「ロドリゲス監督,まさかのノーラン化?」ドミノ シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
ロドリゲス監督,まさかのノーラン化?
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この監督さんの作品は、『デスペラード』『フロム・ダスク・ティル・ドーン』のように、ぶっ飛んだ血みどろバイオレンスとお下品なエロとギャグがお約束なんだけど、今回はクリストファー・ノーランが作りそうなお話しでした。ノーランの『テネット』ほどわかりにくくはないけど、洗脳能力のルールや世界観がイマイチ腹落ちしないんで、ちょっとモヤモヤ感が続きます。いま見えている画面が現実なのか幻覚なのか、いつスイッチしたのかが分からないサスペンスが肝なんだけどね。とは言え、真相が分かってからのラストまでは怒涛の展開で、猛烈な能力を発揮するドミノの女の子は超能力者と言うより魔女に近く、ここらへんのタッチはロドリゲスらしいケレン味です。いっそのこと、後半の研究施設のシーンとクライマックスのシーンを丸ごとスイッチしたら面白かったかも。あ、それじゃあ、『ブラジル』になっちゃうかー。役者では、ペン・アフレックは相変わらずの渋い二枚目振りで、絵になる役者さんです。悪役のウィリアム・フィクトナーも、不気味感たっぷりで魔王のような雰囲気がいいし、子役のハラ・フィンリーも眼力の強さがまさに魔女の片鱗を感じさせます。
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