劇場公開日 2024年5月17日

  • 予告編を見る

湖の女たちのレビュー・感想・評価

全80件中、41~60件目を表示

2.0濱中と豊田のSMなシーンの衝撃が強くて、原作のテーマであった人間の善と悪というテーマが吹っ飛んでしまいました。

2024年5月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 公開中の「湖の女たち」は、大森立嗣監督が、吉田修一の小説を映画化した作品。大森監督が吉田の原作に挑むのは、2013年の「さよなら渓谷」以来。ある事件をきっかけに、主人公の男女はいびつな関係に陥りますが、「『愛』という言葉に回収されないものを、吉田さんが描いていることに強く引かれた」というのです。

●ストーリー
琵琶湖の湖畔に建つに介護療養施設で、100歳の老人が不審な死を遂げます。刑事の濱中圭介(福士蒼汰)と先輩の伊佐美佑(浅野忠信)は殺人事件とみて、施設の中から容疑者を挙げ、執拗な取り調べを行なっていきます。事件が混迷を極めるなか、その陰で濱中は、取り調べで出会った介護職員の豊田佳代(松本まりか)への歪んだ支配欲を抱いていくのでした。
 一方、事件を追う週刊誌記者・池田由季(福地桃子)は、この殺人事件と署が隠蔽してきたある薬害事件に関係があることを突き止めていきますが、捜査の先に浮かび上がったのは過去から隠蔽されてきた恐るべき真実。署が隠蔽してきた薬害事件が今回の殺人事件に関係していることを突き止めます。
 そして、後戻りできない欲望に目覚めてしまった、刑事の男と容疑者の女の行方とは?さらに、殺人事件の真犯人に辿りつく池田。意外な事件の真相とは?

●解説
 原作の吉田修一の小説は、「言葉にできない感情を描く」という読者の想像力をかき立てる作風の作家なのです。なので、吉田原作の小説を映画化するとき、まんま映像化するとどうしても、俳句でいれば三段切れの脈絡のない映像がぶつ切り状態に羅列されていくという、説明不足な脚本になりやすくなっていきます。だからといって、ト書きやナレーションを増やしたり、前後の情景描写を増やすと、説明過剰になって。回りくどく感じる映像になってしまいます。吉田原作の映画化は、そういう難しさがあります。そういう点で本作は、前者の説明不足の作品でした。
 本作はメインの100歳の老久の不審死と薬害事件と戦前の731部隊の関連性が、原作ほど明確化されていません。そしてもっと問題なのは映画化にあたり強調されている濱中と豊田のSMな関係は、老人の不審死に全く関係しないことです。

 原作『湖の女たち』で使われたモチーフは、731部隊の人体実験と、津久井やまゆり園の殺傷事件。そこにうっすらと薬害エイズ事件と滋賀呼吸器事件が入ってくるものでした。大森監督はなんとか頑張って原作のニュアンスを取り込もうとしますが、時間の制約もあって、例えば731部隊の話はどうしても印象が薄くなりがちとなってしまいました。そしてなりより、濱中と豊田のSMなシーンの衝撃が強くて、原作のテーマであった人間の善と悪というテーマが吹っ飛んでしまいました。たぶん本作をご覧になる多くの方が感じるのは男と女の感情の表と裏をのぞき込んでしまう好奇心をくすぐられることでしょう。松本まりかを全裸にしてまで、男女の間に支配し、支配されるという倒錯的な関係を描くのだったら、いっそポルノ作品としてエロチックに仕上げた方が分かりやすかったかもしれません。しかし濡れ場の描写も希薄なのです。
 徹底した大森監督の反権力志向が、刑事も人間、こんな裏面もあるよといって濱中の裏面を暴き立てて、警察の権威を失墜させたかったのかもしれません。でもねぇ、作品中、時間を割いてまで描く必要なシーンだったのか疑問です。
 しかも刑事が容疑者の知り調べ中に、容疑者を追い詰め、結果容疑者のマゾッけを発動させて、署内で下着を脱がせるなど卑猥な言動を行うなんて、絶対にあり得ない設定でしょう。

