SISU シス 不死身の男のレビュー・感想・評価
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「ハードコア・ドラマ、ハードコア・アクション」かと思いきや「ハードコア寄りのコメディドラマ・ツボおじさんアクション」だった。
〇作品全体
広大な土地、スローモーションで描かれる主人公・コルピの姿…作品の始まりはとても重厚で、スケールが大きい。しかしふたを開けてみると重厚さはあまりなく、アクションも期待していたよりも薄味だった。
ただ、狙ってるのかどうかわかりづらいコメディみたいなドラマやアクションが予想外に面白かった。
まずはドラマ。
大切な金塊をナチス軍団に狙われたことから始まる復讐劇なわけだが、それ以上のバックボーンはなく、ソ連兵に妻や子を殺されてしまってから常軌を逸してしまったコルピ、というキャラクター性だけが軸にある。ソ連兵にやられたのに今回の敵がナチスなのもちょっとアレだが、既に家族はおらず、金塊に加えて大切な馬や犬を狙わることで復讐心を煽るあたりは、なんというか、すごいジョン・ウィックぽくて、二番煎じな復讐劇のように見えた。
コルピを執拗に追いかけるナチス軍団も、ちょっとギャグっぽいところがあった。
最初の登場シーンはまあ良かった。極悪非道なナチスたち…っていうザ・テンプレートなのは、たしかに二番煎じ感があるが今後の復讐シーンにノイズがなくて、むしろ清々しい。
ただ、ところどころシンプルにアホでギャグになってしまっている。地雷原にコルピを追いつめたものの硝煙で見えなくなってしまったところはまだいいが、自分たちが設置した地雷原なのに地雷に注意しながら追ってる姿とか、居場所が不確定なのに川の中に入っちゃってやられたりとか、小舟に乗ってる兵士は武器持ってきてないとか、コルピを恐れているのはわかるけど、アホが前に出すぎている。
そしてコルピを逃がしてしまったときのナチス軍団の表情と立ち姿。コルピをボーっと並んで見てるところはかなりアホな画面で、完全にギャグだった。川岸で後ろ姿を映すカットとか特に面白い。カット割らずに犬が出てきたときには、あまりにもアホすぎる絵面と短絡的な展開で、最高にギャグだった。
「狡猾で冷酷なナチス」として描けていれば違う雰囲気になったんだろうけど、役者の表情だけがやたらと冷酷な表情をしていて、だけどやってることはアホで…結果として「冷たい表情」じゃなくて「なんも考えてない表情」になっちゃってるのが、なんだかすごい化学反応だなと思った。
アクションも序盤は純粋にかっこよかった。
近接戦の緊張感、一発一発の攻撃の重さ、そして容赦のない描写。コルピが内に秘めた、重くて暗いフラストレーションを吐き出してくようなアクションは見ごたえがあった。
しかし、一斉射撃を盾で防御し始めたあたりから「あれ?」と思いはじめ、軍用犬から逃れるところでさらにフィクション感が増し、ラストのナチス軍団への反撃もあっさりしていて、正直拍子抜けだった。
傷口を直したりするシーンはやたらとグロテスクなんだけど、相手を倒すときにそのグロテスクさがない。コルピを正義の象徴にしたかったのかもしれないけど、そういった潔白さはコルピの生きざまに似合わない気がした。
川の中で戦うと赤い水が浮かんできたり、戦闘機の中で倒されたパイロットにコルピへ使ったはずの縄がかかっている…というような、コルピを映さずに恐怖を煽る演出は良かったが、もう少し明確なカタルシスが欲しかった気もした。
そしてなによりラストのツルハシアクション。コルピを象徴したプロップで戦いたかったんだろうけど、もう、完全に、ツボおじさんだった。
個人的にはフラストレーションを爆発させるような、重く激しいアクションを期待していたんだけど、なんだか随分ギャグっぽかった。ただ、安っぽさはあまりなく、「そういう作品」だと思えば楽しめる作品だった。
〇カメラワークとか
