劇場公開日 2023年11月10日

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「ウイスキーの認知度あげていきましょう!」駒田蒸留所へようこそ とびこがれさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ウイスキーの認知度あげていきましょう!

2025年8月10日
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鑑賞方法:VOD

知的

幸せ

 Dアニメストアにて何度目かの視聴です。P.A.WORKS
がいわゆる「お仕事シリーズ」の題材として日本のウイスキーを選んでくれたのは嬉しい。SHIROBAKOほんとに最高でした。
 クラフトウイスキーは世界にも日本にもどんどん増えてますね。劇中でもウイスキー冬の時代の話がありましたが、今は空前のウイスキーブーム。新発売のハイボール缶が、ハーゲンダッツの期間限定より早いスピードで出てています。飲みきれない。
 駒田蒸溜所のモデルは三郎丸蒸溜所とのこと。富山県のアニメ製作会社と富山県の蒸溜所で、協同で世界に発信するのがとてもいいと思います。今度富山を旅せねば。
 作品内容はきれいな画と音楽とはやみんでとても観やすく仕上がってて、ウイスキー入門のような話。蒸溜所って、醸造所とは違うの?という話もある。タイトルもわかりやすさに大きく寄せている感がある。個人的には「白箱」くらい業界用語で攻めてほしかったが、そもそもこのタイトルでもウイスキーだと認識しない層も多いのかも知れない。ウイスキーとアニメが好きという私みたいな層はまだまだ少数派か。
 しかし「ようこそ」といっても、本来蒸溜所は来客がメインの施設ではないですよね。山崎蒸溜所を筆頭に、工場見学をしている所は多いとはいえ。このタイトルだとプロモーションムービー感が強く、内容も含めて丸い企画になっているなと。それくらいウイスキー入門者が多いと踏んだのだろうし、実際そうなのかも。
 本作品の登場人物は、蒸溜所関係者とその取材の記者。いわゆる身内が大半だった。だが私のように全く関係者ではないが、ウイスキーに支えられて生きている人はたくさんいて、独楽の復活を願いクラウドファンディングに応じたのもそういう人たちだろう。「独楽は家族の酒なんだ」と兄妹が心を1つにして奮闘し、最後には母親が微笑むシーンはとてもよい。だが身内だけの物語として描写されている時、1ファンの私はちょっぴり寂しかった。惜しくも過労死された先代は「ほしい人のもとへ」と残った独楽を売ったそうだ。ちゃんと愛飲する客を思ってくれているのが嬉しかった。
 またこの映画の主題は「継承」でもありましたね。蒸溜所は何百年とか続いている所が普通にあります。愛される味を繋いでいくのはまさに伝統工芸です。それはウイスキーだけではなく、先輩の記者から後輩へ仕事の心構えの継承がある。いと、ですね。
 しかし琉生ちゃんのBL趣味要素はなんなのか。原酒の味と香でBLの場面がイメージされるとは筋金入りですね!え、「三郎丸」もBL作品の登場人物か何かですかね。高橋くんが原作を読んできて、琉生ちゃんの二次創作にコメントするシーンは、はっきりとリンチです。やめてあげてーって

とびこがれ
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