「出勤前に湖畔で美しい大口バスを釣ってしまったS男の話」湖の女たち カールⅢ世さんの映画レビュー(感想・評価)
出勤前に湖畔で美しい大口バスを釣ってしまったS男の話
吉田修一原作の小説を基にした監督の脚本による映画。読書の習慣がないので、原作はもちろん読んでいません。ただ、初恋温泉は買って読んだ記憶があります。ただ誠に残念ですが、内容はすっかり忘れております。
前半は高齢者介護施設で人工呼吸器をつけていた男性老人が死に、事故死ではなく、故意に呼吸器を止めた殺人の容疑で若い刑事とベテラン刑事の二人組が取調。その老人は元厚生大臣で薬害事件に絡んでいたが、黒幕からの圧力で捜査が打ち切りになり、それから琵琶湖の湖西署の士気が著しく低下し、刑事達の心は腐敗していった。その不審死の老人と新しく日本医師会長になった男が過去にのっぴきならない関係にあったらしい。実際には百歳近い老人が亡くなっても、警察が事件性を疑うことはほとんどないし、刑事が特定の職員を星と睨んで不当な取調をすることもこのご時世には実際にはあり得ないのだが。映画の冒頭、日の出前の暗~いうちから、腰まで水に浸かりバスフィッシングする若い男は臨月の妻がいる。かなりの釣りバカ。釣りバカ日誌かとワクワクしてしまった。ただ真っ暗なうちはバスは釣れないと思うのよ。どろーんとした遅めの進行に前半は少し眠くなってしまった。でも神に誓って寝てない。
福士蒼汰がぁ~
こんなヨゴレ役をやるとは。
ギャップ萌え狙いでしょうね。
しかし、のぼせあがり過ぎじゃね。
暗闇の中をボートを出し、松本まりかに手錠をして、オレのことを信用しているなら飛び込め、絶対助けてやるから。
北三陸高校潜水土木科(朝ドラのあまちゃん)卒だから、とても安心だったけど。
松本まりかは1年間ほど壇蜜と勘違いしてみていた時期がありました(恥)。
満州ハルピンの731部隊が絡んでおり、老人介護施設の職員(根岸季衣)の高校生孫が一緒にアルバイトしていて、野鳥研究会に入っている。SNSに投稿された動画には軽自動車の松本まりかとおぼしき太腿から死んだ老人の個室までの連続動画が。薬害事件の製薬会社と元厚生大臣の関係を追うジャーナリストが元厚生労働大臣と若い頃ハルピンで過ごした妻(三田佳子)が目撃した未成年者の残忍な事件の回想と野鳥研究部の学生の姿をダブらせるシーンが複数回繰り返される。もはや生産性のない人間の介護の価値感と若い人の残忍性はダブるが、731部隊のマルタとは本質的に異なるので、犯人探し的にはぼかされ、観るものを混乱させる。厚生大臣とか医師会会長とか731部隊とか全部カットでもよかったなぁ。松本まりかが真犯人なのか?子供の悪ふざけが昂じた事件なのかだけでも充分な気がしました。ジャーナリストの役の方や警察の腐敗の背景はなしってことになってしまいますが、福士蒼汰君にはこの際、変態役に開眼してしまったということで。これだけ全国に上映館が多いので、変に否定しないほうが、潔く映ってよかったかもしれません。
警察は腐敗したまま。ジャーナリストも長いものには巻かれたまんま。
介護施設は看護師と介護士の溝は埋まらないまま。若者のSNS上の暴挙は止まないまま。
この期に及んで731部隊を持ってくるなんて、時代が合わなすぎます。元厚生大臣は生きていたら140歳ぐらいかな。
でも、出勤前にバス釣りをしていた警察官(公務員)が、夜勤の女性介護士が勤務中に脱けだして、湖畔でオ◯ニーしているのを見つけ、実家で帰省出産の妻のいぬ間に変態プレーを持ちかけるにまでに脅迫し続けたっていう事実は確かだと思います。なんとかは小説より奇なりって言いますからね。
三遊亭小遊三師匠もできれば壇蜜が良かったって言うと思う作品かなぁ。
原作の小説を読んでみたくなりました😎
この映画は脈アリのカップルの初デートにはもってこいだと思います😎