●感想
 そして本作をわかりにくくしている決定的な点として、「731部隊」と「薬害事件」と「今回の殺人事件」がつながっていたという原作の大事な筋書きに触れられていないことです。
 その結果、この三つの要素がバラバラで唐突に入れ替わって描かれているように見えるという心証をうんでしまいました。
 戦時中、731部隊で行われていた人体実験の関係者が劇中の薬害事件の所長と介護施設で殺された100歳の老人がすべて同一人物なのであるということです。そこには凄まじい悪意が存在していたはずです。そこが描かれてこそ、事件の意外な犯人が、なぜその老人を殺したかという動機に合点が入ったはずでした。それが本作では矮小化されて、ただ年寄りは単なるお荷物だから殺してしまったことになったのは残念なところです。
 そして本作の意外な犯人は、この人がきっと犯人なのかもと暗喩されるだけの曖昧な結末。豊田記者の追及にも、うっすら微笑むだけでした。これでは映画が終わった後でも、犯人とバレなかった人は、きっと犯行を繰り返し、悪意を拡散し続けていくことでしょう。フラストレーションがたまる終わり方でした。

●最後にひと言
 監督が園子温だったら、もっとエロむき出しの作品となってたでしょうけれど、大森監督の美学では、そうしたくはなかったようです。
 舞台は湖の周辺。大森監督にとって、湖は「ぽかんとあいた穴のようなイメージ」。海が向こうにある世界を想像させ、川が流れていくのとは違って、「湖は停滞している空間」で、そこに落ちていく濱中と佳代の姿も描かれたのでした。
 さらに、戦時中に犯罪的行為が行われた別の湖のイメージが重なり、湖という場所が歴史性も帯びてきます。2人は、湖が象徴する負の歴史のようなものにのみ込まれそうになるけど、ぎりぎりあらがって、何とか、美しいものとしてあろうとします。
 安っぽい恋愛のように見えた瞬間、映画が台無しになってしまうことにこだわった大森監督にしてみれば、単なる情事として描きたくなかったのでしょう。

 その主役の福上、松本は難役をこなしました。これは評価します。特に、福士が演じた演中は複雑な内面を抱え、常に沈鬱な表情をたたえていたのです。これまでのイケメン俳優のイメージを覆すような役なのです。「福士君には、刑事みたいに演じようとしないでほしいと言いました。脚本を読み、撮影現場に立って感じたままに演じてくれれば、濱中になるんだと」と大森監督は語っていました。
 容疑者を支配欲でがんじがらめにしてしまうアンモラルな刑事役ですが、彼もまた相方の先輩刑事からパワハラを日常受けつつ、その強引な取り調べ姿勢に疑問を持ってしまう役柄。見ている方も、濱中を憎めなくなって行くところは、福士の持つ時の人柄の良さが滲み出ていると思いました。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
流山の小地蔵

2.0原作もこんなに分りにくいのか?

2024年5月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

幻想的な予告編に惹かれ、それ以外は全く予備知識無く観賞。
なんとなく楽しみにしていたのだが・・・

【物語】
湖畔の介護施設で酸素吸入で命をつなぎとめていた老人が、ある日の早朝酸素吸入器が停止したために死亡する。警察は殺人事件として捜査を開始する。

若手刑事・濱中圭介(福士蒼汰)とベテラン刑事の伊佐美佑(浅野忠信)は当日施設に居た看護師と介護士から事情聴取を行う。そして犯人と睨んだ介護士松本(財前直見)を執拗に追及する。一方、濱中は介護士・豊田佳代(松本まりか)にゆがんだ支配欲を募らせ、接近する。

また、事件を追って現地に来た週刊誌記者・池田由季(福地桃子)は、伊佐美が長い間追って来た過去の薬害事件の担当刑事だったことを知る。

【感想】
どんな話なんだ? と思いつつ観始める。
しかし、中盤まで“胸糞悪い”という言葉しか浮かばない展開。何を描こうとしているかも全く分からない。

濱中の豊田に対する行動も、2人の関係性も全く意味不明。この2人には実は過去に何かあったのか? 最後にそれが明かされるのかと思いながら観続けるも、結局それも無く、わけの分からないまま終わる。

