「映像なしの「声とBGM」でも想いは伝わる親子3代の物語」駒田蒸留所へようこそ むせるさんの映画レビュー(感想・評価)
映像なしの「声とBGM」でも想いは伝わる親子3代の物語
「SHIROBAKO」以外観たことなかった「P.A.WORKS」のアニメ。
まずこのアニメで大事なのは近年日本製ウヰスキーが世界的に高評価を受けており
「海外映画祭へ出展」し「日本人の創るウヰスキーを世界に知ってもらう」宣伝の意味合いが強いということ。
つまり「取材したモノを脚本家の自己主張(オーバーに表現したり)せず忠実にアニメに落とし込んでいるドキュメンタリーアニメ」、と思って観ると評価が4になる。
あと視聴して「駒田蒸留所の人々の顔の表情」がセリフにしなくても何を言いたいのか?が判るのでよく注意してみられると良いかな。
この点が「お仕事シリーズ」たる所以、とも。
善かった点を箇条書きで評価すると...
・あくまでも主役は「ウヰスキーと蒸留所(施設設備から樽やボトル瓶まで)
と携わる人々」
・キャラ(声優含む)の必要以上の(演技)主張は作品の世界観を損なうので極力ない
・建物は勿論、蒸留銅ブラスの光沢、ウヰスキーの琥珀色、BARの店内すべて良し
・人物や背景の作画コストを極力抑え、その分ウヰスキー関連の作画クオリティが
非常に高い。
・最古参の東海林さん、いい味出してる(実在のモデルはいるのかな?)
・滅多にお目にかかれないブレンダーの「テイスティング」風景
・ウヰスキーの作画からスモーキーさが匂ってくる気がする気がする。
◎アニメ内で登場した他の蒸留所広報?や蒸留所一同の集合写真の表情、実際に
取材した人達の写真を忠実に再現できてるよなあ
(ウイスキー造りに情熱と人生をかけた素晴らしい顔をみんなしてる)
このアニメにちなんで「独楽」ラベルのウヰスキーが世に出ることを切に願う。
雑学/地元に本坊酒造(津貫工場)があり実際に工場見学してるのでCGでの「ブラス」の光沢を再現するのは難しかったのかな?
あとウヰスキー蒸留所には樽の守護神「鼠を狩る猫」が登場しなかったのは残念でした(津貫工場には社長の愛猫をラベルにしたウヰスキーがあります!その名前も「lucky cat」※)