劇場公開日 2023年12月8日

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「泣ける場面はたしかにある(自分はダメだったけど)」あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5泣ける場面はたしかにある(自分はダメだったけど)

2023年12月10日
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鑑賞方法:映画館

批判されるかもしれない意見だが、特攻隊員の物語って少し苦手だ。彼らの犠牲があったからこそ今の平和があるという論調に違和感を覚えてしまう。それを言っていいのは、独立を勝ち取った側だったり、自由を守った側なんじゃないかと。
単純に、特攻隊員が死にゆく姿を映画やドラマや小説で疑似体験するのがつらすぎるという理由もある。理不尽な戦争に駆り出され、国民を大切にしない軍の方針でただただ殺されていく彼らのことを思うと悲しくなる。
だから、現代の女子高生がタイムスリップして特攻隊員と恋に落ちるって設定に違和感しかなかった。そんなことに特攻隊員を使うなよと。実際観てみると、タイムスリップのきっかけ・条件とか、あの場面で助けに来るというご都合主義な展開とか、手紙の文体とか、気になってしまうところが多すぎた。タイムスリップ前の百合の行動が意味するところもあまりにもわかりやすい。
ただ、特攻隊員との恋を描いた話として定番と言える展開がちゃんと待ち受けていたから、泣けそうな場面はいくつかあった。それで十分なのかもしれない。自分が入り込めなかっただけということ。
そんなことを感じてしまうくらいに、この映画を観るには年をとりすぎているってことなのかもしれない。そこら中の座席で起こっていたすすり泣きや嗚咽を聞きながらそんなことを思ってしまった。

kenshuchu
uzさんのコメント
2023年12月11日

こんばんは。
愛するもののための自己犠牲を尊ぶのは理解しますが、その上に平和があるとするのは違和感ありますね。

uz