最後に事件の真相は仄めかされるものの、留飲を下げるような結末も用意されていない。

結局何を描きたかったのか、理解できないままエンドロール。
エンドロールで、「原作 吉田修一」が目に入る。

吉田修一の小説は一作も読んでいないが、吉田修一原作の映画は過去6作ほど観ている。他の作品も、いずれも「ほっこり」とか「スッキリ!」という作風ではなく、どれも人の心の闇や人の弱さを浮き彫りにしたような作品ばかりだ。が、それでも何となく描きたいことは分かる作品で、特に“怒り”、“さよなら渓谷”あたりは俺には刺さり、今も強く記憶に残っている作品だ。 少なくとも“難解”とか“モヤモヤ”という印象は持っていない。

それを考えると、本作だって「原作はそんなに難解な作品ではないのでは?」と思ってしまう。監督(脚本も担当)が、いたずらに芸術作品ぽくしようとした結果こんな分かりにくい作品になったのではないかと疑いたくなる。つまり、ひとりよがりの脚本・演出にしてしまったのではないかと。

原作を読まずに勝手な想像をするのは失礼かも知れないが、そんなことを思ってしまう作品だった。

残念ながら俺の感受性では全く楽しめなかった。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
泣き虫オヤジ

3.5人間は欠陥品

2024年5月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

寝られる

大森立嗣×吉田修一という、如何にもヤバそうなタッグ。映画と小説、両者とも評価が二分されることが多いため、今回もさほど期待していなかったけど、ほどほどに面白く、そこそこつまらないといった感じ。

濡れ場たっぷりの、強化版「別れる決心」かと思っていたけど、結構違った。恋とかそういうんでもない。ミステリー色がかなり強い作品。ただ、何でもかんでもやり過ぎていて、終盤から収集が付かなくなったのか、かなりとっちらかった作品にはなっている。一つ一つの要素は面白いのに、どれも中途半端。勿体ない。

「湖の女たち」はて、どういう意味なのか。たち?湖に関連した女性は松本まりか、1人じゃないか?しかも、湖のシーンがこの映画で最もつまらない。とまぁ、タイトルと内容が上手いことマッチしておらず、てことは原作の完成度もさほど高くないんじゃないかな。「楽園」もそうだったけど、吉田修一の作品は無駄なセクシャル要素が作品の質を下げている気がする。真っ当にミステリーやればいいのに。生きずらい日本をバッサリ斬ってくれればいいのに。

大森監督の特技、演者の持つ才能の引き出しは今回も抜群だからこそ、脚本・物語設計が気になりすぎた。にしても、浅野忠信、いい芝居するなぁ。正直これだけで儲けもん😊

コメントする (0件)
共感した! 5件)
サプライズ

2.0テーマを広げ過ぎて台無し

2024年5月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

事件に焦点を当てるなら松本との関係は不必要だし昭和の設定ならともかく731部隊は時代錯誤!!結局事件の背景 真相も中途半端な物語

コメントする (0件)
共感した! 4件)
ゆたぼー

2.5魅せられて

2024年5月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

寝られる

萌える

一言
「ちょっと何言ってるかわからない」

本筋がぶれぶれで収拾つかず。
何でそうなる⁉感満載。
で結局何よ?真相は薮の中…

原作もこんなんなのか?

