劇場公開日 2023年10月27日 PROMOTION

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ドミノ : 特集

2023年10月16日更新

【超衝撃のラスト】一級品の“どんでん返し映画”
ベン・アフレック×鬼才R・ロドリゲス監督──
展開が読めた!→そこからまた裏切られ、覆される
そして鑑賞後、もう一度観たくなる!?

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“どんでん返しの映画”と聞いて、どんなことを思い浮かべますか?

意外と泣ける結末、予想できない黒幕。さまざまな種類がありますが、10月27日公開の「ドミノ」につけられた紹介の文言は「冒頭5秒、既に、騙されている」「想像の3周先を行く驚愕のラスト」。まるで「あなたは予想できる?」という挑戦状を突き付けられているようです。

これまでもこのジャンルはたくさん観てきましたが、ストーリー展開や結末に心から納得できる“一級品”には、なかなか出合えていません。ここまで大きくどんでん返しを謳う「ドミノ」はどうだろう? 懐疑的な思いを抱きつつ観始めると、本当に驚きの連続だったんです!

しかも、これまでのどんでん返し映画とは違う、映画ファンには特に伝えたい魅力もあって……。

この特集では、見どころを解説しつつ、本作にハマったという映画.com編集長のレビューを掲載します。あっと驚く感覚が爽快で、一度ハマるとなかなか抜け出せない“どんでん返しの沼”。みんなでハマりに行きましょう!


【予告編】ひと押しで<世界>は崩れ出す。

【これぞ一級品】かつてない“どんでん返し”の連鎖
予想は当たる。でも、そこからまた騙される

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主人公は、行方不明の娘を探す刑事のローク。ある時、銀行強盗を予告するタレコミがあり、現場に向かったロークは、そこに現れた男が娘の行方の鍵を握っていると確信します。

しかし、男はいとも簡単に周囲の人々を操ることができて……。この“絶対に捕まらない男”を追い、ロークは現実と見紛う“世界”に踏み込んでいきます。

予告編からは「インセプション」「シャッターアイランド」などに近い雰囲気を感じますが、本作にはどんでん返しの“連鎖”が待ち受けています。

正直に言えば、ミステリーを大量に観ている人であれば序盤で「これはこうなるでしょ」と予想がつき、物語の後半には「やっぱり当たった」とクイズに正解したかのように喜ぶかもしれません。

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しかし、その「当たった」は即座に覆されます。終盤に“ドミノ”のように謎解きが連鎖していくなかで、映画序盤にあなたが立てた予想は外れ、騙されて、驚いて、気付いたら沼にどっぷりハマったことに気がつくでしょう。


【驚愕必至】鑑賞後、きっと誰かともう1度観たくなる
キャスト、映像体験……“間違いない一本”

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ここからは、本作がいかに優れた“一級品”のどんでん返し作品なのかを説明していきます。

[一級品の理由①:最強のふたりが初タッグ!]
出演作に外れなしベン・アフレック×鬼才ロバート・ロドリゲス監督
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ローク役で主演を務めるのは、「アルゴ」「ゴーン・ガール」「AIR エア」などで知られ、俳優・監督としても活躍するベン・アフレック。映画ファンからは“選ぶ脚本に外れなし”として頼りにされる存在です。

そんなアフレックが脚本に惹かれ、初タッグを組んだのが、「シン・シティ」シリーズや「アリータ バトル・エンジェル」などで監督を務め、“映像の魔術師”とも称される鬼才ロバート・ロドリゲス監督。こんなにもワクワクする初タッグが遂に実現したのです!

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脚本も手掛けたロバート・ロドリゲス監督は、巨匠アルフレッド・ヒッチコックの名作「めまい」にインスパイアされ、本作の脚本を書き始めたそう。インタビューでは、2002年に4Kリマスター版で再公開された「めまい」を鑑賞し、「ひねりの効いたスリラー作品を自分でも作りたくなった」と明かしていています(構想20年、すごい!)。

さらに、ヒッチコックを敬愛するロドリゲス監督は、本作について「観客には何が現実か分からないのが面白い。さらに面白いのは『間違えられた男』のような物語ということだ」と、ほかにもヒッチコック作品のエッセンスを盛り込んでいるのです。

実は、ロドリゲス監督はキャスティングもヒッチコックに倣っているそう。ヒッチコック映画の要は配役だと理解したうえで、作品の顔となる主役に誰もが知るスター俳優=アフレックを起用。「スター性と存在感によって、ヒッチコック映画を撮っている気分になった」と明かしています。

[一級品の理由②:スリリングな展開]
娘を探す刑事 VS 絶対に捕まらない男
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主人公の刑事ロークは、娘の行方の鍵を握る“絶対に捕まらない男”を追うことに。この“絶対に捕まらない男”が、名前の通り超曲者。周囲の人々をいとも簡単に操ることができて、操った人にロークを襲わせます。男をどうにかして捕まえたいロークは、男のことを知る占い師ダイアナに協力を求めて……。

