「もったいないなーって感じでした」あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 ワイトさんの映画レビュー(感想・評価)
もったいないなーって感じでした
特攻隊っていうご年配世代の好きなワードと、タイムスリップモノっていう映画ファンが好きなワードと恋愛もの、泣けるっていうティーンが好きなワードのいいとこ取りな設定だけで観客ホイホイをねらったのかな。
蓋を開けてみれば主人公の女の子は今の生活にありがちな不満を親にぶつける取り柄のない女の子→でも物語の進行上煩わしいからかタイムスリップしたことにパニックにもならず順応する違和感。
特攻隊の男の子はヒロインを当然好きになるのだがその理由もイマイチ。そういう物語っていう事前情報があるからあー好きなんだろうなーって思うけど特に恋に落ちるような出来事もなかった。
そもそも2、3週間で飛び立っちゃう間に好きになったよってそれもう誰でも良かったんじゃね?って思っちゃう。
ちなみにヒロインが最後まで未来から来たってことを明かさずにひたすら「日本は負ける!!」って言うことも違和感あった。
タイムスリップモノなんだから現代人とその時代の人との感覚の違いとかで話を膨らませれば互いが惹かれる理由付けにもできるのになーって見てました。
多分最後の特攻隊記念館の手紙のシーンを描きたいが為にタイムスリップにしたんだろうけど下味が効いてないからちょっと寒かったなーって。
社会科見学のど真ん中で急に泣き崩れる女の子って同級生から見たらどう映るんだろって思っちゃった。
お父さん死んだ設定と同級生から若干いじめられてる設定は絶対に蛇足。だから別に可哀想とも思わないし現代に戻ってきたらヒロインが素直になったりいじめっ子に挨拶したのもそんな心の成長の描写がなかったから微妙だった。
普通にその時代の2人っていう設定にすればもっと共感できて普通に感動したのかも。
でもそれだと観客ホイホイできないか。