・なんかいろいろパロディっぽい部分を感じた。設定的には『ジョン・ウィック』シリーズだし、ド派手でコミックっぽいチャプター表示は『キル・ビル』っぽい。ナチス軍団の中尉が爆弾と一緒に落とされるカットは、映し方含めて『博士の異常な愛情』だった。
ジョン・ウィックって考えると、コルピの馬=ウィックの車という関連付けが頭のなかに浮かんできて、まんまジョン・ウィックなことにちょっと笑ってしまった。
・演出的には捕らわれていた女たちが銃を持って横並びで歩いてくるカットがカタルシスの頂点、って感じなんだけど、そこのカタルシスはすこしボルテージ不足だった。女たちは最初に弄ばれてる姿が少し映ったり、地雷原歩かされたりしてるんだけど、コルピが受けたフラストレーションを越えてない、みたいな。
〇その他
・小型犬にしたのはなんでなんだろう。コルピとのギャップ萌え的なやつなんだろうか。
・コルピのヤバめな頑丈さがこの作品の一番の注目ポイントな気がするけど、それは『太陽を盗んだ男』の菅原文太で見たって思ってしまった。
超脇役かもしれないが飛行機のパイロット最高!
正直、主人公があまりにも強すぎるのと、エクスプロイテーション映画を模したバカ映画とはいえ、いまの時代にナチスは極悪だから皆殺しにしていいという短絡的なルールの映画に付き合いきれず、あまりハマれないまま見終わってしまった。ただとんでもなく好きなシーンがあって、ネタバレ承知で書いてしまうと、ナチスが逃亡用に手配した飛行機のパイロットのおじさんが、SISUに襲撃されて負傷して、飛行機は離陸するんだけど「助けてくれ、助けてくれ」と泣き言をわめくんだけど、極悪ナチス司令官に「生きてるなら操縦しろ!」と叱咤されて「ですよねー」って感じで操縦に集中するところ。いやホント、あの状況では操縦することが最優先事項であり、さんな最悪の状況下で(しかも巻き込まれ感すごいのに)ド正論をぶつけられてシュンとなったあの瞬間、うん、わかるよ、あんたも人間だよな!って肩を組みたくなりました!
頭空っぽにして見れる脳筋映画
頭空っぽにして見れる脳筋映画だった。縛首からの生還や、ツルハシ引っ掛けて飛行機に突入したり、普通の映画じゃツッコミどころ満載のシーンも、不死身という設定のおかげで何でもアリに思えてくる。憎たらしいナチスの奴らをボコボコにぐちゃぐちゃにしてくれるので痛快だ。
主人公が台詞を喋らないのに、表情だけでブチ切れる様子が伝わってくる。無言で主人公が無双する映画はニコラスケイジの『ウィリーズ・ワンダーランド』を思い出した。あっちも面白かったし主人公が喋らないの映画好きかもしれない。
3.8なんて面白いんだ!
こういう映画を待っていた!すべてが面白い。
セリフもないし、コメディ風カット割り、少しグロいけど、ずっとみてると牛肉みたいに見てくる。不死身すぎて、スカッとする。謎とアクションとのバランス、これは無理だろというところからの急展開。バイオレンスとエンターテイメントのバランスの良い作品。
黄金の秘密が気になるので続編に期待したい。
絶対不死身あんぶろーくんじーさん
Amazon Prime Videoで鑑賞(字幕)。
不死身だから不死身なんだよ、なんか文句あるか、と言わんばかりな最強爺さんが、アンブロークンな心とツルハシを武器にナチスを狩りまくる超絶怒涛のバイオレンスアクション。
全身の血が沸き立ち、アドレナリンがドバドバ溢れる脳筋具合に大興奮でした。ムーミンの故郷であることが信じられないくらいの、エグさに振り切った映像が素晴らしかったです。
ナメてた相手が実は最強だったパターンの変形ですが、アクションに多彩な趣向が凝らされていて、メイン・ウェポンがツルハシと云うのもかなり斬新だなと思いました。
寡黙で沈着に相手を仕留め、もはや目力だけでも敵を圧倒してしまうアアタミを、圧倒的な存在感で演じていたヨルマ・トンミラ氏は、撮影時62歳だったことを踏まえると紛う方なきフィンランドのトム・クルーズです。「エクスペンダブルズ」の新作があるなら是非とも招集して頂きたい俳優さん!