まりかの濡れ場をみるため「だけの」作品。
もっとみたいぞ(笑)

コメントする 3件)
共感した! 16件)
YOU

3.5「変態」で片付けちゃうと途端につまらなくなるよ。

2024年5月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

原作未読。
なかなか面白かったんだけど、施設の老人殺人事件と、取り調べる刑事と被疑者の関係がエロい感じになっていくのと、未解決の薬害事件の巨大な話がちょっと乖離して見えてしまった。
3つとも魅力的なせいで掘れば掘るほどそう見えるのかも知れない。薬害246部隊ネタは無くても良かったかも、その方が「湖の女たち」だったかもしれない。
原作の問題なのかな。

福士蒼汰も松本まりかも凄みがあって良かった。
流石の三田圭子、財前。
最近勢い出てきた穂志もえかも見れてお得です。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
masayasama

2.5変態エロスと欲情メンヘラの履き違え

2024年5月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

重い、暗い、ジメっとしてて梅雨前には観たくない。それでも観たのは松本まりかの艶かしさへの期待から。
これが期待はずれでして😭😭😭

あり得ない状況下で偏りのある性癖が合致したことによるエロスの開眼かと思っていたのに(原作未読のため勝手な想像です)、蓋を開けてみたらただのメンヘラちゃんでした。
これではないのよね、観たいエロスは。

となると、ただの静かで重たく、時にバイオリンがめちゃんこ煩く鳴り響くだけの映画となってしまい、こんな評価になっちゃいました🙏

コメントする (0件)
共感した! 5件)
らまんば

2.5もやもや

2024年5月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

予告等何も情報入れず鑑賞。

繋がるようで繋がらず、どうなっちゃうのか‥落とし所もなくモヤッと終わった

わからなくも無いけれどわからないんだな

コメントする (0件)
共感した! 10件)
M U

3.5原作を読みたくなりました

2024年5月22日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

面白かった。
さすがの吉田修一氏原作、映像美に反しての内容の重たさよ。

みんな松本まりかちゃんの色香に騙されてはダメよ!立ってるだけでフェロモン撒き散らしてる彼女に性別関係なく、気持ちを持っていかれると思うけども。
彼女もちょっと憑依型というか、すごく役にハマってしまう女優さんなのかなと思うけど、これは男子は翻弄されるよなあ、うまいなあと思って観ていた。

そして福士蒼汰くんのオラつきにも。
(なんかオラつき慣れてなさそうな感じが可愛かった)
そもそも彼は笑い顔というか、真顔でも目が涼しげに微笑んでいるタイプだと思うので、確かにこういう感じのお顔立ちで、実は突然キレるキャラとかだと周りは普段とのギャップもあって怖さが倍増なのはわかる気がする。

浅野忠信もよかった。
伊佐美は色々あってのあのキャラだったのを映画みてたらわかるけど、ああなるまでにどれだけの失望を繰り返したのかなとちょっと気の毒になった。

想像以上の悪が隠れてるよ。
実際の事件を滲ませて作品を作る?というかみんなが知ってる事実を織り交ぜた方が話の内容に真実味が増すというか、想像しやすくなるというか。
なんかそんな作品が吉田作品には多いかなと思いました。
原作読みたくなったわ。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
icco

3.5場面展開と、 福士蒼汰の役どころが、 ところどころよく分からなかっ...

2024年5月22日
iPhoneアプリから投稿

場面展開と、

福士蒼汰の役どころが、

ところどころよく分からなかった

でも全体通して悪くない

浅野忠信が、

桑田佳祐に見えて仕方がなかったのは、

私だけですか?

コメントする (0件)
共感した! 2件)
jung

0.5だれか教えてほしい

2024年5月21日
iPhoneアプリから投稿

だれか教えて!一体なんの映画だったんだろう?観終わったからずっとモヤモヤが止まらない。
殺人事件から始まって、介護職の環境問題?刑事の威嚇、違法捜査?薬害?731部隊に政治的圧力、挫かれた正義感、子どもから見たら老害?
主人公、2人の絡みのシーンだけが、別の世界のように感じるし。間違ってもあそこに、愛だとか恋愛感情のようなものは存在しないだろうし。
テーマになりうるものがたくさんありすぎて、なにが「きれいなもの」なのかさえわからなかった。
書いていて思ったが、そのなにがなんだかわからない、そのことこそが現代社会なのかもしれないなぁ。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
emukocyan