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ロークと男の攻防も見どころの一つで、やがて予想できないスリリングな展開へと突入していきます。

アフレックはもちろん、“絶対に捕まらない男”を演じたウィリアム・フィクトナー(「アルマゲドン」のウィリアム・シャープ大佐役)も飄々とした雰囲気を纏い、余裕のある表情と存在感が作品に強烈なアクセントを加えています。

[一級品の理由③:映像体験の満足度120%]
絶対に絶対に、もう1度観たくなる!?
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もう一つ一級品の理由として推したいのが、映画としての完成度です。

基本はどんでん返しのジャンルですが、絶対に捕まらない男との攻防戦を軸にしながらも、ロークが娘を追いかけて行動する家族ドラマとしての要素も描きながら、上映時間をなんと94分に仕上げたロドリゲス監督の手腕が光ります。

監督は、本作について「作品に驚いた客は何度も映画館に足を運び、他の人たちを誘いたくなる」というコメントもしています。

確かに、誰かを誘って「どう、驚いたでしょ?」とドヤ顔で聞きたくなるし、「予想は当たった?」と感想をひたすら語り合いたくもなります。劇場で鑑賞した“その先”にも、まだまだ楽しみが待っている作品なのです。


【激推しレビュー】映画.com編集長が大ハマりした!
大胆で緻密な脚本「凄すぎるよ、ロドリゲス監督」

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特集記事の最後に、映画.com編集長・駒井尚文によるレビューを掲載します。映画.comでは、社内の会議で「最近観た面白かった映画」を紹介しあう時間があり、ここで駒井が熱量高めに挙げていたのが「ドミノ」でした。改めて、本作の魅力を紹介してもらいます。

●ロバート・ロドリゲス監督の作家魂が、恐るべきレベルで発露した大傑作
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試写室で、何の予備知識もなく本作を鑑賞しました。知っていたのは、ロバート・ロドリゲス監督の新作であるという情報のみ。

冒頭、凄い異能を持った男が登場します。他人の脳を瞬時にハッキングし、自由に操ることができるのです。例えば、ベンチで隣に座った女性に「今日は暑い。ありえないほど暑い日だ」と声をかけると、女性は暑さをおぼえて上着を脱ぎ始めます。朝の9時、開店したばかりの銀行の窓口で「もう午後の遅い時間だな」と話すと、行員は「本日閉店」の札を出して退社してしまう……。「これは凄い特殊能力を出して来たな。しかし、これだと何でもアリになっちゃう。こんなの反則すぎる」

そんなことを思いつつ、クライムサスペンス風味のストーリーラインを追っていると、突如、時空がぐにゃりと歪んだ「インセプション」みたいなシークエンスが登場します。

その瞬間「えええ? 何が起きた?」ってなりました。そして、その後の展開がまったく読めなくなったのです。ここまでのシリアスなストーリーは夢の中だったのか? 混乱しますが、主人公に伴走している占い師が、ヒント的なあれこれを提示してくれるので、迷子になることはありません。

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そして終盤、ストーリーの全貌が判明する瞬間が訪れて、私は「すげえええええ!」と唸りました。ロドリゲス監督、そこまで考えてプロットを作り込んでいたのか!って。

私はかつて、SXSW映画祭に参加した際に、ロドリゲス監督が「80万円で製作した映画」というのを見たことがあります。「カメラを止めるな!」の3分の1以下のバジェットです。上映後のティーチインで、ロドリゲス監督はどういう方法でその映画を作ったのか、身ぶり手ぶり全身を使って解説してくれました。私は「ドミノ」のクライマックスに唸りながら、その時の様子を思い出していました。奇しくも、SXSWの会場はテキサス州オースティン、「ドミノ」の舞台もオースティンです。

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過去の名作映画をモチーフとして巧みに活用しながらも、完全にオリジナルなストーリーライン。一幕目から二幕目の境目と、二幕目から三幕目の境目で、ちゃぶ台を二度もひっくり返す、大胆で緻密な脚本。ロドリゲス監督の作家魂の発露を、映画作りにかける執念みたいなものをヴィヴィッドに感じます。

「凄すぎるよ、ロドリゲス監督。あんたはインディーズ映画監督の最高峰だよ」。エンドロールが終わって、腕時計を見て、さらなる衝撃を覚えます。映画の尺は、驚きの1時間34分。もう、最高すぎます。

何だかすごい掘り出し物に出合ったような興奮と喜びをかみしめつつ、試写室を後にしました。この興奮と喜びを、ひとりでも多くの映画ファンと共有したいと切に思います。10月27日の公開です。(駒井尚文)

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