あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。のレビュー・感想・評価
全315件中、121~140件目を表示
せっかくならもっと突っ込んでもよかったのに
泣けるというのはこんなに強いものなのか、というくらいお客さん入ってそこら中でズーズーと終盤泣いている。デートで泣く、やはりこれは鉄板。ただ、やはりなぜ泣くのかを考えたい。 ありがちな設定だけどあるようでなかった本作、意外とタイムスリップしてからがここはどこ?わたしは?あなたは?というエクスキューズが少なくすんなり話に入っていく。主な舞台は特攻兵の立ち寄る食堂、という設定が功を奏してコンパクトな青春と恋愛を展開できて、そして、花の咲くお花畑の丘がとても印象的。 また普通に考えて現代に生きる学業優秀な若者としては、もう少し終戦のカウントダウンに反応したり、更にこのあと起きる原爆投下などに怯えてもよさそうなのだけど、特にそういうことはない。要は恋愛映画のヒロインとしての舞台劇的範囲を生きている。一般的には戦国自衛隊的に、なぜこの時代に飛ばされたのか、どうやったら帰れるのか、に思いを馳せることはない。だからヒットしてるのかもしれないが。そこは寂しいとこである。 しかし、後半、切ない別れと共に現代に戻ったヒロインを見た時に、これは夢なのか?夢だったらあの程度の薄さでもいいか、と思ったりしたら最後の特攻兵の記念館で夢でなくやはりタイムスリップだったことがわかる。ただしその頃はもうみんな号泣なのでそんなことはどうでもよくなってはいるが、泣きのアイテムは手紙、であることは間違いない。 特攻兵たちもさわやかで水上恒司も伊藤健太郎もいいが、上川周作はいい。メッセージ性もいい具合なのだけど、個人的にはこの後の現代が薄汚れた政治家によって憲法改定、戦争に向かっているという世の中を反映させてもよかったと思う。劇中、警官が悪いんでもない、何かのせいだ、となった何かが、今も猛威を振るっているので。
これ絶対泣けるヤツ💧
原作は泣ける小説としてベストセラーらしい。未読なので原作がどうなのかは知らないが、正直言って、この映画は中身が極めて薄い。 戦時下の登場人物の皆んなが皆、リアリティがなさすぎる。いくらラブ・ファンタジーだからといっても…。 だが、特攻隊を扱うこと自体が難しいのだろうとも思う。 特攻隊志願制のウソや、憲兵が庶民を制圧する暴力など、進んで学ばずとも当然に知っている世代にとっては上っ面の薄皮にしか見えないが、今の若い世代の興味を引くには、時を超えて出会ってしまった男女の悲恋物語の背景として見せるのは良いアイディアだろう。そして、そこに切り出して見せられる形としてはこれが精一杯なのかもしれない。 “特攻の母”をモデルとした食堂の女将が登場する。演じるは松坂慶子。 彼女にも壮絶な戦いがあったはずで、そこが描けていれば特攻兵の一人が自分の残りの人生の分まで長生きしてくれという言葉がより生きてきたはずで、本当なら描きたかったところかもしれない。 この映画は、太平洋戦争を、あるいは戦時下の人々をリアルに描くことが目的ではないのだと、理解しておく必要がある。 若い世代の人たちが、軍国時代の日本で何が起きたのか、当時の日本人たちがどう生きてどう死んでいったのかを学ぶきっかけにさえなれば、この映画に意義はあったと言える。 単にカタルシスで終わらないことを願うばかりだ。 と、とやかく言っても、これは泣ける! たらたら文句を書いたくらい引いた姿勢で鑑賞しても、涙腺を刺激される。 描き方がどうあれ、現に国のために若い命を捨てた者たちが4千人もいた(海上特攻や玉砕を加えればこんな数ではない)のだ。 彼らの崇高さと勇気と無念と恐怖を思うと胸が痛む。 また、生きて帰ってこいと言えずに彼らを見送った人々の思いは、想像するに余りある。 そんな時代に現代からタイムスリップした、少しスネた女子高生・百合が見送る側の人となる。 演じる福原遥の素直さこそが、この映画を観るに値するものにしている。彼女の女優キャリアに詳しくはないが、私が知る限りの彼女の仕事はどれもこの素直さの上にあると思う。それは、彼女自身のナチュラルなのではないだろうか。 百合は、母子家庭の貧しい生活を支えるために昼夜働く母親に苛立ちを隠せないでいた。 