2.5黒澤やヒッチにもダメはある。

2024年5月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

大森立嗣脚本・監督。吉田修一原作。どっちが悪いのか解らないが、大風呂敷を広げて収集不能で放置を、やらかしちまったな。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
t2law

3.5不快エンタメ

2024年5月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

って昔から有るんでしょうね、誰が観るんだ? 胸糞映画って奴。今作もパワハラ、クチャラーまで出て正直苦痛。だが段々社会派ぽくなって来て、幼い悪意とかも絡んでどう終わるのか? と期待が生まれたんですが・・上手く畳めませんでしたね。シャコンヌ?ですかね、邦画で良くやる悲愴なバイオリンにも辟易しました。
射たれた! でかい水音♥とかもう笑いが浮かびました。

コメントする 9件)
共感した! 13件)
トミー

5.0この作品を1回目見た時は内容が衝撃すぎて私の頭の中で上手く整理出来...

2024年5月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

興奮

この作品を1回目見た時は内容が衝撃すぎて私の頭の中で上手く整理出来なかった。何故か不完全燃焼気味だったので2回目を見に行った。全く違う生き物を見たような衝動、いや違う!心の静けさである。人間の欲望や子供達の歪んだ思想、どんなに生活を犠牲にして真実にたどり着いたとしても権力の一声でなかった事に出来る闇。でも湖はいつもそこにあって静かなんです。この辛い出来事は全て湖の記憶であり私達はそれを見せられている、そんな錯覚に陥る作品でした。ラストシーンの湖はただただ静かで泣けました。私の頭の中で合点がいきました。またイケメン俳優代表の様な福士蒼汰さんの麗しさを封印した演技力!痺れました。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
ぽんた

4.0ポンポさんみたいなプロデューサーはいないのか。

2024年5月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

刑事と被疑者のいびつな愛。
看護師と介護士の問題。
圧力によって潰された薬害事件。
冤罪をうんでしまうような警察の取り調べ。
もう一度掘り返そうとする記者。(無理やろ)
満州での生体実験。
生産性のない老人は生きている必要がないと思っている若者たち。
等々。
すべてが中途半端。

スマホ使ってるから、防犯カメラのない時代の話でもないし。

いっそのこと、松本まりかと福士蒼汰のパートをなくしてありきたりな社会派ミステリーにすればよかったのに。
あ、この二人が主役か、、。

せっかくの松本まりかの熱演がもったいない。
城定さんに監督してもらったらよかったのに。

巧い俳優さんたちがみんな下手に見える演出や(北香那の関西弁はよかったですね)、後ろから衝突されたのに音だけで衝撃のない事故のシーンや、激しいシーンで激しくなる音楽や、とっ散らかった脚本とか、途中でダメ出ししたり無駄な場面カットしたりしてくれるポンポさんみたいなプロデューサーはいないのかな。

日本映画は、監督と脚本をひとりでしてる方が多いけど、是枝さんみたいに商業的な成功も視野に入れて映画作りしてる人以外は、せめて脚本は共同で書くか他に任せたらいいのに、といつも思ってしまう。

よかったところ、よかったところ、🤔
奥野瑛太また出てたけど、奥野瑛太でなくてもいい役だったし、、。
三田佳子さんの若い頃を演じた穂志もえかきれいだった。

コメントする 3件)
共感した! 20件)
大吉

3.0事件

2024年5月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

介護施設の犯人は松本まりか?

なんで、松本まりかは福士蒼汰の言いなりだったんだろう?

もう一つの事件の犯人は中学生?

コメントする (0件)
共感した! 5件)
完

2.0吉田作品はすきでよく読んでいるが、この作品はよくわからない内容だっ...

2024年5月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

難しい

吉田作品はすきでよく読んでいるが、この作品はよくわからない内容だった。
であるが、映画化されたので観てきた。

原作と同じ、よくわからない内容の映画だった。
もちろん、原作を読んでいるのでわかるのだけれども、読んでない人にはわからない内容の
映画だと思った。
面白くない、重い、暗い映画。
主演二人は頑張って演技したのだろうとは思うけど・・・
福士蒼汰の全裸姿は、興行収益を上げるためのサービスショットか?

