「とてもPAらしい気持ちのいい作品」駒田蒸留所へようこそ 破雲泥さんの映画レビュー(感想・評価)
とてもPAらしい気持ちのいい作品
こういった自然な「地域の空気感」はAPworksならでは
ウィスキーをめぐる物語としても
登場人物たちのドラマとしても
ウィスキーの製造、開発のトリビアとしても
非常にちょうどいい塩梅で最後までじっくりと楽しむことができた
しかし、全体的に落ち着いた淡々と物語が進むのと
妙に作中の時間の経過がつかみにくいため
「なんだウィスキーって簡単につくれちゃうんじゃん」
みたいな気持ちになりそうになってしまうのが危ない
ネット記事の校正ミスなどの伏線が解りやすすぎる
(その顛末もあっさりしているあたり)のも
少し拍子抜けではあったかなあと
冒頭、「音」でウィスキーを見せてくるのがとてもよく
やる気のない主人公が奮起するきっかけが
皆が皆、「自分のやりたいことを仕事にしている」のではなく
「いろんな縁でかかわった仕事がやりたいことになっていった」
ということを知り触れたこと、というのもよかった
最後までグイグイと引き付けてくれる良作ではある
それだけにもう少し時間の経過を感じさせてほしかったなあと思ってしまう
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