囚われの女性たちが立ち上がり、復讐していく様もカッコ良かったです。「Gメン75」みたいに一列に並び、大地をしっかり踏み締めて憎きナチスに向かうシーンがめっちゃ好き。
おっちゃん IS無敵٩( 'ω' )و 久々に「ヒャッハー」と、痛快な映画でした。
久しぶりに血沸き肉躍る映画でした。めっちゃ面白かった!˚₊*̥(∗︎*⁰͈꒨⁰͈)‧˚₊*̥
【CHAPTER:1おっちゃん、金見つけたった!】
たったひとりであんだけの金塊掘り当てたんやから、おっちゃんめーっちゃ嬉しかったやろなぁ\(^o^)/
からのスタートです。おっちゃん、めっちゃがんばった(ง ・‘ω・´)งヨッシャ!
【CHAPTER:2おっちゃん、つおい!でもこわい!】
ブチキレたおっちゃん、めっちゃつおい!(๑• ̀д•́ )✧+°ドヤァ!
けど、こわい!ガク((( ;゚Д゚)))ブル
でも、いいぞもっとやれ!こういう展開大好き!
『ランボー』みたく、最初っから「こんなん強いに決まってるやん!」よりも「そんな見た目で大丈夫か?」的キャラの活躍の方が断然面白いじゃないですか。
【CHAPTER:3おっちゃん、I'm sorry】
あらためて予告編観たんですよ。そうすると『マッドマックス』×『ランボー』アドレナリンMAXの面白さってロゴ出てくるじゃないですか!マッドマックスとランボーの相乗効果て!
おっちゃん、舐めてかかってごめんなさいm(_ _;)m
荒野がミンチまみれって!さすが一人暗殺部隊の仕事!
【CHAPTER:4おっちゃん、Man On Fire&Underwater】
ガソリンで火塗れになっても生きてるって!おっちゃん、どんだけチートスキルやねん!
喉かっ切った死体から空気吸い取るとか、どんな術やねん!えげつなっ!
【CHAPTER:5おっちゃん、is Silent Suruvivor】
おっちゃん、とにかく喋んないの。あんだけ大活躍しておいて、なーんにも話さないの。
どんだけズタボロにされても、縛り首にされても、呻き声ひとつで解決なの。
【CHAPTER:6おっちゃん&Six Girls】
おねーちゃんたちもバトルスキル高すぎ!
おっちゃんのツルハシ無双すぎ!マックスのショットガンよりもランボーのナイフよりも怖すぎ!
【CHAPTER:7 おっちゃん、F]lying&Crash】
おっちゃん、まさにマックスの怖さ×ランボーの強さ×インディーのしぶとさなのねん。
そして遂には空中戦まで!落ちたらどうする?とか、おっちゃんの頭には、これっぽちも迷いがないのねん。
普通の映画だったら、パラシュートで脱出ってところを、この映画のおっちゃん、とことんタフなのねん。まさか飛行機の墜落にまで生身で耐えるとか!無敵すぎにも程がありますって!
【FINAL CHAPTER 】
デッカードブラスターみたいに、おっちゃんのピケッルのレプリカも売れそう。SISU AXEとか。
Amazonで似たようなの探すと5千円くらいで売ってた!これ一本あったらどんな死線でもくぐり抜けられるんやから、安いもんだ!万が一ナチスと出会ってしまった時用に買っておこうかな(笑)
そして犬ちゃん、無事でよかたぁ。そればかりが気になってたの。もしワンちゃん殺されていたなら、おっちゃん、マジでひとりでドイツ軍壊滅させてそう。
おっちゃん、やっと喋った。思えば最初から台詞なんてなかったのねん。「その方が軽くて運びやすい」って、おっちゃんが言うから、めっちゃ説得力あるのねん。
音楽も重厚、かつ、勇壮でよかったです。
無駄をとことん省いた理想的な90分の尺というところ&エンドロールで潔く終わるところも高評価に繋がりました。
一個ね、?だったのがドイツ兵が英語話してたところ。「Everybody Move」とか「He is Back」くらいはわかるもん!