他界した父親は他人の命を助けて自分が犠牲になった。その父親のせいで貧しい生活を余儀なくされているとも感じていた。 そんな百合をタイムスリップさせて、彼女に何をもたらせたかったのだろうか。 現在の日本の平和を感じさせたかったのか、必死で働いて養ってくれている母親に感謝させたかったのか、他人のために命を投げうった父親の崇高さを理解させたかったのか、、、 結果的に百合が得たのは、特攻隊員・彰(水上恒司)がなし得なかった夢である教師になるという夢と希望に目覚めることだった。 タイムスリップする前の百合は、進学できる成績なのに就職を希望していて、そこには貧しい生活環境での自暴自棄があって、将来に夢が持てなかったのだ。 それを踏まえれば、過去から帰還した彼女は彰を失った悲しみを乗り越えて、若者らしい夢に向かって踏み出した…ということだろうか。 繰り返しになってしまうが、意義は認めるものの、どれもこれもが中途半端で残念だ。 百合と彰の恋がストイックに徹しているので、せめて百合が想いを募らせていく様子を丁寧に描けなかったものか。福原遥の個性に頼りきった感が否めない。 蛇足だが、福山雅治がなぜ重宝されているのだろう。彼の人気に異論はないが、私は最後に流れた主題歌があざと過ぎて興醒めした。
年齢設定のみ残念
全体的に戦争の悲惨さ。特攻隊などあってはならない事を学ぶのにはいいと思いました。 恋愛としてのストーリーも同じくです。 ただ当時はほとんど子どもに見える人も戦争に巻き込まれた非情さを伝えるには主人公女性は原作通り15才でいって欲しかったです。 もしくは一緒に働く女性をもう少し下にして進路に悩む主人公が「こんな子どもでも」とショックを受けるような描写とか。 実際特攻隊員の平均年齢は20代前半くらいでしょうし女性は18才なら恋愛で無く結婚を既にしてる人も大半だった時代です。 現代では暴力描写も難しいでしょうが軍隊という組織の中で映画のように上官や先輩に口答えする事も許されなかったでしょうしもし意見をしたならどうなった事か。 全体的には満足していますが昭和20年の10代の人間が戦争に巻き込まれた事実と現代では考えられない男尊女卑の時代背景をもう少し主人公を通して伝えて欲しかったです。
あの時代からのメッセージ
感動のあまりに2日続けて見に行きました。 凡作ならどこかでストーリー展開がブレたり不可解だったりするものですが、この作品は127分間ずっと納得しながら見る事が出来ました。 何しろキャスティングが素晴らしい!良くぞこの令和の時代にこの様に真摯な目をした若手俳優を揃える事が出来たものだとただただ感心しきりです。俳優さん達の純粋さを感じさせる演技力がこの映画をより崇高な作品に仕上げています。 演出は控えめであるが故にもう少し見たい場面はありつつも、映画全体を通してずっと涙腺は緩み続け、橋の上の百合の叫びで一気に号泣しました。 私からすると爺ちゃんと婆ちゃん世代の話ですから、あの時代の苦労を乗り越えて我々孫を可愛がってくれた感謝の想いも沸々と湧いて来ます。 福山雅治のテーマ曲も作品に寄り添っており感動! 映画館内は若い世代に溢れており原作者や監督の戦争を今の世代に伝えたいと言う意図は十分伝わっていると思います。 本当に素晴らしい作品ですから、全世代の人に見てもらいたいと思います。
英霊
1日、映画の日(ファーストデイ)ということもあったかもしれないが、公開されて2ヶ月も経つというのにスクリーンはほぼ満席で、話題のアニメ作品を見る時以外はいつもスカスカのスクリーンばかりで鑑賞している私には驚きの光景であった。 正直「若者の恋愛もの」に特攻隊の要素を加えた御涙頂戴映画だと勝手に決めつけ、観ようか観まいか悩んで2ヶ月も経ってからようやく鑑賞したことを後悔するほど、良い映画だった。もちろんツッコミどころが全くないような完璧な作品ではないとは思うが、そんなことは気にならないほど胸に残るし、いろんなことを考えさせられる。 おじさんですらそうなのだから、若い世代はもっと色々感じるものがあるはずだ。他の方も書いておられるが、若者に戦争の愚かさを教えてくれること、我々が今生きている平和な日常が当たり前のものではないことを教えてくれるだけでも、この映画が存在する意味はおおきい。 