劇場公開日 2023年10月27日

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「催眠と映画、または愛。」ドミノ 文字読みさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0催眠と映画、または愛。

2023年10月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2023年。ロバート・ロドリゲス監督。公園での一瞬の油断から娘をさらわれた記憶を持つ刑事は、銀行強盗に遭遇。監視カメラから暗号を見破って主犯の男を追い詰めるが、味方の刑事の突然の裏切りで逮捕にいたらない。娘の失踪事件との関連を直観し、催眠術を疑った刑事は匿名のタレコミによってある占い師を尋ねると、そこに主犯の男も現れて、、、という話。
展開の速さが素晴らしいB級SFアクション。巻き込まれ型の主人公が次々と謎に包まれていく前半、からくりが徐々に判明して主体的に行動し始める中盤、そして驚きのラスト。これがなんと100分以に収まっている。「催眠をかけられて脳を乗っ取られた人間」が「映画のなかの役者」と相同的に描かれているのもは、映画史的に正統的な描き方。実際に役者のわけだし。見ているものが真実だと思っている→見ているものは操作されていると知る→操作されないように見えない状態になってしまおう→それでも愛は残って真実は回復される、という流れもすばらしい。オチはなくてもよかってけど。

文字読み