「どんな人間でも命は、命だ。みんなかけがえのない命だ!」よりも「ヒャッハー!悪党なんか、みんなくたばったったらよろしいねん!」の方が好みなんですよ。
子供っぽいと笑いたければ笑うがいいさ!ヒャッハー!
ここ数本、人間ドラマばかり観て、ちょっと退屈していたから、久しぶりに「ヒャッハー!」となって、めっちゃ楽しめました。
お願いだからわんちゃん死なないで。
不死身というよりとてつもなくラッキーで我慢強すぎるスーパーおじいちゃんのナチス殺戮映画。フィンランドからRRRへの回答というのは少々大袈裟でしたが、同じくただ映像を観ているだけで理解出来る単純明快なバカアクション映画で、最近の長尺映画に比べて90分程と程良い。チャプター分けが分かりやす過ぎて笑える。チャプター5 皆殺し。笑 ですよねー!笑
とりあえず一緒に居たわんちゃんが傷つかないか、死なないかでハラハラドキドキ。敵のお犬様も含めて犬が傷つかなかったのは愛犬家としてはホッとしました。馬はバラバラでしたが。あの馬の死骸に寄り添うシーンは眉間にシワよりました。
頭を空にして見るプロパガンダ映画
イデオロギーを無視して、タランティーノに系統している。
ソ連とナチス・ドイツが結託していたら、世界史も変わろうと思う。
タランティーノと違う所は、殺すことへの動機がこの映画では『物欲』のみで、弱そうでメチャクチャな強く、最後は絶対に勝つ事。
ハリウッド的大団円は無いし、NATOに加盟した現在のフィンランドの於かれた立場を考えると、素直に喜べない。ラップランドと政府軍は内戦状態だったはずだし、北欧の民族分布は大変に複雑で、フィン族以外にスウエーデン系の方々がいらっしゃる。時の政府軍はナチス・ドイツに加担していたと記憶する。
そんな中、かのトーベ・ヤンソンさんは『Garm』と言う雑誌で反ナチス・ドイツ運動を密かにやっている。彼女はフィンランド人だが、スウエーデン系でスウエーデン語を話す。
原題 Sisu
製作年 2023年
製作国 フィンランド
劇場公開日 2023年10月27日
上映時間 91分
映倫区分 R15+
ツルハシ一本でナチスを討つ
原題
sisu
感想
世界一幸せの国フィンランドから届いた血煙り爆アガりのマッド•エンターテイメント、日本上陸!!
ソ連に侵攻され、ナチスドイツに祖国を焼かれたフィンランド。ツルハシ一本と折れない心で敵を討つ 絶対に死なない伝説の老兵の壮絶バトルが始まる!
CHAPTER1 THE GOLD 黄金
CHAPTER2 THE NAZIS ナチス
CHAPTER3 MAINFIELD 地雷原
CHAPTER4 THE LEGEND 伝説の男
CHAPTER5 SCORCHED EARTH 焦土
CHAPTER6 KILL'EM ALL 皆殺し
FINAL CHAPTER 最終章
面白かったです!死ななすぎて笑えます!飛行機にツルハシで向かって行くって…笑
黄金と不死身ってゴールデンカムイに似てますね笑
チャプターごとに分かれていて地雷原と皆殺しが好きです。犬はかわいく、馬はかわいそうでした…。
爆死やら轢死など盛りだくさんでした!
捕虜の女性が活躍するのもよきです!
