「ラブストーリーじゃないです」あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 寅さんの映画レビュー(感想・評価)
ラブストーリーじゃないです
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靖国神社へお参りに行くたびに、この国は貴方たちが望んだ国になってますか?
と手を合わせています。
主人公の台詞にも「私たちは幸せだよ」というシーンがありますが、本当に私たちは幸せです。
ストーリーの結末は、ほぼ読めてしまいました。
でも、いいんです。
ストーリー性よりも、メッセージ性とその演出力が素晴らしすぎるから。
まず始まりから、現代に戻ったらお母さんに感謝するんだろうな。
知覧特攻平和会館に入るシーンでは、あの手紙が展示されてるんだろうな。
大学受けるって言うんだろうな。
全部当たりました。
でも、いいんです。
わかっちゃいるけど、考えさせられる…
そこがこの作品のいいところなんです。
そして、肝心の戦時中のシーン。
セットやVFX、最高でしたね。
空襲シーンは怖かったです。
百合の丘は素晴らしいくらい綺麗。
松坂慶子さんの演技が泣かせてくれます。
鶴さんが百合に「兵隊さんより大切なものはないわ」と言った台詞は、
「命より大切なものはないわ」
と聞こえた。
彰が百合に「命を大切にしろ!」という台詞は、
死を覚悟した人間がいうから重みがある。
板倉が加藤に決して言ってはいけないことを言ってしまったときに、寺岡が板倉を殴るも、板倉を逃すシーンはいい脚本でした。
単なる戦争反対作品でもなく、戦争を美化したものではなく、一人一人の生き方にフォーカスされていた作品だったのも良かったです。
そして、この映画はラブストーリーじゃないです。
ありえないストーリーだけど、もしあんな経験をしたら、絶対に人に優しく出来るようになりますよね。
今日から、家族や同僚に優しくする努力をします。
心から観てよかった!
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