「12回目」ドミノ U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
12回目
なるほど、のっけから騙されてた。
催眠術なんだろうなぁってのは、冒頭にバラされるのだけども、こういうカラクリかあ。
ややこしい。
ソレにつけても先見の明というか、ネタバレが起こってからのスピード感はさすがだった。そん時の爽快感も格別だった。
脳をハッキングするってほぼほぼ無敵な能力で…着眼点に恐れ入る。
写真写りが悪いなぁなんて事を思った事があると思う。普段鏡で見てる自分と違う。アレは脳による補正が行われているそうな。鏡で見る自分は、他人の目から見る自分とは違うから「写真写りが悪い」なんて感想を抱くのだとか。そんな自らの思い込みまで反映し現実に投影できてしまうスーパーイリュージョンマシーン「脳」
夢を見てる間は夢と認識せずに現実と思い込んでしまうシステム。
脳内の解釈一つで現実は変わる。
今回の場合は「変えられる」だ。
あった事もなかった事も全て操れる。
なんなら、記憶を呼び起こすとか言いながら記憶の改竄が行われているのかもしれない。
ドミノの双眸にはそんな危うさがあってゾクリとした。
物語を見終わってもどちらが正義なのか、分からない。自分を擁護する大人という存在を得て、彼女は外の世界へと干渉しだすのかもしれない。
いやいや、まだ12回目は続いていて、次作は12回目の後半かもしれないのだ。
もしくは12回目にして、やっと8回目と同じ結果になったのかもしれない!
いやいや、実は娘は既に成人していて、父親がもつ何らかの暗証番号を突き止める為の残酷な詮索をしてる途中なのかもしれない。
疑いだしたらキリがない!なんせ、実はこうでしたが、いくらでも生み出せてしまえるのだ。ぶっちゃけマルチバースよりタチが悪いと思われる。
なんか続編を匂わすラストにもなっていて…続くようなら追っかけてみたいなあ。
若干噛み砕けないのは「24」なのだ。
23のはずなのに、なんで24から娘の写真が出てきたのだろう…俺、寝てたのかな?