シスとは翻訳不能のフィンランド語
勇敢で粘り強い魂を意味する、全ての希望が消えた時シスが現れる
※不死身(コシチェイス)のアアタミ•コルピ
※そのほうが軽くて運びやすい
フィンランドのランボー
いくら敗走中のナチス軍とはいえ、たった一人の男、しかも白髪交じりの爺さんが敵を皆殺しとは恐れ入りました。
主人公の老兵は実際に対ソ戦争で500人の敵兵を殺したと言われるフィンランドの狙撃兵、通称、白い死神と呼ばれたシモ・ヘイヘという人物に触発されたらしいが、ヤルマリ・ヘランダー監督はランボーみたいなバトル・アクション・ヒーローものを撮りたかったのでしょう。
不死身ぶりはやや度を越しているがアクションは見ごたえ十分、特にトム・クルーズ顔負けの飛行機ぶら下がりシーンは度肝を抜かれました。
普通なら、ヒーローには美女が絡むのだが本作では愛犬ウッコ(ベドリントン・テリア)、実際に主演のヨルマ・トンミラの飼い犬だそうです。血生臭いシーン連続の中で唯一の癒しになっていましたね、途中で姿を消すので果たして無事なのかハラハラしましたが、面白いキャスティングです。
トム・クルーズより最強(笑)
復讐から伝説の男になった物語。
そもそもナチスとどうやって戦うんだろう…
相手は銃!でも当たらない(≧▽≦)
首吊られても死なない(笑)
どんどん兵隊さんたち殺されて最後に飛行機に乗り込む→落ちる→死なない(ムリがあるだろ…)
でも観ていて気持ち良かったー(*´ω`*)
スカッとしますねこの映画。
フィンランドのゴールデンカムイ
たまたまTOHO二条に足を運んだ際に、うん?と思って観たくなったから観たのがSISU不死身の男だった。
分かりやすく言うなら漫画ゴールデンカムイの主人公が死んでいたはずがまさか生き延びていたという設定の土方歳三と言った感じだろうか。
作中にも巨大な金塊を見つけ、それを巡るナチスとの攻防、いやちょっと待ってゴールデンカムイじゃんかよ、野田サトル先生はどう思うんだよって色々考えながらも、ゴールデンカムイのフィンランドバージョンでアレンジを加えてみた感があって面白かった。
ゴールデンカムイと当作品の違いは主人公は杉元と違い退役はしていない(非公認ながら単独行動を好み活動している)、ナチスに囚われた身の女性達が復讐を果たすのが爽快で良かった。
乾いた冬の大地に、老兵が迸る
SISU(アアタミ・コルビ)が額に翳したツルハシの刃に、ナチスの悪党軍団が映って、これは本当に痺れる、秀逸なポスターでした。
そして「SISU は諦めないから、絶対に死なない魂のこと。でもSISUって言葉にできないのよ」と嘯いた女子の面構えが不敵で、しばし見惚れました。
背景となった凍てついた大地も、美しかった。いや、殺戮と暴虐の結果を美しいと言ってはマズいのは頭で分かっているけれど、血と硝煙に満ちたディストピアが眼に焼き付いた。様々なものを失った灰色と褐色の焦土なのに、わずかな生が残されている。失われる直前の生も含めて。
その焦土に、肉食獣の容赦の無さで獲物を狩り、草食獣の粘り強さで苦痛に耐え抜くSISUがいた。シュワルツネガーではないと言い聞かせつつ、フッとそう思ってしまう私。自分で自分の傷を縫うシーンは、戦争アクションでは定番だけれど、SISUの縫い方はこれまで見たどの縫合シーンより、傷口が深く激痛を感じさせた。
一人対多数の、ともすれば作り物感いっぱいになりがちな戦闘シーンが、老兵の勝って当然の笑いに引っ張られて、肉を屠り血を啜るような生々しさに溢れた。こんな簡単にはやられないよなと思いつつ、ナチスは皆、やられてしまう。
コミカルささえ匂わせる年を経た怪物が、頭もフル回転。まだ次の獲物=金塊を狙う気満々で! しかしヘルドルフ中尉が、悪行を支えるだけの膂力で素手ゴロしてくれて、ここは、やや感心しました。
少々、足りなかった「そんなアホな」
バリバリ期待しての封切り初日に鑑賞。
しかし、ハードルを自ら上げ過ぎて失敗する、よくあるパターンで悲しい鑑賞。
登場人物の設定もストーリーの単純さも、申し分なし。
映画全体に漂う乾いた空気感もサイコーでした。
で、主人公。撃たれても死なない、死にそうな場面でも切り抜けるんだけど、
ただ「不死身の男」としては、もっとアホな切り抜け方をもっとしてほしかった。
最後の機内の爆弾もお約束過ぎて、ここは観客を上手に裏切ってほしかった。
終始無言の男が最後に言った言葉は、、、
換金してくれ!
