「難しい ※めちゃくちゃネタバレしてます」湖の女たち さなさんの映画レビュー(感想・評価)
難しい ※めちゃくちゃネタバレしてます
舞台挨拶付き先行上映会で鑑賞しました。
上映より先に舞台挨拶がありましたが、出演者も監督も「言葉にするのが非常に難しい作品」「ラストのシーンはこういう風に考えて観てもらえると少し理解ができる、分かりやすいかもしれない」と、ご自身たちもこの作品と向き合うのがすごく難しかったんだろうな、という言葉を述べられていました。
松本まりかさんがインスタである役柄についてめちゃくちゃ悩まれていたことがあり、「彼女は何を考えているんだろう」「私には分からない、でも向き合わなければ」といった内容をアップされていましたが、この撮影中だったんだろうなと思っています(どこかで明かされていたり、別の作品だったらすみません)。
実際、ストーリーとしては「理解に苦しむ」とか「なんでそうなる!?」の連続です。
フィクションでなければ成立しない世界。ただ、でも、こういうものを内に抱えた人は世の中に溢れているんだろうな…とも思いました。
主要二人の出会いと関係性を植え付けたとも言える、佳代の肩にお灸をするシーン。男性が目の前にいるのに佳代の肩を平気でバ〜ン!と見せる服部さん(根岸季衣)がぶっ飛びすぎていて引いてしまった。(全体的にはぶっ飛んだ作品なので観ているうちに「まぁ序の口か…」となっていくけど。)
一つ大きな声で言いたいのが、松本まりかさんの役柄(の宣伝)。「容疑者として疑われる豊田佳代」として宣伝されていますが、あんまり容疑者じゃなくない…???明らかな容疑者は別にいるし、佳代を疑うのは他でもない濱中(福士蒼汰)だけなので、なんかもうちょっとうまい宣伝を考えてほしかった。
あと、最初に濱中が佳代の家に行ったとき、福士くんの足元に緑色のちょろちょろ動く謎の物体があります。虫にしちゃでかいけど、やけに光るので気になってしまって。物語のはちゃめちゃな流れに押されすぎて、「佳代が仕組んだカメラとかか!?」なんて思いましたが、ただああ映っただけのものだったようです。あれの正体がわかる方いたら教えてほしい……
「何を思った?あなたならどう結論づける?」みたいな終わり方でしたが、妻子がいるのにあそこまで佳代にのめり込んでいく・感情を一切隠すことなく佳代にぶつけていく濱中がただただ怖かった。こちらもきちんと(?)感情が揺さぶられはしたものの、あれでもその内妻子のいる家に普通に帰るんだよな…と考えると、「気持ち悪いなぁ」の一言で終わってしまいました。
出演者・スタッフのみなさんはものすごく大変だったと思います。本当にお疲れ様でした…!