全体的に引き算したような抑えめな演出や音楽がとても印象的で、派手さはないが、その分きちんと見るものに届くものが多く、非常に好感を持てた。 たった80年前、日本男児はまだ侍だったのだなあ。 彰をはじめとする日本兵、特に神風特攻隊の方々はお国のために命を賭して戦った、紛れもない英霊であると思う。しかし同時に「英霊」と呼び、敬意を払うことで、本来失われる必要のなかった命であったことが煙に撒かれ、先の戦争、無謀な行為が「お国のためだった」と正当化されているような、なにかごまかしのようなものも感じてしまう。主人公の百合がそのことをはっきり感じ取っている言動が殊更印象的であった。 「戦争に負ければ日本は敗戦国として蹂躙される」という彰たちの当時の認識を聞いた時、敗けはしたが、今こんなにも平和な日常を味わえていることを心から感謝したいと思った。
定期的に見返したい作品
今、どれだけ平和な世界で暮らすことが出来ているかを改めて強く考えさせられた時間でした。 百合の言葉1つ1つが自分の心のどこかで思っていた感情をそのまま表していて、そう思えるのはきっと平和な世界を知っているからこそ言える言葉、思う言葉なんだろうと思います。 もちろん、タイムスリップという点に関してはフィクションだとしても、愛する人が"お国のために"と命をかける姿はきっとその当時では当たり前の光景だったのではないかと思います。 それだけでも、どれだけの人が百合と同じ気持ちになって過ごしていたのかと考えるだけで、当時の悲惨さを考えさせられます。 エンドロールで流れる主題歌は、彰の心情が紡がれていると記事で読みました。 珍しく歌詞付きで流れるため、より気持ちが入り涙が止まりませんでした。 当時を知らない世代だからこそ、この作品をきっかけに当時の悲惨さ、むごさ、決して同じことを起こしてはならないという気持ちを定期的に考えていきたいと思います。
今と戦争時の描写がうまい
戦争時代に戻る時は唐突ではあるが、戦争時代の零戦部隊の置かれている背景と現代の娘が好きな人に 戦争にあなたが行っても負けるのよの言葉は 実際あの時代にわかってたらと思いますよね。素晴らしい作品でした。
こりゃオッサンでも鼻すするよ
考証的には色々ッコミどころもありそうだが、福原遥初め役者陣の迫真の演技でそんなモノは吹っ飛んでしまう。 主人公の言葉は一見現代と当時の価値観のぶつかり合いのように見えるが、実は当時の人が言いたくても抑えざるを得なかった本音を代弁しているように感じる。客観的には特攻よりラバウルの戦死者率の方が高いという話も有るようだし、戦争の理不尽さを特攻に集約させるのは違うようにも思うが、当事者として目の前の愛する人が確実な死に赴くことを冷静に看過出来るだろうか。おめでとうございますと言えるだろうか。別れの日、あの時代の千代ちゃんがぶつけられなかった本音を百合が素直に発する所で、ベタなシーンのはずなのに号泣せざるを得なかった。
だれもが思うであろうことを率直に言う主人公。それを言われてもだれも...
だれもが思うであろうことを率直に言う主人公。それを言われてもだれも答えられない変えられない…。そんな中でも多様性を認める所は今の時代を反映してるのかな。色々泣ける映画です(´;ω;`)
これも一つの愛のかたちなのかな、と
泣かないだろうと思ってたけどED流れてきて、アキラの気持ちかと思うと泣けた。 あの時代の人たちは戦争に負けるとか知らないし負けたら奴隷になったら酷いことされると思ってるから必死になるしかない。 大切な人のために命捨ててもいいと思う人もいれば、大切な人のために生きたいと思う人もいるわけで。 特攻隊が無駄死にとか、結果知ってる人が言っていいことではないな、と思った。 大切だから生きてほしい、幸せになってほしいという純粋な愛だった。 未来に戻って手紙の中身知る展開すごくいいし、それでアキラの意志継ぐとかも素敵だった。 2人がくっつくより、こういう終わり方の方が好きだなーと思った。
きれいすぎる
戦争の映画が好きなので観たが、感想は今一つだった。 現代人が、昭和20年にタイムスリップする事は別に構わないが、特攻兵達の感情が少な過ぎる。 もっと、特攻兵達の情緒不安定な場面、死への恐怖、家族との別れの悲しみ、時には性欲的な感情があっても良いと思う。 あんなに、カッコよく死んで行く特攻兵はいないと思う。
本当の幸せとは?