高額紙幣で!
その方が持ち運び便利だろ?
ドヤっ
うーん、そうきたかあ。最後にユーモアで落とすって?チャプター立てとかロゴとかカラーリングとか、タランティーノ風?まあ、そういうのやりたかったんだろうね。
黄金取るの取り返すのって言うのは結局、お宝、お金って構図だし、そこまでムキになることかなあ?って。
そもそもドイツ軍が英語っていうのもさ、、、世界配信狙ってればそりゃそうだけど。でもフィンランド語も使ってドイツ軍と話すときは英語って、ちょっとツメが甘いかなあ。捕虜の女性がコルピのこと詳しいのもちょっとご都合主義だし、、、犬は生き残るけど馬は死んじゃうし。
個人的にはあんまりなあ、と言う感じ。時間が短めなのは助かった。やっぱ、もう少しストーリーに深みというかバックボーンがあった方がいいよね、あくまでも個人的意見ね。
もっとバリバリフィンランド語?聞きたかった。「非英語圏」の映画って言葉を聞くだけでも面白いからね。ちょっと英語圏を意識しすぎたかもね。
ドントブリーズのようなタフ感だけど応援したくなる
こういうのはですね、本来苦手なんですよ。バイオレンス?グロ系?何ていうのですかね。血がいっぱい出るやつ。痛いヤツ。何が起こるか分からなくて怖いヤツ。
だからね。レビューはいつも鑑賞し終わってから見るタイプなんですけど、ちゃんとレビュー見て判断しとかないとね。だがしかし、レビュー見たら面白い!とか?痛快!とか?抱腹絶倒だとか?!
あら?面白いのかしら?笑えるのかしら?笑えるんなら見たいんですけど。見て大丈夫なのかしら?いけそうなのかしら?と恐る恐る鑑賞。
いやいやいやー⁉️やっぱ痛いですやーん!(T ^ T)うぁーやらかしたー!あぁっ血ぃいっぱいやーん!((((;゚Д゚))))痛い!痛い!痛いー‼️目おおったほうがいいかしらんー⁉️いや、でも、死なないってレビューで散々見ましたからーーー‼️
そう思いちょっと引き気味ながら鑑賞しておりましたが、だんだん、 ちょちょちょおかしいやん。なんで死なんの?え?生きとるって、いや、生きてて良かったけど、すごいな笑って笑ってました笑笑笑
確かに痛快。倒す!倒す!でも死なない喋らない?!
女の人達もかっこよかったですね。
全体的にセリフ少なめでシンプルで分かりやすく、面白かった(面白かったって言っちゃってるやないか)。
死なない主人公、ずっとセリフなくタフに戦ってましたが、掘り当てた黄金を守り抜き、銀行?のカウンターにぶち撒け、最後の最後にやっと喋りました!
「換金してくれ 。それも高額紙幣で 。その方が軽くて運びやすい」
か!かっこええっ!
