ドミノのレビュー・感想・評価
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面白がれるかどうかは多少分かれるかもしれないが
この映画についてネタバレなく語ることは至難の技だが、今いちど冷静になって考えると「そんな馬鹿な!」と私が胸の中で何度も口にした後半の劇的な展開よりも、前半部分の抑制された雰囲気に満ちた状況設定の方が見どころは多いかもしれない。娘が行方不明のまま見つからないという、やり場のない心の痛みと無力感と怒りを抱えたベン・アフレック演じる陰鬱な主人公は、この後何が起こるかわからない混沌とした恐怖に身を晒すのに適している。一方、もし貴方が無類のウィリアム・フィクナー好きであったなら、彼の魔術師然としたミステリアスな立ち居振る舞いにグンと期待値が上がるはずだ。与えられた設定やヒント、はたまたノーランの『インセプション』を彷彿とさせる謎めいた映像表現をもとに、我々の頭は「一体どんな結末が?」とフル回転する。その答えが乾きを満たしてくれるかは人それぞれ。ロドリゲスはやっぱりロドリゲスなのだった(良い意味で)。
アクション主体からストーリー重視へ、R.ロドリゲス監督の発展途上
本作の評を当サイトの新作評論枠に寄稿したので、ここでは補足的なことをネタバレ込みで書き記しておく。
評論では印象の近い過去作の例としてフィリップ・K・ディック原作物とクリストファー・ノーラン監督作をいくつか挙げたが、中でもプロットの類似点が多いのは「トータル・リコール」(1990)だろう。①主人公は自身のアイデンティーに関する重要な記憶を失くしている②偽の記憶に基づく暮らしでの妻は白人だが、真のパートナーは有色人種(ラテン系)③主人公が探し求めている対象を、偽の記憶に関わる組織も狙って追いかけてくる④主人公にヒントを与えて導くのが、真の記憶に基づく“別の私”…と挙げていくと、ロバート・ロドリゲス監督が「トータル・リコール」を下敷きにして「ドミノ」の脚本を組み立てたのではと想像できなくもない。
見ている世界は真実か虚構か?という要素に関しては、評論で挙げた傑作群のほかに、「オープン・ユア・アイズ」「トゥルーマン・ショー」「マトリックス」「13F」「アイデンティティー」「シャッターアイランド」「ドクター・スリープ」などが想起される。この手のストーリーが好きな人なら、「ドミノ」も相応に楽しめるのではないか。
ただし評にも書いたように、コロナの影響で撮影期間が大幅に短縮され、ロドリゲス監督も不本意な変更や妥協を余儀なくされたものと推測される。長めの説明台詞などによりストーリー展開のテンポが悪い部分もあって、どんでん返しの連続もいまいちスッキリ決まらないというか。とはいえ、従来のアクションやスペクタクル主体から、ストーリーそのものの面白さを重視する方向へ、ロドリゲス監督が新境地へと発展している途上なのだと好意的に受け止め、将来の傑作を期待したい。
ひねくれた人は観てはいけない(笑)
2023年公開、アメリカ映画。
【監督】:ロバート・ロドリゲス
【脚本】:ロバート・ロドリゲス、マックス・ボレンスタイン
【原案】:ロバート・ロドリゲス
主な配役
【刑事 ダニー・ローク】:ベン・アフレック
【霊能者 ダイアナ・クルーズ】:アリシー・ブラガ
【ロークの相棒ニックス】:J・D・パルド
【謎の男 レブ・デルレーン】:ウィリアム・フィクナー
【ロークの娘 ドミニク(ミニー)】:ハラ・フィンリー
1.ベン・アフレック
『ペイチェック 消された記憶』を思い出しながら観ていた。
ベン・アフレックは、この手のサスペンス系SFとの相性が良い。
特殊能力(催眠)を操れる者が現れて、
同士討ちさせたり、
主人公に催眠耐性があることが判明したりするのだが、
核心に触れるまでのストロークがとても長い。
個人的には、「引っ張り過ぎ」の印象。
2.設定に溶け込もう
徐々にロークとダイアナの関係性や、
ふたりの有能さが明らかになってくる。
あ、もちろん、娘もね(笑)。
◆秘密機関って何なん?
◆記憶を消すってそんなに簡単なん?
◆娘は誘拐されたんとちゃうん?
◆13回も失敗したら別の方法とるやろ?
◆二人にもっと子供を作らせたらええやん?
