劇場公開日 2024年1月26日

「独特な映像美と、ファッションに釘付け!」哀れなるものたち kinako-catさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0独特な映像美と、ファッションに釘付け!

2024年1月21日
PCから投稿

ちょっと抜けた弦の音が印象的な、めくるめく奇妙なお伽話の世界。
女性をモノのように扱い管理し、搾取する世界に絶望した女性が、社会の既成概念など通用しない万能な無垢な心を手に入れて再生、自由な冒険をする物語。

ウィレム・デフォー演じるゴッドウィン・バクスターは、ブラックジャックも真っ青!
手術痕だらけの見た目がまるでフランケンシュタイン博士の創造物のよう。
ベラに「ゴッド」と呼ばれるけれど、ホントその通り、創造者。
作品中で、彼の体は父親の実験で切り刻まれていたし、その結果、人々から奇異な目で見られ嘲笑され続けた彼は、ベラを父親のように庇護し続けようとするのがちょっと切なく見えてきて、愛情深いVer.フランケンシュタイン博士を想った。
(ウィレム・デフォーはいい仕事するなぁ)

もっともジェンダー云々というのはあまり語らなくても良いかもね…
ラストの庭のシーンで、一瞬ハッピーエンドを感じた自分に、ちょっと苦笑。

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kinako-cat