劇場公開日 2023年12月8日

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「雷で昭和へ、気絶で令和へ」あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 td.mさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 雷で昭和へ、気絶で令和へ

2025年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

雷に打たれて昭和へ。
迷い込んだ戦時下は、どこか舞台のような空気感。
魚の匂いがする青年、怒鳴る警官、出撃を待つ若者たち── リアルというより、誰かの記憶をなぞっているような風景でした。
戦争を“知る”というより、“思い出す”ための装置として描かれている印象です。
現代に戻ってからの手紙も、単に泣かせにかかる演出ではなく、あの時間が確かに存在したことを静かに証明するような役割を果たしていました。
押しつけがましくない分、余韻が残ります。
全体として、物語の構造はシンプルで、感情の流れも素直。大きな驚きや深い感動があるわけではありませんが、ふとした瞬間に思い返したくなるような、静かな後味が残りました。
雷の勢いで始まった物語が、最後には気絶して着地する── その落差が少しだけ心地よかったです。
タイムスリップ映画、好き。

評価 ★★★☆☆

td.m
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