「人間は欠陥品」湖の女たち サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
人間は欠陥品
大森立嗣×吉田修一という、如何にもヤバそうなタッグ。映画と小説、両者とも評価が二分されることが多いため、今回もさほど期待していなかったけど、ほどほどに面白く、そこそこつまらないといった感じ。
濡れ場たっぷりの、強化版「別れる決心」かと思っていたけど、結構違った。恋とかそういうんでもない。ミステリー色がかなり強い作品。ただ、何でもかんでもやり過ぎていて、終盤から収集が付かなくなったのか、かなりとっちらかった作品にはなっている。一つ一つの要素は面白いのに、どれも中途半端。勿体ない。
「湖の女たち」はて、どういう意味なのか。たち?湖に関連した女性は松本まりか、1人じゃないか?しかも、湖のシーンがこの映画で最もつまらない。とまぁ、タイトルと内容が上手いことマッチしておらず、てことは原作の完成度もさほど高くないんじゃないかな。「楽園」もそうだったけど、吉田修一の作品は無駄なセクシャル要素が作品の質を下げている気がする。真っ当にミステリーやればいいのに。生きずらい日本をバッサリ斬ってくれればいいのに。
大森監督の特技、演者の持つ才能の引き出しは今回も抜群だからこそ、脚本・物語設計が気になりすぎた。にしても、浅野忠信、いい芝居するなぁ。正直これだけで儲けもん😊
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