コメントする (0件)
共感した! 6件)
とし子

3.0実際に起きた冤罪事件がベースだそうですが、ちょっと捻りすぎかも!

2024年5月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

吉田修一作品は殆ど読んだことがないのですが、これは琵琶湖湖畔の老人介護施設で起きた冤罪事件を元にした犯罪小説がベースになっています。
ただ、この映画では老人介護施設で働く女性(松本まりか)と偏った操作にのめり込む刑事(福士蒼汰)の歪な性的関係や、真犯人である中学生の女の子を追う雑誌記者(福地桃子)が複雑に絡むストーリーですが、爽やか系俳優の福士蒼汰がイメージと違った演技を見せ、親の七光り女優の福地桃子が一皮剥けた演技を見せています。
松本まりかの艶技は相変わらず生唾ゴクリです!

コメントする (0件)
共感した! 3件)
映画好きのジイサマ

3.5人間の様々な欲望を得ようとする行為が詰まった感じの作品。 本年度ベスト級。

2024年5月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

観られる時間帯の作品が本作のみと言う事で観賞。
雰囲気は良いし色んなドラマのそれぞれは良かった!
だけど纏まりが無かった感じの作品だった印象。

介護施設の殺人事件の犯人を探す福士蒼汰さん演じる刑事の圭介。
その上司の浅野忠信さん演じる伊佐美。

過去に50人以上の犠牲者を出した薬害事件の真相を追う週刊誌記者の福地桃子さん演じる池田。

この2つのストーリーに加え、刑事の圭介と介護施設で働く松本まりかサン演じる佳代のSMチックなHなストーリーが同時進行(笑)

本作は福士蒼汰さん演じる刑事の圭介とその上司の伊佐美が主役って感じだった。

介護施設で犯人を探す圭介と伊佐美。
かなり強引な進め方で怪しい人物を犯人に仕立て上げる感じが胸糞悪い(笑)
それっぽい犯行動機の調書を書き上げ容疑者に無理矢理サインさせようとするシーンが最悪。

この行為は過去の薬害事件が国のある機関の圧力で捜査が出来なくなり迷宮入りしてしまった刑事の伊佐美の無念の想いがそうさせてしまった感じ。

福士蒼汰&松本まりかサンのエロいシーンが凄い(笑)
このシーンが本作でどのような効果をもたらしているのか謎(笑)
本作が表現したかった「慾望」の象徴だと自分的に解釈。

殆どの登場人物が壊れた感じに反して、美しい景色が多く印象に残る。
だけど、自分の思考回路をフル回転させながらも本作を理解する事は出来ず(笑)

人間の様々な欲望を満たす為の行動を描いた作品なのかな?
刑事が犯人を特定しようとする慾望。
記者が迷宮入りした事件の真相を究明しようとする慾望。
男と女の性の慾望。
と自分的な落とし所としました(笑)

松本まりかサンが美しかったけど、それ以上に福士蒼汰さんの演技に圧倒された感じ。

本作で唯一まともな人物は福地桃子さん演じる記者の池田だけだったかもしれません( ´∀`)

コメントする (0件)
共感した! 3件)
イゲ

3.5☆☆☆★★★ 〝 生産性の無い人間には、果たして生きている価値が有...

2024年5月19日
iPhoneアプリから投稿

☆☆☆★★★

〝 生産性の無い人間には、果たして生きている価値が有るのか? 〟

原作読了済み。

元々、原作も好きで、まりか嬢も好き。

…って事で、1ヶ月半振りに映画館へ行きレイトでの鑑賞。

何しろ原作自体が、変態刑事と超絶M女のSM濡れ場の連続…って内容が満載ですから旦那!
まだ無名時代の頃から(ひそかにですが)応援していたまりか嬢の濡れ場が有るかも?
(無い方がおかしいだろ!って話ですけどね)
…等とゆう不埒な心など、この私には 肛門見えても、、、ゴホッ!こう見えても一切ございませんですハイ!
まあ原作では、女は変態刑事に肛門見せまくってはいますけど^^
絶妙に見えそうで見えないんだよなあ〜(T ^ T)

