「トンデモ映画」SISU シス 不死身の男 藤崎修次さんの映画レビュー(感想・評価)
トンデモ映画
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伝説的コマンドーの老兵が自身が掘り当てた金塊を強奪しようとするナチスのSSを相手に孤軍奮闘する作品。
北欧とナチス繋がりということで言えば、どことなく、2009年(日本公開は2010年)のノルウェー映画のSNOW DEADというゾンビ映画を彷彿とさせる雰囲気。
内容そのものは至ってシンプルで、正直、ストーリーと呼べるほどの中身は無い。
だが、一つ一つの描写がエグい。
地雷で体がバラバラになったり、バラバラになった脚が触れて地雷が起動したり、銃で顎から脳天に向けて撃ち抜いたり、とにかくグロい場面のオンパレード。
また、絞首された状態で支柱から飛び出た鉄杭に自身の身体をめり込ませて吊るした縄の張り具合を緩ませて、脱出を図る場面などは正にタイトルどおりの不屈の精神というか、こんなシーンを思い付いた脚本家の知恵に脱帽。
主人公・コルピが発するセリフがラストシーンのみというのもキャラクターを象徴していて、良かった。
いずれにしろ、荒唐無稽で劇画チックだけど、有無を言わせぬような、ある種の凄みさえ感じさせる一本。
あまり、馴染みがないフィンランド映画ということで上映館は控え目だけど、ハリウッド映画とは少し違った刺激が味わえると思う。
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