はい、面白かったです笑
最後わんちゃんと再会してくれたら良かったなぁー( ⑉¯ ꇴ ¯⑉ )
痛(そーだけどそー)快バイオレンスアクション
WWⅡのフィンランド
WWⅡの時期のフィンランドは
非常に微妙な立場で
元々は1939年
ソ連がポーランドへ侵攻
隣接するフィンランドにも
領地の割譲を要求してきたので
拒否し開戦辛くも「冬戦争」は
ソ連を退ける
その後ソ連から続く圧力の影響で
フィンランドはドイツへの協力へ
傾き独ソ戦でも枢軸国側に
つくこととなり1941年
ソ連との戦闘を再開
この「継続戦争」も
多大な犠牲を払った
その後ドイツは徐々に劣勢
1944年ソ連がレニングラードを
突破するとフィンランドは
ソ連に講和を持ち掛けるが
ソ連は一緒に戦っていた
フィンランド国内の
ドイツ軍を掃討しろという
条件を要求
親独方針と板挟みだった
リュティ大統領は一旦
拒否するものの大統領が
辞職すると方針転換
ソ連に講和を持ち掛け
実質の降伏
それにブチギレのヒトラーが
フィンランドに焦土作戦を開始
ソ連は再びドイツ軍の掃討を
要求したが
ドイツはもはや敗色濃厚
かつての同盟国兵と
戦う兵士はもはやいなかった
ドイツ兵はソ連の
捕虜になると絶対死刑なので
ソ連の包囲網をくぐり抜け
捕虜の扱いに関する
ジュネーブ条約をちゃんと守る
英国等の捕虜になりに行く
という選択を選んだのである
…という背景が
一応あるものの
この映画ではそんなに
関係ありません(笑)
ソ連軍を一人で300人倒した
元フィンランド国内最強の
特殊部隊のじいちゃん
アアタミが
掘り当てた金塊を
荒くれナチス兵から奪回する
だけのはちゃめちゃ
バイオレンスアクション
荒廃した世界観も
どっちかというともはや
北斗の拳です
ヒャッハー共がなめて
金塊持ったじいさんに絡み
お前はもう死んでいる
とばかりにザッパザッパ
屠られていきます
地雷原に入っても
地雷を投げ返してくる
身体に火がついて水中に
潜っても水中で追っ手の
首を切りそこから
酸素をもらう(!?)
この映画何より
セリフより描写
ビジュアルで説得力を
出してきます
ナチ側の
女好きのスナイパー
顔の傷を頭巾で隠す律儀な若い兵士
自分だけ逃げようと企む隊長
キャラクターがデザインから
容易に読み取れます
いちいち説明が要らないのです
こうしたテンポの良さから
わずか90分でも濃密に
楽しむことが出来ます
最近映画界が忘れてる
ことじゃないでしょうか
いくらなんんでも
ダラダラ長すぎな映画が
増えてますから
捕らわれていた女性たち
が解放された時に
アアタミが奪ってきた
MP40をみんな与え
ナチ兵に全員でやり返す
シーンはスカッとします
ここもセリフは一切ありません
そしてエクスカリバーの
如くツルハシ一本で
バキバキ倒していく
アアタミおじいちゃん
刺されても撃たれても
死なないこの人
ランボーっていうより
マイケル・マイヤーズ
じゃないかなと
あっだからハロウィンの
時期に公開なんだ(違)
ああそうそう
冒頭に書きましたが
映画で何やっても良いみたいに
扱われがちなナチスですが
時代背景的には同盟国
なんですよね
そこがちょっとスピルバーグが
やりがちなナチ描写とは
違ってきてるとこが面白い
もはや軍紀を外れた荒くれ者
達である必要があったわけです
あと何より恐ろしいのは
アタタミじいちゃん(を越える?)
兵士が実在したこと
「シモ・ヘイヘ」という
伝説のスナイパーで
スコープもない普通の
ライフルで冬戦争では
ソ連兵を542人(!)葬り
「白い死神」の異名で
敵からも恐れられたそうです
ちょっと片岡鶴太郎に
見えなくもないアタタミおじいちゃん
ですがジョン・ウィックや
ロバート・マッコールに比肩する
ヤバさの痛快アクション
楽しめたと思います
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