映画は、ほぼほぼ原作通りに進んで行く展開にはなっていましたかね。

・変態刑事とM女が全体の6。

・薬害事件の裏を探る記者の話が3。

・残りの1が戦前の731部隊を背景にしたハルビンでの話。

大体こんな構成の原作だったでしょうか。

↑と書くと、かなり大掛かりな内容かな?…と思う人もいらっしゃるとは思うのですが。実は、原作自体が、731部隊を背景として取り入れつつ、どでかい大風呂敷を掲げながらも、全く回収し切れていない…ってのが実は現状。
いや、、、まあ、、、そりやそうですよ。現実には、それが(題材的には)当たり前っちゃあ当たり前なんですけどね。

だから731部隊の生き残りが、薬害事件を過去にも起こしていた…らしいとゆうスクープを追う記者の話を挟みつつ、縦軸として置くのは。そもそもが変態刑事とM女の話を中心に据えた原作では有るのですが。
これがまた、なかなか読ませる原作なんですよねえ。

まあ、良く言えば《挑戦的》で有り。或る意味、悪く言えば《滅茶苦茶》と言い切って良い原作かなあ〜と(苦笑)

何しろ、大風呂敷を掲げた731部隊で有り。薬害事件で有り。ストーリー展開の取っ掛かりで有る事件(その後、連続事件へと発展する)は、最後まで回収されない!
いや!はっきりと言えば、犯人は明らかにはされるのですが。その人物を《示唆》示すところで、【原作】【映画】共に終わる。

これは原作の終わりの辺りでの描写が有り、映画化でもほんの一瞬だけ《津久井やまゆり園》の事件が映る。
原作者自身が、この事件にインスパイアされて書いた原作なのではないか?…とゆうのは、大体想像は出来るところでした。

それに付随して、おそらく過去に世間を戦慄させた少年犯罪事件も取り入れたのでは、、、とも。

それだけに、各々の【迷宮性】が合体してしまい、収拾が付かない状況に陥り。しかしながら、最後の最後には、背筋にゾクゾク…っとさせる余韻を残す筆力の高さ。これこそが吉田修一の為せる技だなあ〜…と、思わずにはいれない原作だったと思っています。

ところで、原作は『湖の女たち』ですよね!
但し、(個人的に読んだ感じでは)【女】でしか無かった気もしました。
少なくとも【女たち】で有るならば、3人は必要なんじやないか…と。
だからでしょか?元々雑誌記者は男の記者だったのを、映画化では福地桃子演じる女性記者に変更されています。
(原作だと、ヤクザ組織らしき男達から拉致され「この話から手を引け!」と脅され、さるぐつわをされた挙句、川に投げ落とされる)

それによって、映画を観た感じでは。確かに【女たち】とは言える感じにはなっていたでしょうか。
…とは言え、やはりかなりしっちゃかめっちゃかな話では有るんですけどねえ〜。

でも、私が原作を読んで凄く好きだったのが、、、
結局何も起こらない、、、と思わせておいて。今この直後に〝 何が起こっても不思議じゃない 〟…と思わせて閉じるところ。
特に素晴らしいのが、漆黒の闇から夜が明け始め。やがて朝焼けから朝になって行く描写を克明に記すラスト数ページでの秀逸な描写。
ここを映画化では、再三に渡ってバッハの旋律を背景にしての映像化でしたが。ここはやはり音楽は無しで、、、

・木々を揺らす風の音

・水面の波紋も岸にたどり着き聞こえる水の「タポタポ」とゆう水音や魚の跳ねる音。

・朝が白んで来るに従い啄む小鳥のさえずり。

・周辺の家々や船等の生活のリズムが織りなす自然な音の数々。
…それらを背景にしては、漆黒の闇の間に〝 フッフッ 〟っと沸き起こって来る人間の闇の感情が。今、まさに「ムクムクっと」起き上がって来る瞬間の【気味の悪さ】と言ったところでしょうかね。
それを表現するには音楽無しの自然音こそが相応しい…とは思いました。
まあ、無い物ねだりにはなってしまうのですが、、、

