりした。
今までは箱で囲った世界を観察していたのが、パカっと被せていた箱を持ち上げて
うわぁ〜っと自由に広がっていくような気持ちよさ。

最後が後味いいなんてびっくり。だがこれもまた良し。(多分普通の感覚だと激しい終わり方だけど、過去作との比較だと優しい!ってなるよね?)

エンディングの映像がまた気持ちいいの。
ほんとに大好き。映画観るために生きててよかった。
スクリーンを出たあと、地面に膝ついてガッツポーズしたかったし、周りの人によかったですね!面白かったですね!って話かけたくなった。不審者になるのでやらなかったけど。

フランケンシュタイン女版とゆう感じだけど
基本的にフランケンシュタイン側にしか感情移入できない人間としては、この映画の空間は
空気が美味しく、温度もちょうど良く、湿度も最高な空間でまったりしているような気持ち良さがあった。
ほんとに変な映画で最高。

マーク・ラファロの演技が良すぎて大好きになっちゃった。髪むしりながらキレてることで思わず声出して笑っちゃった。それに対してのベラの返事が「国に帰りなさい」なのも爆笑。
ヨルゴス・ランティモスの映画はシリアスに見えてこうゆう瞬間風速的な笑いどころあるのもすき。
女王陛下に引き続き最高なダンスシーンもあったな。

この作品を見る前にフランケンシュタイン(1931)とミツバチのささやき観ててよかった。

madu