昭和20年6月にタイムリープしてしまった女子高生が特攻隊員と出逢い恋をする。 砂糖水を掛けただけのかき氷を食べて「幸せの味がする」と2人で言い合うシーンが好き。 一面の百合の花が咲く丘は祭壇みたいで綺麗だけど哀しいシーンだった。 本当の幸せとは何か? 愛する人と2人で生きて行くこと。 あんな時代じゃなかったらきっとそうしたでしょう。 いくつもあんなに哀しい別れがあったと思うと胸が苦しくなって涙腺崩壊だった。 あんなこと二度と繰り返したらダメ。
戦争で死にに行くことに何の意味があるのか
特攻隊は自ら志願していて命令されているわけではない 天皇のため、国のため それは本心なのか 自分のためなのではないか それでも本当に国を守りたいと思っている人もいる 一方で、生きたいと思う人もいる 愛する人と幸せになるために生き続けることも立派なこと 生き恥なんてことはない 戦争で死にに行くことになんの意味があるのか これは、ロシア・ウクライナ戦争やイスラエル・パレスチナ戦争が起こっている現在でも深く考える必要があること 知覧の特攻隊の博物館は生涯で一回は行ってみたいところ 途中何度も涙が溢れるし、最後の手紙は泣かされる
陳腐な少女マンガの世界
著名な映画評論家が、席を立ちたくなったと酷評してましたが、これを映画評論家に観せるのは酷。 戦争を知らない現代の中高生向けの娯楽と割り切ったとしても、この薄っぺらい子供向けのラブストーリーの設定に使われた特攻隊の方々に謝りたい気持ちになる。 これを観て、感動した、号泣したの声が相次ぐ、平和ボケ、単純化する日本。それが心配。だと気づかせてもらえたのは、唯一意味があったかも。
福原遥さん中嶋朋子さんの母娘シーン良かった
作りもの感が強いというきらいはありましたが、そもそもタイムスリップして戦時下へというSF設定だし、その中では十分感動して泣ける良作だったと思います。福原遥さん、若いけど上手な役者さんですね。将来性感じました。お母さん役が蛍ちゃん中嶋朋子さん。懐かしくて嬉しかったです。個人的にはリアルシーンでのお二人の演技が一番良かったです。
百合と彰のかなしいラブストーリー 2回号泣
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 映画館 OSシネマズ神戸ハーバーランドで鑑賞 2024年1月23日 高校3年生の加納百合(福原遥)は、学校や親に対して不満を募らせていた。ある日百合は母親(中島朋子)とぶつかり家出をし近所の防空壕跡逃げ込むが、目が覚めるとそこは、1945年6月 戦争中の日本であった。 通りかかった軍人佐久間彰(水上恒司)に助けられ、軍の指定する鶴屋食堂に連れていかれると、女将のツル(松坂慶子)、勤労学生の千代(出口夏希)、彰の仲間の軍人石丸(伊藤健太郎)、軍人板倉(嶋崎斗亜)、軍人寺岡(上川周作)たちと出会う。 女将のツルは、百合に鶴屋食堂を手伝ってほしいと伝えた。ツルはもんぺ姿の百合を「かわいいね」と言う。千代(出口夏希)は魚屋の娘で鶴屋食堂を手伝う。密かに石丸に思いを寄せている。 加納百合と佐久間彰はともに行動するようになり、彰の提案で向かった先は「百合の花が咲く丘」であった。 佐久間彰は「彰と呼んでほしい、私は百合と呼ぶことにしたい」と言い、ふたりは接近する 静かな空間だったのだが、突然、空襲が襲ってきたのである。 村人たちはとにかく逃げるが、容赦なく爆弾は落ちてきた。火の手が上がり、村人たちが巻き込まれている。 百合は足を痛めていて、逃げられないという境地に陥って、「おかあさん、おかあさん」と叫んでいる。 そこに現れたのが彰であった。百合を背中に背負いながら歩き、かろうじて逃げることができたのだ。 百合はこう述べるようになる 「日本は戦争に負ける」「戦争はもうすぐ終わるのよ」 ---この作品の見せ場ではないかと感じた。 ある日板倉が「逃げた」のだが、追いかけた百合に 橋の上で 「見逃してほしい」と言う 「故郷に許嫁(いいなづけ)がいることで、心配なので 守らなければならない、と理由であった。 特攻隊のみんなが集まってきて、止めようとしたのだ。 百合は「愛する人がいるというのになぜ?」と説いたのだ。彰は板倉が逃げることを許した。 とうとう「彰」がその対象となった。「百合の花が咲く丘」へ行った 彰は将来、教師を目指したいと語った。こんなことを子供たちには味合わせたくないからであった。 百合は何度となく彰を止めようとしたが、結局戦闘機は空へ飛んでいったのである。 あきら・・・あきら・・・すすり泣く百合がいた。 百合は目が覚めた。学校の授業で「特攻隊」の博物館のような所へ行った。 すると、そこには手紙があり、「百合へ」と書かれた封筒が。 彰が最後に残した遺言は愛する百合へのラブレター。百合は「会いたい」と言い、その場で崩れてしまうのだった。 「泣ける」作品といわれています。私は映画館へ2回行きました。2回号泣した。涙腺が止まらないです・・・ 52歳のジジイより
愛国心MAX
原作を読んでいない40近いオッサンですが、恥ずかしながら映画館ですすり泣きました。突っ込みどころもあり「なぜ、こうしない」と思うこともありましたが、それを深く考える必要もなく感動しました。 私は反戦映画でもラブストーリーでもない、日本の先人や英霊に感謝する映画だと感じています。 今の時代に生きて、なんの不自由もない幸せを実感しました。 また、靖国神社の参拝、遊就館の拝観に行かなけば!
全315件中、121~140件目を表示