自分の思っていた事と違う方向へと物事が進み、思い通りにならないのを悟った時。1人1人の《自我はやがて崩壊》し始めて行く。
現代社会で何かと問題となる師弟関係でのパワハラ問題。
その流れは徐々に下の者へと行き。止める手立てを持たない人間は、どんどんと壊れ始める。

元々は軍国主義の階級制度から《上官の命令》の名のもと、延々と続く流れ。
時代は変われど社会全体にも蔓延し、昨今の世界中でも止める事がなかなか出来ない。
どことなく原作者自身に、〝 それ 〟を憂いていた原作だったのか?…は、想像の域を出ないのですが。読了後に、ほんの少しそんな匂いを感じた原作では有りました。

そんな主演の2人は文字通り体当たりの演技。
内容&キャラクターに於いて、どうしても「何故?」「どうして!」等の否定的な意見はどうしても出て来るのは予想される。
それに対しては…「だって出逢っちゃったもんなあ〜!」ってのが、個人的な意見ですかね。
お互いが同じ匂いを発しては繋がり会ってしまったのだ…と。
道徳的に否定される方には、「まあ好き好きで」としか言いようが無いですハイ!
いずれにしても福士蒼汰・松本まりなの両名にとっては、間違いなくターニングポイントとなる作品だと思います。

その2人の人格崩壊に関わるのが、元々は正義感の強い刑事だったのに現在は、、、とゆう伊佐美役の浅野忠信。
過去に受けた絶望から、今では周りの空気に流されるを良しとする。結果【闇に堕ち悪の権化】と化してしまった。

そんな伊佐美と対等に接する雑誌記者が福地桃子。
彼女のキャラクター自体が原作では男性だけ有って。例えヤクザに脅されようとも、グングン前に突き進んで行く。
だから、最早【悪の権化】と化した伊佐美であろうとも、対等の立場を貫き情報を分け合う。
伊佐美のキャラクターから言って、相手が若い女の子だと。どうしても映画化に於ける対等的立場に違和感が強く感じてしまう。
…とは言え伊佐美の心の中にも、ほんの少しだけ《腐っても鯛》の心が残ってはいたのだろう。
いや!寧ろ、福地桃子のピュアさに心の中の波紋が揺れたのか?
その意味で、女性キャラへの変更には大きな意味が有ったのかも知れない。

他の主演者にも一言だけ。

警察関係者で目を引いたのが近藤芳正。
出演場面は少ないのですが。緩急の台詞回しで、この男自体も、伊佐美よろしく過去には(おそらく)【闇に堕ちた】男だったのだろう?と思わせる演技。

美しい所作で「ハッ!」とさせるのが三田佳子。
まさに気品に満ちた美しさに目を奪われる。

そしてもう1人、冤罪の罪を被せられる財前直見は、間違いなく賞レースに絡んで来ると思わされる。

大森監督の演出は、元来暴力的な題材に長けているのは勿論では有るのですが。個人的には、その直接的な暴力描写よりも、寧ろ〝 これから一体何が起こるのか? 〟を想起させる前後に本領を発揮する監督…と言った印象が強い。
その意味で、この作品は《らしさ全開》かと思いました。

ところで、原作者自身はかなり映画通と思うところが、これまで多くの原作が映画化されているだけに感じるところが有るのですが?
この原作でも、ヒロインにあたるM女が、終盤に警察署にやって来ては唐突に「私です!」…と、自我が崩壊する場面。
原作を読んでいた時から思っては居たのですが、これってひょっとして《若尾文子》を意識して描写してはいないですかね?
あくまでも、個人的に「何となく」では有るのですが。

2024年5月18日 TOHOシネマズ錦糸町オリナス/スクリーン7

コメントする (0件)
共感した! 4件)
松井の天井直撃ホームラン