などと言い出すと、
この手の作品を楽しむことはムリだ。
ひねくれた人は観てはいけない(笑)。
3.まとめ
続編を匂わすラスト。
面白かったが、
アクションシーンはもっとアイデアがほしかった。
☆3.0
二転三転
鑑賞前のイメージは「インセプション」
序盤は全ての人間を操る敵とその敵が唯一操れない人間の主人公が戦う藤原竜也と山田孝之主演の「モンスター」
中盤からガラッと毛色が変わってマイケル・ダグラス主演の「ゲーム」っぽくなり
ラストは結局超能力バトルで藍染隊長の鏡花水月みたいなチートキャラの娘が無双する
って感じ。
予告での街が変化する幻覚は規模がでかくて壮大な感じがしたけど、そこ以外は期待したほどではなかったな。
全体を通して展開が読みづらく、飽きずに見れたけど
面白かった?と聞かれれば返答に悩む。
全てを理解するには何度も見る必要がある
ロドリゲス
2回観るとより楽しめる
Netflixで再鑑賞。
この作品の一番いいところは、90分にまとまってるってところ。
もうちょっとだけ削ってもいいシーンはあった気がするけど、この尺に収めるため殆ど無駄がないストーリー展開で、劇場で観てえらく感心した。
突っ込みどころは多々あれど、本作は最後の最後まで楽しませてくれる良作と思います。
おーそうきたか
何が嘘で真実なのか分からず混乱する
一声かけるだけで人を意のままに操る能力羨ましいなぁ...。催眠術の一種っぽいけど極めればリアルでも出来るのかな。
あらすじと予告みてもどんな話か分からず難しそうな映画だなーと思った。何が嘘で真実なのか分からず主人公と一緒にぐわんぐわん混乱させられる。
けれど中身は割とシンプルで、超能力者同士がバトルしつつ娘を組織から救い出す話だし意外と分かりやすい。というか観る前は超能力者バトルものって全く想像つかんかったぞ。鑑賞後だから言えるけどコレどんな映画か説明するの難しいね。そもそもあらすじの時点でもう嘘になるし。
プリズンブレイクのマホーン捜査官好きだからウィリアム・フィクナーを観れて嬉しい。あの頃から老けたけどミステリアスなイケおじで色気ある。
ポーカーフェイスで寡黙なので、人を操る能力者って役とピッタリだった。彼の冷たい目が良い味出してる。最後彼が生きてたけど次回作あったら登場するのかな。
絆は信じること
よくあるパターン
超能力と記憶操作と人間兵器作成もの。
それなりに先を知りたくなるが、どこかで見たことあるよーなストーリーは否めない。
どーでもいーけど、最後みんなを殺していーのかよって感じ。
騙された!!
ベンアフレック出演映画に駄作なし。最後の最後まで楽しめた!この展開は予想できなかったなあ。続編を匂わせる感じ!ベンアフが逃げ出すところまでは想定できたけど、まさかの妻側を助けるためだったとは。里親殺してしまったのね…続編作っていただきたい!
ロドリゲス監督作品ってこんな感じだったっけ!?
本作監督のロバート・ロドリゲスは以前はクエンティン・タランティーノ監督と師弟関係にあったことで、以前より結構追っていた。そんなこんなで、とにかくロバート・ロドリゲス監督目当てで鑑賞。本監督作品は「デス・プルーフinグラインドハウス」以来、実に15年以上ぶりか。
観終えて正直なところ、うーん…いまひとつだ。やたらと複雑に入り組んだストーリーについていけなかったこともあるが、それにしてもわかりにくかったし、とにかく終始暗い。「デスペラード」的なテンポと刺激を求めていただけに、ロドリゲス監督の現在地に個人的にはちょっとがっかり。
本作もそれなりに凝っていて決して悪くはないのだが、個人的には好きにはなれないジャンルだったかな。
55点
映画評価:55点
すっかり騙されてしまいました。。
マーベルコミックのキャラクターである
「ドミノ」とストーリーだと思って観ていました。
主人公が男??
という所から始まり、
ひょっとしたら違う作品かも…。
そしたら、
ただの刑事モノでもなく、
何と特殊能力モノの作品でした!
お、これは
やっぱりミュータント系の話し!
どこかの皮切りにドミノに繋がるかも!?
そしたら、
感覚操作系の特殊能力という事で、
ドミノとは違う能力。
確率操作系ではないし…
やっぱり違う世界なのかな?
それにしては、前説もない。
う~ん、、と悩んでいると、
主人公の娘の話しへと展開。
そして、この娘には何やら特殊能力が…!
こ、これはドミノ!
突然変異前のドミノの前日譚か!
激アツと喜んでいましたが
結局、全く関係ない。
別作品でした。
だとしたら、
色々とツッコミ要素があります。
そして、初めましてのストーリーに
何でもありの能力モノとか
色々と説明が足りず
勢いのみで進行している
今からでも遅くないので、
X-MENの話しって事にしましょう。
【2024.8.3観賞】
1度だけ観て分かる人いるの?
自分には疑問だらけ
『メメント』ほど複雑ではないからタイムリープは分かりやすく作られてるけど、この作品を劇場で見ただけで全て理解できるものなのかなぁ
①後半の14回目は、リセットを受けたように主人公が催眠で見せかけたのかな
エレベーターの中で既に本物の奥さんの顔を認識してたし
②『インセプション』のような最初のシーンは必要?
2度目の建物が崩れていくシーンは面白かったけど
③主人公が真実を見抜くきっかけは何だったのか、人によって意見が別れるのでは?
④アナグラムを完成させるには「a」が1つ足りないのでは?
⑤娘が催眠で完璧に作りあげた世界の中で、いつ、どうやって育ての親と悪の本人が入れ替わることができたのか
⑥もし機関で娘を育てていたとして、超強力になったミニーを誰がコントロールし従わせるのか
⑦記憶を選んで消すなんて凄い技術……えっと時代設定は百年後だったっけ?
まだ疑問は出てきそうだけど、それは置いといて
全体的に見ると、既存の『トータル・リコール』的な設定ではあるけれど、かなり面白かった
説明シーンのようなものが多く、そのせいで短い映画となったが、あれ以上長くすると飽きてくるかもね
説明の代わりにシーンを増やすとイミフになりそう
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